中京競馬場の馬場状態
- 第1回中京は2月初週まで延べ12日間の開催。
- 前8日間(1/5~1/22)はAコース。
- 後4日間(1/28~2/5)はBコースで施行。
※直線で内に進路を選んだ馬は苦戦。というよりほぼ全ての騎手がインを避けて馬場中程~外まで出している。既に内は死んでいるはずなのだ。
気になるのは日経新春杯の最終コーナーから数秒のシーン。
赤丸で囲んだグループのほとんどが大移動するが。。。
白矢印の武豊①ヤマニンゼストはスタート直後からひたすらインを通っている。ここを通ってプラダリアに次いで勝ち馬ヴェルトライゼンデと並ぶ上がり2位タイ。着差0.2差の4着というのをどう捉えればよいのだろうか。
そして次の最終レースでは…
勝ったのは上がり最速を繰り出した9番人気の②テーオーメアリー(黒丸)、そして2着はハナ差で2番人気③ハーツラプソディ(赤丸・上がり4位)。死んだはずのインを突いた2頭のワンツー決着であり、ハーツラプソディに騎乗していたのはまたしても武豊だった。
彼のこの2鞍の騎乗馬はいずれも上位人気であり馬質での好走も否めないが、それ以上にこのコースを武豊が迷いなく連続で選択した事実が悩ませる。雨が止んで内から乾いたと言えば聞こえはいいが所詮曇り空の中のレースであり、乾く速度にそれほど差が出るのだろうか?
真相は闇の中だが新聞雑誌に載っているリップサービス込みのコメントを鵜呑みにせず、今週の開始馬場に目を通す事から始めよう。先週は雨に祟られている以上畑化している事は間違いない。
なお、今週末は晴で芝ダート共にすべて良馬場での開催が濃厚。
馬場の変遷
全12日間の開催前8日間はAコース、後4日間はBコース(Aコースから3m外に内枠を設置)を使用する。
3コーナー
Aコース
4コーナー
Aコース
直線
Aコース
①(金杯)昨年の第6回中京競馬終了後、コース内側の傷みが生じた箇所を中心に人力による蹄跡補修作業を実施しましたが、向正面直線、3コーナーから4コーナーおよび正面直線の内側に先開催までの傷みが残った状態です。
①(シンザン記念)向正面直線、3コーナーから4コーナーおよび正面直線の内側に傷みがあります。
②コース全周内側に傷みがあります。特に正面直線の傷みが大きくなっています。
③引き続きコース全周内側に傷みがあります。先週の雨の中での競馬により、正面直線および3コーナーから4コーナーの傷みが大きく進んでいます。
JRAの発表は以上。
年初の開幕時から薄汚い状態だったのでぶっちゃけどの程度最初より悪くなったのかは画像からの判断は難しい。3~4コーナーまでの内ラチ沿いが悪いのは至って当然のことだが、最後の直線が前述の武豊の進路通りだとすれば限りなくフラットに近い馬場ということになり、外を回すのはタダの見習い騎乗となってしまう。
幸い21㈯に馬場読みの神である福永大先生が最初の芝レース(5R未勝利2000m)に乗られるので彼の進路取りをじっくり見ることを忘れないように。その次の6Rは再度武豊の進路取りに注目しよう。
中京競馬場:コース図
引用:JRA
高松宮記念、チャンピオンズCと2つのGⅠが組まれている中京は左回りの競馬場。かつてはローカル場らしい形状(ほぼ平坦、小回り、直線も短い)をしていたが、敷地を拡張して大規模なコース改修工事が行われた結果、芝コースの1周距離は1600メートルから1705.9メートル(芝コースの距離についてはAコースの数値を用いる)に、直線の長さは313.8メートルから412.5メートルにそれぞれ延伸、直線には後述するような“坂”も新設され、2012年3月のリニューアルオープン以降は従来のイメージを一新するユニークな競馬場に生まれ変わった。
ちなみに芝コースの1周距離は阪神や中山の内回りよりも長く、直線の長さは京都の外回りよりも長い。一方、ダートコースの1周距離も1530メートルと、東京、京都に次いで全場3位、直線の長さは410.7メートルと東京に次いで長い。“標準以上にサイズが大きい競馬場”なのである。
芝コースの高低差3.5メートル(ダートコースは3.4メートル)も中山、京都に次いで全場3位。起伏の構成に目を向けると、ゴール地点からなだらかな上り勾配が続き、向正面の半ばあたりで最高点に達する。そこからは直線の入口にかけてなだらかに下り(3、4コーナーは芝、ダートともにスパイラルカーブ)、新設された急坂に差し掛かる。直線に向いてすぐの地点に設けられているこの上り坂の勾配は約2%(高低差は約2メートル)。日本一の急坂である中山の最大勾配(2.24%)には及ばないものの、“阪神や東京より急な坂”を駆け上がってなお、ゴールまでは200メートル余りあるのだから、かなりタフな設定といえる。そんなレイアウトを反映して、芝、ダートともに“差し、追い込み馬が水準以上に活躍”していることも見逃せない。
さて、福島や函館と同様、梅雨と重なる7月の開催は雨に祟られることが多い。中京の場合、広範囲に及ぶ芝の張替え作業をはじめ、大規模な馬場のメンテナンスが行われるのは7月開催の終了後(これは福島も同じ)。馬場管理の年間カレンダーからすると、7月の開催は“シーズン末”にあたる。
そんな背景もあり、7月開催の芝コースはどうしても馬場の傷みが進行しやすく、これと歩調をあわせてパワータイプの馬が目立つようになる。ただでさえ、タフな設定のコースのこと。走破時計のかかり具合、好走した馬のコース取りなどを手掛かりに、馬場コンディションの“変化”には目を光らせておこう。
ダートは1400メートル戦が芝スタート。また、専用コースが設けられておらず、置き障害で争われる障害戦はスピードタイプの活躍が目立つ。
文:石田敏徳(2019年9月時点)
今週の有利枠・不利枠
芝1200m 外枠不利
スタートから緩やかな上り坂でその後は下り坂からスパイラルカーブ。最初のコーナーまでの距離も短く当然のように良績は内枠。ただしハイペースになると差しも決まる。
芝1400m 外枠不利→中枠有利
こちらも逃げ先行馬が主軸だが枠の優劣は1200mよりは幾分フラット。
芝1600m 外枠不利だがなんでもありの魔窟
2コーナー手前のポケットという東京2000mと似通ったスタート地点が故に断然内枠有利と思いきや意外にも枠順による成績にそれほど大きな偏りのない魔窟。個人的には手を出してはいけないコースとしている。
芝2000m 程よい中枠有利
開催序盤は内枠の先行馬が優勢。今週は既に少し痛みが出ているため最内よりは中目が良い。
芝2200m やや中有利→内枠不利
スタート地点から分かる通り中京の芝コースでもっとも平等な条件。開催が進むとスタート直後に内を通る馬は若干の不利有り。
ダート1400m 断然外枠
芝スタートのダートは競馬場を問わず恒常的に断然外枠有利。これは抗いようがない事実。
ダート1800m 多頭数の外枠は厳しい
東海ステークスのコース。多頭数の外枠(⑬~)は相当の割引。
ダート1900m 1800mよりはマシ
コーナーまで100m長いからね。
結論
- 全体的に荒れ地。
- 土曜日5Rの福永さん、6Rの武豊さんの進路取りは凝視すること。
- 東海ステークスはおそらくスローペース。
今週のおすすめ
土曜
5R ⑧マテンロウアルテ 前走の勝ち馬はクラシック候補で相手が悪過ぎた。1着
10R ③セレンディピティ 相手も④⑤で順当。5着⇒ささりまくりで左回り✕
日曜
10R ⑧カワキタレブリー スペースゲスト推奨馬。ルージュスティリアを1.8で買えないし、実績はこちらが遥かに上。3着
11R ④ハギノアレグリアス どの展開になってもこれが軸になってしまう。2着
他場
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