新潟競馬場の馬場状態
今週は春の新潟競馬3週目。
ローカルの競馬場は内荒れの進行が早い傾向にあり、先週の新潟大賞典(芝2000・外回り)のような外枠鬼有利条件で絶好枠から楽に先手を取れそうな⑯ヤマニンサルバムの好走確率がバカ高い事は誰でも解るハズで、あれが7~8番人気の低評価だったのが謎でしかない。
2着にも外枠の⑬キングズパレスが入り、力はあってもゴミ枠その他悪条件が重なっては厳しい事を①ヨーホーレイクが示した。(⑮レーベンスティールは敗因不明だがメンタルか馬体に異常発生のどちらか)
今週はそこに1週加えてさらにその傾向は強まる。
距離によってもちろん全て違ってくるが、芝の基本は外だ。
新潟競馬使用コース
Bコース(Aコースから4m外に内柵を設置)
1回新潟全8日(4/27~5/19)
平地重賞競走
5/5㈰新潟大賞典(GⅢ)芝2000m
馬場の変遷
第1回新潟は全8日間でBコース(最内から4m外に内柵を設置)を使用。
最上段が開幕週で下に行くほど最新となる。
内回り3コーナー
Bコース
内回り4コーナー
Bコース
直線
Bコース
ダート
- 昨年の第4回新潟競馬終了後、一部の路盤点検および砂厚調整を行いました。
- クッション砂の砂厚は9.0センチメートル(従来通り)で調整しています。
- 乾燥が著しい場合は、競走馬の安全のため散水を行う場合があります。
芝
- 野芝のみの状態で施行します。
- 昨年の第4回新潟競馬終了後、芝馬場のクッション性確保のためエアレーション作業を実施しました。
- 芝の生育管理のため、中間日に散水を実施します。
B①3月中旬から4月中旬までコース全面のシート養生を実施し、肥料散布等の生育管理に努めました。この時期の野芝は生育途上であり、不揃いな箇所や昨年の競馬開催による傷みが残っている箇所も見られますが、全体的には概ね良好な状態です。
B②向正面直線と正面直線の内側に傷みが見られます。その他の箇所は概ね良好な状態です。
B③向正面直線と正面直線の内側に傷みが見られます。その他の箇所は内柵沿いに若干の傷みが出始めましたが、概ね良好な状態です。
※JRAの発表内容→①が開幕週②は2週目の発表。
新潟競馬場:コース図
コース立体図(左回り)
コース平面図(左回り)
断面図(左・内回り)
断面図(左・外回り)
断面図(ダート・左回り)
国内初となる直線コース(芝1000メートル)を新設したうえに、従来の右回りを左回りに作り変えるという大掛かりなコース改造工事が竣工した2001年夏以降、新潟は多彩な顔を持つ競馬場に生まれ変わった。まずは、日本最大のスケールを誇る芝・外回りコース。2223メートル(芝コースの距離についてはAコースの数値を用いる)という1周距離は日本最長、658.7メートルという直線も、東京のそれより130メートル余りも長い。
この長い長い直線を騎手たちも意識するため、外回りコースのレースでは序盤から中盤にかけてはゆったりとしたペースで流れ、直線の末脚比べに持ち込まれるケースが多い。3コーナーと4コーナーにはスパイラルカーブ(内回りコース、ダートコースも同じ)。外回りコースではここに高低差1.6メートルほどの緩やかな下り勾配も設けられているので、馬たちは自然と勢いがついて直線に向く。このため、レースの上がりタイムは速くなるのが常。しっかりとした決め手を持つ馬でなければ、なかなか勝利には手が届かない。
一方の芝・内回りコースも水準以上の大きさを誇る。Aコース使用時の1周距離は1623メートルと標準サイズだが、直線(358.7メートル)は中山(310メートル)よりもかなり長いのだ。ダートコースの直線の長さ(353.9メートル)も全国で3番目。ダートでは逃げ、先行タイプが優勢ながら、芝の内回りコースでは差し馬が水準以上の成績を残している。「内回り(及びダートコース)の直線も決して短くはない」こと、水はけの良さには定評があり、雨の影響を受けにくいこと、また、新潟のみが一年中「オール野芝」で開催が行われていることも頭に入れておこう。
ダートの1200メートルは芝スタート。置き障害によって争われる障害レースでは、飛越力だけではなく、スピードも問われる。また、“直千”の愛称で親しまれている新潟名物の直線競馬では、「外枠優勢」の傾向がみえる。
ともあれ、日本唯一の直線コース、日本一のスケールを誇る外回りコース、さらにポピュラーな内回り及びダートコースがひとつの競馬場に同居していること。それこそが新潟の“最大の特徴”と言えるだろう。
文:石田敏徳(2019年9月時点)
今週の有利枠・不利枠
芝1000m 超外枠有利
開幕週の1R目2R目くらいはフラットだろうと私も思っていた時期があったが、こと新潟千直に関しては全くもって容赦がなく、初っ端から外枠が猛威を振るう。
埒を頼りやすいという視点で見れば「それなら最内も」と考えても良さそうなものだが、そういった理屈は通じない。
開催が進めばむしろ大外よりまん真ん中が馬場はキレイ(そもそも内は荒れて来るし、1000mは皆外に張る)なのだが、もちろんそういった理屈も通用しない。
外枠から行ってダメなら諦めろくらいのレベル。
芝1200m(内回りのみ) 結構カオス
初角まで448m。さすがに先行馬に優位性のある開幕週だが、平坦ローカルならスピード違反も出がち。…となれば差しが決まる展開も考慮。
芝1400m(内回り) フラット→もう外
最初のコーナーまで約648mで枠の影響は無い。開幕週はコース図を見た事がない方々には外枠が嫌われる傾向があるので積極的に外枠を狙って行く。
芝1400m(外回り) 割愛
新潟1400mは基本的に内回りなので割愛。
芝1600m(外回りのみ) 既に全然外
向正面真ん中よりやや右からのスタートで1コーナーまでの距離は約550mあり、枠順による影響は1400m同様ほぼない。
外回りコースのみなので1400mに比べれば開催が進むに連れて内枠が仇になる割合も小さい(内回りだと全てのレースで使われる部分が外回りだと使われない部分が出る)が、それでも開催後半は内枠不利が顕著になって来るだろう。当面の理想は中枠。
最後の直線は約659mと日本最長を誇り、瞬発力のあるタイプはリバティアイランドのような異常な上がりを叩き出す。
芝1800m(外回り) 当然ここも外
1600m同様こちらも外回りコースのみ。向正面入り口のスタートで最初のコーナーまでの距離は約748m、そして最後の直線は約659mあるとなれば枠の有利不利を考えるよりも地力に秀でた瞬発力上位の馬を確実にチョイスすることが重要。
もちろん開催後半は内枠不利になる。
なお、このコースは荒れる。
芝2000m(内回り) 非常に難解。見送りが賢明。
2000mは2歳戦と3歳未勝利では内回りを使う。器用さを求められそうな形状だが、新潟はなにしろだだっ広いので大味な馬でもなんとかなることがしばしば。全脚質に注意を向ける必要性があり、且つ枠の優位性も見出せないこの条件は基本見送りが賢明。
芝2000m(外回り) 開催進行に伴いどんどん外枠有利に
新潟大賞典の結果が全てを語っている。
向正面直線右奥2コーナーポケットスタートで最初のコーナーまでは驚異の948m、且つ最後は659mの直線となれば地力の高い馬に逆らうのは無謀となる本命党向きの舞台。
芝2200m(内回り) フラット→ここですら外
スタンド前直線スタートで最初のコーナーまで約636mなので枠順は不問。内回り2000m同様大味な馬でもなんとかなるが、コーナーを4回回る事に加えて最後の直線は約358.7mという事からも器用さと先行力を兼ね備えたタイプが物理的には有利。
芝2400~3200m 割愛
亜流の下級条件戦ばかりなのでやめておけ。
ダート1200m 断然外枠
芝スタートのダートは競馬場を問わず恒常的に断然外枠有利。
これは抗いようがない事実。
ダート1800m 中京の1800m~1900m、東京2100mの戦績とリンク。
先行力とコーナーワークの巧さが重要。最初のコーナーまで約389mとぼちぼちあるのでそこまで枠に神経質になる必要はない。
4回のコーナー角度がそれぞれキツく、その都度外に膨らんでしまう馬も散見するのでコーナーワークの巧みな穴馬を見つけていればそれを狙うのも面白い。
ダート2500m 滅多にやらない条件
理屈で考えるとキツいコーナーが6回あれば器用な馬と不器用な馬が分かれて隊列は縦長のスロー→逃げ馬有利となるが、そもそもほぼ番組に組み込まれていない。
こういう条件は逃げ馬もしくは力の抜けた馬を買えばいい。
ダート1000m・1700m 存在するだけで施行は無し
結論
- 今週のJRAの解説『向正面直線と正面直線の内側に傷みが見られます。その他の箇所は内柵沿いに若干の傷みが出始めましたが、概ね良好な状態です。』
- →じゃ、なぜあれだけ皆外を狙ったのか。こういう部分を疑ってレースを見返す人間とそうでない人間の違いは如実に表れる。
- 結論:芝は問答無用で外枠有利。(外回りは特に)
- 内枠不利コースで内枠から好走した馬は注目しておく事。
- 手堅く力の勝負をしたければ1600m。
- 穴党は1800m。
- 1000mは全ての理屈を排除して外枠から買え。
- ダートは1200mの外枠。
- 新潟1200m1400mで追い込んで届かなかった馬は東京で狙え。
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