福島競馬場の馬場状態
今週で福島はオーラス。先週は土曜の雨で内は土が良く見える状態となって直線は外を使った馬の天下。そんな馬場状態の中、バーデンバーデンカップのドゥガのように内枠を引いてしまった上に内から突き抜けた馬は素直に評価して良い。
当然今週も内は荒れ地となっている。土日共に良馬場開催になることが濃厚なことに加えてクッション値の高さ(金曜時点で9.3)も加味されれば、後方待機勢も通常より人気になる。
こういう場合の妙味は1200mと2000mで外枠を引いた逃げ先行馬ということになるが、ろくにペースも読めない騎手がゾロゾロいる魔窟福島なので、各レースのメンバーと展開はキッチリ精査していく必要があるだろう。
福島競馬使用コース
Aコース(内柵を最内に設置)
2回福島前4日(7/1~7/9)
ここで行われる重賞競走はラジオNIKKEI賞(GⅢ)、七夕賞(GⅢ)
Bコース(Aコースから2m外に内枠を設置、3~4コーナーは2.5m)
2回福島後4日(7/15~7/23)
この2週は重賞競走無し。
馬場の変遷
福島最終週はBコース(Aコースから2m外に内枠を設置、3~4コーナーは2.5m)を使用。
3コーナー
Aコース
Bコース
4コーナー
Aコース
Bコース
直線
Aコース
Bコース
ダート
- 第1回福島競馬終了後、コース全面のクッション砂洗浄および部分的な路盤補修を行いました。
- クッション砂の厚さは9.0センチメートル(従来通り)で調整しています。
- 乾燥が著しい場合は、競走馬の安全のため散水を行う場合があります。
芝
- 野芝に洋芝(イタリアンライグラス)をオーバーシードした状態で施行します。
- 第1回福島競馬終了後、クッション性確保のためエアレーション作業を実施しました。
- 芝の生育管理のため、中間日に散水を実施します。
A①第1回福島競馬終了後、競走により傷んだ3コーナーから4コーナーにかけての内柵沿いおよび発走地点等約2,500平方メートルの芝張替を実施しました。その後も施肥や散水等の管理作業を行なうことで芝の生育促進に努めました。芝の生育は順調で、全体的に概ね良好な状態です。
A②コース全周の内柵沿いに傷みが出始めましたが、概ね良好な状態です。
B①今週からBコースを使用します。コース全周の内柵沿いにカバーしきれなかった傷みが残ります。
B②コース全周の内柵沿いに傷みがあり、加えて正面直線は広く傷みが出ています。
JRAの発表は以上。
正面直線は全体的に荒れているというのがミソで、クッション値の高い荒れ芝は案外内が使えたりもする。
とはいえさすがに終始インビタでは通用するのはせいぜい土曜日まで。もちろん力量の裏付けも必要となるだろう。
福島競馬場:コース図
コース立体図(右回り)
コース平面図(右回り)
コース断面図(芝・右回り)
コース断面図(ダート・右回り)
コースは右回り、芝の1周距離は1600メートル(芝コースの距離についてはAコースの数値を用いる)、ダートは1444.6メートルという福島は、JRA全場のなかで最もコンパクト(=1周距離が短い)な競馬場だ。とはいえ、コースには独特な起伏がつけられ、3、4コーナーにはスパイラルカーブを採用。スリリングかつスピーディーなレースが楽しめるよう、工夫が凝らされている。
独特な起伏について、芝コースを例に見てみよう。ゴール板を過ぎてから2コーナーにかけてなだらかな下り勾配(高低差1.7メートル)が続き、向正面には一転、同1.3メートルの上り勾配が設けられている。その後、平坦部分を挟み、4コーナーから直線(残り170メートル付近まで)にかけて再び緩やかな下り勾配に。そして残り170メートル付近から残り50メートル付近までは高低差1.2メートルの上り勾配を駆け上がってゴールに至る。全体の高低差は1.9メートル(ダートコースは2.1メートル)と、特筆するほどの数字ではなく、ゴール前の上りをはじめ、勾配自体も決してキツくはないが、コースを1周する間にアップダウンを2回繰り返す(ダートコースの起伏構成も芝コースとほぼ同じ)のはかなりユニーク。実はでこぼこした競馬場なのである。
292メートルという芝コースの直線の長さ(Aコース使用時)は、ローカル場としては標準的な数字だが、差しもまずまず決まる。小回りコースのイメージにはあまりとらわれすぎないようにしたい。ただし注目度が高い初夏の開催は梅雨とまともに重なるため、雨の影響を受けやすい。ひと昔前に比べると排水性は格段に良化、馬場も傷みにくくなった近年だが、開催が進むにつれて“外差し”が決まるケースが増えるのは変わらない傾向。一方のダートコースでは「水準以上に逃げ馬の活躍が目立つ」ことも頭に入れておこう。
そのダートのうち、1150メートルのレースだけは芝からスタートする。また、障害レースは固定障害の専用コースと置き障害の本馬場で争われる設定。内馬場のタスキコース、バンケット障害の側面に浮かぶ「FKC」(福島競馬倶楽部の略称)というツツジの植栽文字は、1935年に障害専用コースが新設された際につくられたもので、競馬場のシンボルのひとつとして現在に引き継がれている。
文:石田敏徳(2019年9月時点)
今週の有利枠・不利枠
芝1200m 中~外枠有利
2コーナー付近のポケットからスタートで、3コーナーまで向こう正面約400mを走るため枠順による影響はやや低め。既に馬場は荒れているので内枠は不利。
芝1800m (本来は)圧倒的に内枠の先行馬有利
スタート後すぐに勾配。テンでモタついて遅れることは追い込みの難しい小回りコースでは致命傷に至る。開幕週のラジオNIKKEI賞(GⅢ)などではこの傾向が顕著に現れる。
1200と2000に比べれば内枠の優位性はあるが、今週は混沌。
芝2000m 中~外枠有利
4コーナー付近のポケットからのスタートで1コーナーまでの距離は505mあり、枠順による影響は小さい。
コース図も見ない有象無象はこの2000mでも「福島なんだからイン前イン前」と騒ぐが、基本的にフラットだとお伝えしておく。
そしてインが荒れるのが早い福島だけにスタート直後にホームストレッチをすべて使う2000mでは週を追うごとに内枠は厳しくなっていくことを予め頭に叩き込んでおこう。
そして今週は最終週だ。
芝2600m (多頭数なら)内枠有利
福島競馬場で主に使用される4コースの中で最初のコーナーまでの距離が最も短く、その上コーナーの角度もキツイとなれば必然的に外枠の馬は劣勢を強いられる。
とはいえ2600mという長距離且つ非根幹距離の特性上、多頭数になること自体が稀。
基本的には枠云々より馬の地力が問われるコースなので1~2番人気の成績が良いのも特徴。
芝スタートのダート戦の定石。
ダート1700m 枠順不問
枠順よりも器用さと地力を優先しよう。
ダート2400m カオス
コーナー6回なら器用さのある逃げ先行馬優先。
坂下スタートでは逃げ馬を嫌うのがマイルールなのだが、さすがにコーナー6回のここではそれも強くは言えない。無論、勝負に出ることもほぼない。
結論
- 土日共におそらく良馬場。
- 内ラチ沿いは荒れ、クッション値は高い。
- 内より外が良い馬場であることは間違いないが、逃げも差しも決まる。
- 力量比較と展開予想はしっかりとしておくこと。
- ↓納得出来たら押してね。
買う予定の馬
土曜
オッズの下落に嫌気がさしたのでここは有料(¥200)にします。
信じ続けてれば勝手に浮くはずです。
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