フェブラリーステークス(GI)
- 3連覇のかかっていたカフェファラオは早々とサウジ遠征を発表。
- 根岸S(GⅢ)Ⅴのレモンポップは距離に一抹の不安がある中での鞍上交代。
- 4歳大将格のドライスタウトはたかがリステッドで不覚をとった。
これだけメンバーが手薄になれば三浦皇成の中央GI初制覇は目前かと思われた矢先にギルデットミラーの引退が発表されたことは残念な限りだが、レースは待ってくれない。2/19㈰には新たな王者が誕生するのだ。
それでは追い切り内容を踏まえて考察をしていこう。
追い切りと考察
①ジャスパープリンス
坂 d 大雪の坂路。完歩が小さく進みが悪い。
- この条件でさほど強調材料の無い1枠の人気薄に手は出せない。
②シャールズスパイト
東京 ダート - キャンター。こじんまりとした動き。
- BCマイル2着もある米GI馬で実績は最上位。
- 父のSpeightstown(スペイツタウン)の日本での産駒はマテラスカイやモズスーパーフレアなどスプリント系ダートに強い。リエノテソーロという一発屋もいた。
- 惑星として注意したいところだが渾身の悪枠。
- 外国馬が日本のGIで勝負になることは余程の事がない限りは無理と考えているので少しでも人気を吸ってもらいたい。
③ケンシンコウ
美浦坂 d バシュロが乗って馬なり。ストライドから想像するより時計が全然遅く、前に進んでいない。
- 好走条件は稍重以上に偏っており、馬格の割にはパワー勝負が苦手。
- 今回は良馬場濃厚で不利な内枠。静観が妥当。
④ドライスタウト
坂 c 戸崎が駆けつけて反応を確かめる程度。
- コンバスチョンの現状を見ると不安にもなるが、全日本2歳優駿は化け物の到来を予感させたもの。
- バトルクライとの比較でレモンポップに人気を譲る事になるだろうが、戦ったバトルクライは同じ馬ではない。
メイチの◎バトルクライに2kgあげてクビ負けたドライスタウト。
使い詰めで調子落ち明らかな根岸でタガノビューティと接戦の3着がやっと。結局GIは回避したバトルクライに1kgあげて0.2勝ったレモンポップ。
ここだけならドライスタウトだけど最終的にどっちを上と見ることになるかね🤔
— ぽぽん (@popon10d) February 16, 2023
- スタートは可もなく不可もなく程度だがスッと中団好位で折り合えるのは利点。
- 前走は直線川田に上手く蓋をされ、追い出しを一瞬待たされて外に持ち出すロス有り。
⑤オーヴェルニュ
cw c 前走時より幾分スカッとした造り。
- 老いが避けきれない現状では厳しい。
- 枠も中京1800mなら絶好だがここは真逆。
⑥メイショウハリオ
坂 c 最後軽く追うも良くて平行線まで。
- 東京大賞典は人気を裏切る。
- GI勝ちもある成績有良馬だが、内容を見返すと好走はライバルが本来の力を出さなかった時か、メンバーレベルが低かった時に限られている。
⑦レモンポップ
w c+ 瑠星が駆けつけ距離を意識した抑えの利いた追い切り。
- 前走はお釣りを残した仕上げだったので今回は上積み確定。
- 10戦7勝2着3回はダイワスカーレットばりの堅実さ。
- SNSを賑わしているように不安は1600mの距離らしいが、武蔵野S(GⅢ)はバスラットレオンがいたとはいえ、所詮は目標にされる展開の中でギルデッドミラーとハナ差。個人的には全く関係ないと踏んでいる。
- 無碍に嫌うのは自〇行為。
⑧アドマイヤルプス
w d 3頭併せ 気合い乗り、反応共に遅い。
- 6月のアハルテケSは見事なまでに強い競馬だったが、その後3戦で全くお話にならない競馬が続いて人気急落。
- 持ち時計分走れれば好走も可能。
- 問題は体調とメンタル。
⑨ショウナンナデシコ
坂 c 意欲感じる追い切りで、通常営業の牝馬交流戦なら〇
- 昨年上半期までは良かったが、ヴァレーデラルナやグランブリッジなど強い3歳世代と対戦すると全く歯が立たなかった。
- あの2頭はここ出走なら確実に優勝候補となるレベルで許容できるが、テリオスベルやプリティーチャンスにまで後塵を喫している現状では厳しいと言わざるを得ない。
- 地方の深い砂への対応は証明済みなので、東京でも超パサパサなら万が一があるかも…と考えたが今度は展開すらも厳しい。
⑩テイエムサウスダン
美浦坂 c ルメ騎乗で3頭併せの真ん中を真一文字。ここ目標に良化。
- 前走は控えればいいものをわざわざ前目に付け轟沈。
- 距離伸びた今回は強力に引っ張る存在もなく、無理し過ぎなければ面白い存在。
- 前年2着馬がルメール乗ってここまで人気落としている状況は悪くない。
⑪ソリストサンダー
坂 c+ 大雪の中馬なりで助手が足元を注意しながらも52.2-38.1-24.9-12.6の時計なら状態に関して不安は無い。
- 当レースは過去⑧④着と敗れてはいるものの適応は出来ている。
- 前が引っ張る流れでも落ち着く流れでもおそらく好位キープは可。
- さほど大負けしているわけでもないが冴えない昨年の成績と年齢的な面で人気を落とす今回はむしろ絶好の狙い目。
⑫セキフウ
坂 d 大きな上積みは無し。
- 前走の根岸Sではやや出負け。終始追い通しでも全く上がって行けず、展開は後方寄りだったにも関わらず上がりも酷いモノ。
- 根本的に追走スピードが足りないので1200~1400mは今後は余程メンバーに恵まれないと厳しい。
- おそらくこの馬の適性は追走が楽になる1800m~。
- ⑬③⑫③⑩②⑧②④①と、凡走後は馬券化する点は買い材料。
⑬スピーディキック
野田 ダート c 地方は基本見ないので時計的なことはわからないが意欲は並じゃない。
- 久しくなかった地方のエース級の挑戦は話題性も十分。
- 追い切りにも気迫が感じられ、野望達成に全力を尽くす姿勢は素晴らしい。
- 過去2回JRAの強豪と対戦したが勝負にすらなっていないのは不満。
- 当時より数段進化していれば好枠⑬で一発も有り得る。
⑭ヘリオス
cw c 大雪舞う中長めから悔いなく追い切る。お釣り無し。
- 今ではガチモンのダートスプリンターとして名を馳せているが、元は芝中長距離路線で走っていたような馬。
- そもそも1600m左回り日本最強のカフェファラオとタイム差無しのGI2着馬。
- 前走根岸Sは内からの先行馬の並びが致命的。今回は数段マシな上にド好枠⑭。
⑮レッドルゼル
cw c 終いだけ確かめる程度。
- 昨年1番人気の時も川田が公言したように1600mは長いはず。しかしながらそれを承知のうえで再度川田が乗る以上なんらかの対策はしてくるはずで、無視はしずらい存在。
- 「川田だから人気」を醸し出したら即消しも有りか。
⑯ケイアイターコイズ
坂 c 中一週で弱めの馬なり。
- 鬼門の1600mをこなせるかどうかだが、2~3走前はドライスタウト相手に奮闘。超絶好枠をフル活用出来れば特大の一発も。
- 鞍上和生はウシュバテソーロで地方GI級連続制覇。勢いに乗って中央ダートGIも手にすることが出来るか?
上位評価
c+ ソリストサンダー レモンポップ
穴は根岸Sのハイペースにやられた⑩⑭
枠順別成績
ダート競馬に於いては「内伸び・外伸び」ということは一切ない。
まずこれは最初に認識しておいて頂きたい。レース毎にハロー掛けを施して整地するので砂圧なども常に均一。~が伸びるなど戯言でしかなく、ペースと各馬の力量で見え方が変わるだけだ。
詳しくは↓に動画入りの説明を置いておく。
もし貴方がJRAダート競馬で逃げ馬が直線に入った途端に外に持ち出すという動作を見たことがあるのであればそれは八百長、もしくはリフレイム系のヨレ。
どこを通っても同じなのに、わざわざロスなくインを通ってきた逃げ馬が外に持ち出す必要など欠片程にもない。外に出す目的は…
続きはBOOKERS記載。
レモンポップやドライスタウトなどの内枠の人気馬が勝った場合、週明けには昨年と同じように「イン前有利の特殊馬場」とかいう競馬歴2か月程度の方が書いた記事がたくさん並ぶことは容易に想像が付くが、くれぐれも惑わされないようにして頂きたい。
※今回は2~3着馬が外から飛んできたので「外差し馬場」ってワイワイしている人も相当数いますが優しく見守ってあげましょう。
その他
小倉大賞典:追い切りと考察(無理でした)
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