阪神競馬場の馬場状態
秋の阪神6週目(12~13日目)
今週と来週でAコースは終了。
外が伸びる馬場が完成しているがまだ不安な方もいると思われるので今一度解説する。
11/6㈰の最終レース
1600m(外)だが、このレースの中に現在の阪神の馬場に対する騎手達の考えが集約されていた。
3コーナーを過ぎても2番手以下とこれだけの差。逃げ馬に乗っているのは4㎏減量騎手の今村聖奈。レースは800通過が47.0秒のスロー。
4角を回って直線。注目して頂きたいのは⑤リメンバーメモリー鮫島克駿の動き。
克駿は内回りとの合流地点に差し掛かる前にインに肥溜めでもあるのかのような避け方をしている。JRAパトロールビデオで見ればより分かり易い。その他誰も一切インを突こうとする気配は無く、逃げた聖奈さえラチ沿いは遠慮しているのが誰の目にも明らかだろう。そして内回り4角には今や轍(わだち)も存在する。
『既にインは終わった』
これは騎手達の総意として有難く受け取るべきである。
なお、エリザベス女王杯の舞台である阪神芝2200mのスタート地点は合流地点の手前で1コーナーまでは525m。
私が調教師なら死んでも白帽と黒帽は避けたい。
馬場の変遷
今開催から阪神は年末まで延べ13週26日間続く。そして使用コースは最初の15日間がAコース、後半の11日間がBコース(Aコースから直線部3メートル、曲線部4メートル外側に内柵を設置)
ということは恐らく11月のエリザベス女王杯やマイルチャンピオンシップの週は悪魔的な外差し馬場になっていることだろう。特にエリザベス女王杯の2200mで内枠を引いた場合は爆絶騎乗+展開の助けが必要となる。
間違ってもエリ女で白帽の逃げ馬とか買わないように。
内回り3コーナー
Aコース
外回り4コーナー
Aコース
直線
Aコース
①第3回阪神競馬前にAコース部約6,200平方メートル、第3回阪神競馬終了後にはBコース部を中心に約14,900平方メートルの芝張替を実施しました。その後ベースとなる野芝の生育促進に努め、9月上旬に洋芝(イタリアンライグラス)を播種しました。野芝・洋芝とも生育は順調で、全体的に良好な状態です。
②内回り3コーナー・4コーナーから正面直線にかけてコース内側に軽微な傷みがありますが、全体的には良好な状態です。
③内回り3コーナー・4コーナーから正面直線にかけてコース内側に軽微な傷みがありますが、全体的には良好な状態です。
④内回り3コーナー入口から4コーナーおよび正面直線にかけてコース内側に軽微な傷みがありますが、全体的には良好な状態です。
⑤内回り3コーナー入口から4コーナー、外回り4コーナーから正面直線にかけてコース内側に軽微な傷みがありますが、全体的に良好な状態です。
⑥内回り3コーナー入口から4コーナーにかけてコース内側に傷みがあります。その他の箇所についてもコース内側に軽微な傷みがあります。
※JRAの発表内容→①が開幕週②は2週目の発表。
何度でも言うが直線は100%外。逃げ馬には展開の助けが必須。
阪神競馬場:コース図
引用:JRA
昭和の時代は「オムスビ型の競馬場」として親しまれていた阪神競馬場だが、平成に入って装いを一新。「従来の3、4コーナーの外側に、外回りコースを新設」という大規模な改修をへて、日本屈指のスケールを誇る競馬場に生まれ変わった。内回りコースの1周距離は1689メートル(芝コースの距離についてはAコースの数値を用いる)と標準的なサイズながら、新設された外回りコースの1周距離は実に2089メートル。右回りの競馬場の中では日本最長で、東京競馬場(2083.1メートル)をも上回る。
そんな外回りコースの特徴はバックストレッチが非常に長く、3、4コーナーのカーブもゆったりしていること。内回りコースと分岐した後もしばらくまっすぐ走り、広々とした3、4コーナーを回って直線に向く。ちなみに内回りの芝1200メートルと外回りの芝1600メートルは発走地点が同じ、また、2コーナー付近に発走地点が設けられている東京の芝1600メートルに対し、阪神の芝1600メートルは向正面半ばからスタートを切る。これらを重ね合わせれば、バックストレッチの長さと3、4コーナーの大きさをイメージしていただけるはずだ。
さらに外回りコースの直線は473.6メートルと右回り最長(新潟、東京に次いで全場3位)。ゴール前には急坂も設けられている。サイズは標準的で決して小さいわけではない内回りコース(直線の長さは356.5メートル)だが、外回りはより“紛れ”が生じにくい、馬の実力がストレートに反映されるコースといえるだろう。
ただし幅員はそれほど広くなく、コースの設定はA、Bのみ。4つのコース(A、B、C、D)を使い分けられる京都に比べると、馬場の傷みは進行しやすい。梅雨と重なる6月の開催は特に、タフなコンディションになりやすいことは頭に入れておこう。
コースの起伏に目を向けると、内回りコースでは残り800メートル地点から、外回りコースでは残り600メートル地点から、直線の半ばにかけて緩やかな下り勾配が続き、ゴール前の急坂につながるレイアウト。この上り坂は高低差こそ1.8メートルながら、勾配は1.5%となかなかキツい。
一方のダートコースは残り900メートル地点から直線にかけて緩やかに下り、残り200メートル地点に高低差1.6メートルの上り坂が待ち受ける起伏構成。1周距離は1517.6メートル、直線の長さは352.7メートルで、芝の内回りと同様、こちらも標準サイズといえる。とはいえゴール前に坂が設けられている阪神と平坦な京都では、パフォーマンスに差が出る馬もいるので注意が必要だ。
コースは右回り、ダートは1400メートル戦と2000メートル戦が芝スタート。また、障害戦はタスキコースを含む専用コースで争われる。
文:石田敏徳(2019年9月時点)
今週の有利枠・不利枠
芝1200m 外枠不利・逃げ馬有利→フラットに近付く
最初のコーナーまで約243mしかなく本来は内枠逃げ馬有利だが今の内は荒野になる一歩手前。開催が進んだ小倉の1200みたいにゴール前一変爆荒れなんてことも起こり得るカオスな条件。
芝1400m 多頭数の外枠先行馬は不利、極端な内枠もマイナス。
芝1200mのスタートから200m伸びただけだがコーナーの入りまで243mと443mでは天と地ほども違う。差しも効くがある程度の位置は欲しい。
芝1600m 外枠OUT
開幕序盤はその傾向に拍車がかかる。多頭数の外枠から来る馬は素直に能力を認めて良い。1200同様もうカオス。
芝1800m(外回り) フラット→中~外枠有利
最初のコーナーまで600m超なら枠順はどこでもいい。脚質云々より「本質的な強さ」が問われるので堅いと思しき馬が出て来たら全ツ。もう6週目なので当然中~外枠が有利。
芝2000m フラット
コーナーワークの巧さが重要と見ているコースで少し力が劣る穴馬も立ち回り一つで好配当を演出する。大阪杯のビデオを舐めるように見るとよくわかる。
芝2200m 内枠不利
2000mより200m後方からのスタートで最初のコーナーまで約525m。強い馬は容赦なく強さを見せつける良コース。そして内は荒れた。
芝2400m 今週は無し
今週あっても手を出したくない条件なので一安心。
芝3000m(内回り) 今週は無し
そもそも滅多に無い。
ダート1400m 断然外枠
芝スタートのダートは競馬場を問わず恒常的に断然外枠有利。これは抗いようがない事実。
結論
- 女王杯の内枠はかなりの不利
- 逃げ馬は疑問視
- 1200~1600の内枠疑問視、狙いは中
- 堅いのがいると感じたら1800m
今週のおすすめ
土曜
11R ⑩オールパルフェ 追い切りが爆絶。むしろ逃げ馬で大外は歓迎。今の馬場で⑩なら問題ない。
日曜
11R ⑦⑩⑪のほぼ3頭立て。おそらくイズジョー本命
他場
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