阪神競馬場の馬場状態
阪神は仲良し中山と共に開幕週。
毎年ド級の高速決着が見られる春の阪神だが、今年は全国的に雨が悩ましい。
そして自分で春と言ってはいるものの、余裕で寒過ぎてまだ全然冬。
金曜日時点では芝稍重のダート重、芝のクッション値は8.5と、中山や小倉に比べると幾分マシだが、肝心の阪急杯当日となる日曜日が降水確率80%。まず渋馬場は避けられない。
本来なら開幕週のパンパン馬場でハイレベルな攻防が見られるところだったが、残念ながら少し重苦しいレースを眺める事となりそうだ。
そして今年の阪神には昨年と爆裂に違う所がある。
昨年(2023年)は↓
2/11㈯~4/2㈰まで16日間はAコース(内柵を最内)を使用。
つまり大阪杯(GI)の頃にはインが荒れ地。4/8㈯~4/16㈰の4日間はBコース(Aコースから直線部3メートル、
曲線部4メートル外側に内柵を設置)を使用。
ただでさえ外枠不利の1600m。桜花賞(GI)が毎年外枠ガン詰みになる理由がこれ。
それが今年(2024)は3/30㈰大阪杯がBコース替わり初週、4/7㈰桜花賞が2週目となる。
絶対に覚えておくように。
これだけで現時点で以下が確定する。
- A最終週1800m毎日杯→外枠超有利。
- B初週2000m大阪杯→内枠超有利
- B2週目1600m桜花賞→前週開催中および当週土曜までに大雨でも来れば極端な内は不利。
基本的に馬場がどのように変化していくかは数週先まで読んでおいたほうがよい。
当週の土曜日曜に『今の阪神はインが良い』『外が伸びる』などと、結果だけを延々ドヤ述べするのも人によっては心地良いのかもしれないが、やはり先に知れる事は知っておこう。
阪神競馬使用コース
Aコース(内柵を最内に設置)
1回阪神全8日(2/24~3/17)
2回阪神前2日(3/23~3/24)
【平地重賞競走】
2/25㈰ 阪急杯(GⅢ)芝1400m
3/2㈯ チューリップ賞(GⅡ)芝1600m
3/10㈰ 報知杯フィリーズレビュー芝1400m
3/17㈰ 阪神大賞典(GⅡ) 芝3000m
3/23㈯ 毎日杯(GⅢ) 芝1800m
Bコース(Aコースから直線部3m、曲線部4m外側に内柵を設置)
2回阪神後6日(3/30~4/14)
【平地重賞競走】
3/31㈰ 大阪杯(GI) 芝2000m
4/6㈯ サンケイスポーツ賞阪神牝馬ステークス(GⅡ) 芝1600m
4/7㈰ 桜花賞(GI) 芝1600m
4/13㈯ アーリントンカップ(GⅢ)芝1600m
4/14㈰ アンタレスステークス(GⅢ) ダート1800m
馬場の変遷
第1回阪神全8日および第2回阪神前2日はAコース(内柵を最内に設置)を使用する。
第2回阪神後6日はBコース(Aコースから直線部3m、曲線部4m外側に内柵を設置)を使用する。
(最上段が開幕週で最下段が当週)
内回り3コーナー
Aコース
外回り4コーナー
Aコース
直線
Aコース
ダート
- 昨年の第5回阪神競馬終了後、路盤点検および砂厚調整を行いました。
- クッション砂の砂厚は9.0センチメートル(従来通り)で調整しています。
- 乾燥が著しい場合は、競走馬の安全のため散水を行う場合があります。
- クッション砂の凍結防止のため、コース全面に凍結防止剤を散布する場合があります。
芝
- 野芝に洋芝(イタリアンライグラス)をオーバーシードした状態で施行します。
- 凍結防止および芝保護のため、日陰部等のシート養生を行う場合があります。
- 芝の生育管理のため、中間日に散水を実施します。
A①昨年の第5回阪神競馬終了後、特に傷みの激しかった内回り4コーナー出口から正面直線中程にかけて約1,100平方メートルの芝張替を行い、併せてコース内側に洋芝の追加播種を実施しました。その後、1月中旬より約4週間保温シートで養生を行いました。芝の生育は順調で全体的に概ね良好な状態です。
※JRAの発表内容→①が開幕週②は2週目の発表。
阪神競馬場:コース図
コース立体図(右回り)
コース平面図(右回り)
断面図(右・内回り)
断面図(右・外回り)
断面図(ダート・右回り)
昭和の時代は「オムスビ型の競馬場」として親しまれていた阪神競馬場だが、平成に入って装いを一新。「従来の3、4コーナーの外側に、外回りコースを新設」という大規模な改修をへて、日本屈指のスケールを誇る競馬場に生まれ変わった。内回りコースの1周距離は1689メートル(芝コースの距離についてはAコースの数値を用いる)と標準的なサイズながら、新設された外回りコースの1周距離は実に2089メートル。右回りの競馬場の中では日本最長で、東京競馬場(2083.1メートル)をも上回る。
そんな外回りコースの特徴はバックストレッチが非常に長く、3、4コーナーのカーブもゆったりしていること。内回りコースと分岐した後もしばらくまっすぐ走り、広々とした3、4コーナーを回って直線に向く。ちなみに内回りの芝1200メートルと外回りの芝1600メートルは発走地点が同じ、また、2コーナー付近に発走地点が設けられている東京の芝1600メートルに対し、阪神の芝1600メートルは向正面半ばからスタートを切る。これらを重ね合わせれば、バックストレッチの長さと3、4コーナーの大きさをイメージしていただけるはずだ。
さらに外回りコースの直線は473.6メートルと右回り最長(新潟、東京に次いで全場3位)。ゴール前には急坂も設けられている。サイズは標準的で決して小さいわけではない内回りコース(直線の長さは356.5メートル)だが、外回りはより“紛れ”が生じにくい、馬の実力がストレートに反映されるコースといえるだろう。
ただし幅員はそれほど広くなく、コースの設定はA、Bのみ。4つのコース(A、B、C、D)を使い分けられる京都に比べると、馬場の傷みは進行しやすい。梅雨と重なる6月の開催は特に、タフなコンディションになりやすいことは頭に入れておこう。
コースの起伏に目を向けると、内回りコースでは残り800メートル地点から、外回りコースでは残り600メートル地点から、直線の半ばにかけて緩やかな下り勾配が続き、ゴール前の急坂につながるレイアウト。この上り坂は高低差こそ1.8メートルながら、勾配は1.5%となかなかキツい。
一方のダートコースは残り900メートル地点から直線にかけて緩やかに下り、残り200メートル地点に高低差1.6メートルの上り坂が待ち受ける起伏構成。1周距離は1517.6メートル、直線の長さは352.7メートルで、芝の内回りと同様、こちらも標準サイズといえる。とはいえゴール前に坂が設けられている阪神と平坦な京都では、パフォーマンスに差が出る馬もいるので注意が必要だ。
コースは右回り、ダートは1400メートル戦と2000メートル戦が芝スタート。また、障害戦はタスキコースを含む専用コースで争われる。
文:石田敏徳(2019年9月時点)
今週の有利枠・不利枠
芝1200m(内回り) 外枠不利・逃げ馬有利
最初のコーナーまで約243mしかなく、しかも開幕週。
内枠からすんなり逃げられたら後続は厳しい戦いを強いられる。
芝1400m(内回り) フラット
芝1200mのスタートから200m伸びただけだがコーナーの入りまで243mと443mでは天と地ほども違う。差しも効くが今週はさすがにある程度の位置は欲しい。
芝1600m(外回り) 外枠OUT
開幕週となるとその傾向に拍車がかかる。多頭数の外枠から来る馬は素直に能力を認めて良い。
芝1800m(外回り) フラット
最初のコーナーまで600m超なら枠順はどこでもいい。脚質云々より「本質的な強さ」が問われるので堅いと思しき馬が出て来たら全ツ。
芝2000m(内回り) 内枠の器用な馬
コーナーワークの巧さが重要と見ているコースで少し力が劣る穴馬も立ち回り一つで好配当を演出する。大阪杯のビデオを舐めるように見るとよくわかります。
芝2200m(内回り) フラット
2000mより200m後方からのスタートで最初のコーナーまで約525m。強い馬は容赦なく強さを見せつける良コース。
芝2400m(外回り) 僅かに内枠有利、逃げ馬は苦戦
いきなり急坂から始まるエグいコースだけにここで飛ばさざるを得ない逃げ馬は当然成績も悪い。のんびり中団に付けるくらいが丁度いい。
芝3000m(内回り) 内枠有利
阪神大賞典の時にでも。
ダート1200m 内~中枠の好位追走馬
最初のコーナー(3コーナー)まで342m、しかもカーブもそこそこキツイので外枠は必然的に不利。
当然スピード値の高い馬が優勢で前に利はあるが展開次第で狂ったことも起こり得る。
ダート1400m 断然外枠
芝スタートのダートは競馬場を問わず恒常的に断然外枠有利。これは抗いようがない事実。
ダート1800m 外枠自体の成績は良いが、外枠の逃げ先行馬は疑え。
最初のコーナー(1コーナー)まで303m。大体外の馬は膨れるor先行力が無ければ内に入れないので、外枠が有利になる理由は無い。
最初の坂で脚を使わされる逃げ馬は厳しくなる形状なので、必然的に体力のある差し馬が台頭してくることになる。
となれば1角の入り順をそれほど気にすることもない外枠後方勢でもビハインドは小さいということなのだろう。
逃げ先行馬は内枠。差し追い込みはどこでもと考えている。
結論
- おそらく開幕週から渋馬場。
- 基本的には逃げ先行馬。
- 多頭数1600mの外枠は即消し。
- 堅いのがいると感じたら1800m。
- 2400mの逃げ馬は即消し。
- ダートは外枠有利の1400m主体に。
- 冒頭に記した週の重賞が勝負所。
- いつもの↓
レース展望
土曜
未
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