東京競馬場の馬場状態
今週は2回東京開催3週目でAコースは今週まで。
さて、いよいよ東京競馬場でのGI5連戦。7日のNHKマイルカップから来月4日の安田記念まで続くこの5週間は競馬ファンにとって1年で最も熱い時期と言っても過言ではないだろう。
1600m3鞍と2400m2鞍で争われるこれらのGIで使われるコース条件はすべて異なり、同じ距離だからといって、有利枠・不利枠も同じという単純なものではない。
10週の中でコース替わりは3回。今一度ここをしっかり把握しておこう。
東京競馬使用コース
Aコース(内柵を最内に設置)
2回東京前6日(4/22~5/7)
ここで行われる重賞競走はフローラS(GⅡ)、青葉賞(GⅡ)、NHKマイルカップ(GI)
Bコース(Aコースから3m外に内枠を設置)
2回東京7~10日(5/13~5/21)
同京王杯スプリングカップ(GⅡ)、ヴィクトリアマイル(GI)、オークス(GI)
『オークスは内枠が激不利枠』となることは絶対に覚えておこう。並の馬では話にならない事は以下👇に記してある。
Ⅽコース(Aコースから6m外に内枠を設置)
2回東京11~12日、3回東京前4日(5/27~6/13)
同日本ダービー(GI)、目黒記念(GⅡ)、安田記念(GI)、エプソムカップ(GⅢ)
Ⅾコース(Aコースから9m外に内枠を設置)
3回東京後4日(6/17~6/25)
ここは3歳ダートのユニコーンS(GⅢ)と東京ジャンプS(J・GⅢ)のみで平地芝重賞競走は無い。
馬場の変遷
第2回東京3週目はAコース(最内に内柵を設置)を使用する。
3コーナー
Aコース
4コーナー
Aコース
直線
Aコース
ダート
- 第1回東京競馬終了後、路盤点検および砂厚調整を行いました。
- クッション砂の砂厚は9.0センチメートル(従来通り)で調整しています。
- 乾燥が著しい場合は、競走馬の安全のため散水を行う場合があります。
芝
- 野芝に洋芝(イタリアンライグラス)をオーバーシードした状態で施行します。
- 第1回東京競馬終了後に、クッション性確保のためエアレーション作業を実施しました。
- 芝の生育管理のため、中間日に散水を実施します。
A①第1回東京競馬終了後、開催で傷んだ箇所の蹄跡補修・洋芝追加播種・約2週間のシート養生を行いました。芝の生育は順調で、全体的に概ね良好な状態です。
②3コーナーから4コーナーの内柵沿いに傷みが出始めました。
③3コーナーから4コーナーの内柵沿いに傷みがあります。
JRAの発表は以上。
金曜日時点ではクッション値9.3。馬場の内側に痛みは出て来たものの、個人的には例年より少しマシに見えている。
とはいえ3週目の東京は能力の絶対値が結果に直結し易い馬場状況になることが多く、脚質がどうであれ、まずは各馬の能力比較が重要となる。
なお、3週目の芝1600mが舞台のNHKマイルカップは内枠が有利に働くことはまず無い。
ここで昨年2着の①マテンロウオリオン(横山典)のスタート直後の動きを確認してみよう。
スタート直後に悪い内から逃げるように外に出した①横山典の動きが全てを物語る。
このためにわざと出遅れたのではと勘繰りたくなるほど躊躇いがない。
なお、後にマイルCS(GI)を勝つことになる1番人気の④セリフォス(福永)は、ひたすらインを走り続け、最後18番人気の伏兵カワキタレブリーに交わされて4着に敗れている。
勝ったのは不利枠どころかむしろ有利枠の大外⑱ダノンスコーピオン。
東京競馬場:コース図
コース立体図(左回り)
コース平面図(左回り)
コース断面図(芝・左回り)
コース断面図(ダート・左回り)
日本ダービーやジャパンカップをはじめ、数々のビッグレースが行われる東京競馬場は、日本競馬の「顔」と呼ぶにふさわしいスケールの大きな競馬場だ。コースは左回りで、芝の1周距離は2083.1メートル(芝コースの距離についてはAコースの数値を用いる)、直線の長さは525.9メートル。幅員も最大41メートルと非常に広い。
起伏の構成もチャンピオンの座を争うコースにふさわしいハードなもの。ゴールを起点に追っていくと、1コーナーから向正面半ばにかけて高低差1.9メートルの長い下り坂が続き、その直後、3コーナーの手前には、高低差1.5メートルの上り坂が待ち受ける。 最初の坂を上りきった後は短い平坦部分を挟んで下り勾配が続き、4コーナーの手前からは再び若干の上り勾配に。そして直線、残り460メートル地点から300メートル地点にかけては2つめの上り坂が設けられている。中山や阪神に比べると勾配自体はなだらかでも、高低差は2メートルに及ぶこの坂を上り切った後も、300メートル(函館・芝コースの直線の長さとほぼ同じ)走ってようやくゴールにたどり着く。コースを1周する間に“2つの坂”を上り下りするレイアウトは福島も同じだが、スケールは段違いなのだ。
新潟などのローカル場と違い、カーブの半径がゆったりしているため、コーナーでゴチャつく可能性も低い。さらに広々とした幅員をいかし、4つ(A、B、C、D)のコースを使い分けることによって、馬場の傷みの分散化が図られている。様々な面から“紛れ”の介在する余地が小さいわけで、馬の能力がストレートに反映されやすいコースと言える。
一方のダートコースは1周距離が1899メートル、直線の長さが501.6メートルと、正真正銘、日本一のスケールを誇る。バックストレッチとホームストレッチに2つの坂が設けられている起伏構成は芝コースと同じだが、直線の上り坂の高低差は2.4メートルと芝コースを上回る。こちらも非常にタフでハードなコースなのである。
それだけに新潟の外回りコースと同様、直線の末脚比べとなるレースが多い。差し、追い込み馬の活躍が他場以上に目立つこと、まくりはあまり決まらないことも新潟・外回りとの共通項。早くに動いて押し切るのは至難の業ということだろう。
ダートコースはフェブラリーS(GⅠ)の舞台となる1600メートルのみが芝スタート。また、障害レースは固定障害の専用コースを使用して争われるが、年に2回の障害重賞(東京ジャンプS、東京ハイジャンプ)では通常時より難易度の高い“重賞仕様”の障害(大いけ垣、大竹柵)が設置される。
文:石田敏徳(2019年9月時点)
今週の有利枠・不利枠
芝1400m 大荒れ要素多分に含む
脚質も枠もほぼ不問。即ち何でもアリ。
芝1600m 内枠不利
なぜか外枠が嫌われる競馬界なので個人的に大好物でドル箱。開催が進むと内枠が死ぬので結婚できるレベルに好き。
芝1800m 外枠不利
スタートから向こう正面の合流まで約150mしかなく、外枠を引く時点でツキがない。
芝2000m 圧倒的に外枠不利
超絶欠陥コースで多頭数の外枠引いたら人気でも軽く飛ぶ。
芝2300~2400m 多頭数は外枠不利も、今週は微妙。
開催序盤は顕著だがそろそろ怪しい。5/7㈰に2300mは14頭立ての未勝利、2400mは17頭立てのメトロポリタンS(L)が組まれるが、内枠有利を断定は出来ない。
芝2500m 2400mよりは平等
今週はナシ。
ダート1600m 断然外枠
芝スタートのダートは競馬場を問わず恒常的に断然外枠有利。これは抗いようがない事実。
結論
- 能力の絶対値が高い馬。
- 芝1800m~2000mの外枠は致命的。
- 1600mは芝・ダート共に外枠。
- また雨の日曜。
- ↓とにかく押して下さい。
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今週のおすすめ
土曜
6R ③ヴァナルガンド 枠イマイチだがこのメンツなら。
8R ⑭レイデルマール 3走前の走りで現級上位確定。
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