各競馬場の馬場状態
中山
いよいよ中山開催も3週目。先週は土曜日こそ5戦4勝2着1回と逃げ馬の天下だったが一転して日曜日には逃げ馬全滅。5鞍あった日曜芝レースの逃げ馬はそれぞれ③⑯⑤⑥⑨番人気とさほど期待されていたとは言えないが、走破タイムも凡庸で馬場状態は変りつつある。
先週の中山芝コースで3着以内に入った馬の4角でのポジションはこうだ。
土曜(12/11)
- 4R2歳未勝利1200m ④①⑥
- 5R新馬戦1800m ①③④
- 7R2歳未勝利1800m ①④⑥
- 9R2歳1勝1200m ①③⑦ ※9頭立て
- 12R3歳上2勝2000m ①③⑤
日曜(12/12)
- 5R新馬戦1600m ⑥③②
- 6R2歳未勝利2000m ⑧⑤②
- 8R3歳上1勝1800m ⑫③⑮
- 10R3歳3勝1800m ④⑦①
- 12R3歳上2勝1600m ②⑤④
日曜8Rで追い込みが決まっているが、1,2着馬は後続を3馬身半千切り捨てており、力が違うという見方も出来る。3着とクビクビの4,5着馬はそれぞれ6,8番人気で4角位置は①③の先行馬だ。
12㈰は先行勢が11㈯の傾向を加味して早めに捕まえに行ったため、逃げ馬は苦戦したと思われる。
馬場もやや荒れが目立つようになり逃げ馬天国とは行かないが、少なくとも今週18日㈯は4角6番手以内にいることが馬券内ボーダーではなかろうか。
ここでJRAホームページの写真を見てみよう。
上が先週、下が今週の写真。
3コーナー
4コーナー
直線
やや時計のかかった先週の方がボコボコして見える。但しこの時期は芝も乾燥し、馬場も荒れやすくなっているので注意が必要だ。
JRAの発表によると3~4コーナーの内側に痛みが出始めたがその他の箇所は概ね良好との事。
金曜日に降雨があり、土曜日は稍重~重での開催が濃厚なので馬場の悪化は進んでいく。
ターコイズS(G3)は思い切ってミスニューヨークやフェアリーポルカの道悪センスに託してみるのも面白いかも知れないし、不良の中山牝馬Sで轟沈する前に中山の重馬場をこなしてるドナアトラエンテも今回状態は良く、展開も向く。
引用:JRAホームページ(含水率と馬場状態)
中京
中京最終週はBコース(Aコースから3m外に内柵を設置)で行われる。
JRA発表によると柵の移動により大きな傷みはカバーされたが、3コーナーから4コーナー内側にカバーしきれなかった傷みが残っているとの事だが、コース替わりは必ず逃げ先行馬にアドバンテージが生じる。
それではまず先週の中京芝コース3着以内馬の4角位置を確認してみよう。
土曜(12/11)
- 4R2歳未勝利1600m ⑧①③
- 8R3歳1勝1200m ⑥①⑥
- 9R3歳1勝2000m ⑥②①
- 11R3歳上GⅢ2000m ①②⑤
日曜(12/12)
- 4R2歳未勝利2000m ④⑭④
- 7R3歳1勝1600m ③⑧⑧
- 10R2歳上1勝1400m ①⑩③
- 11R3歳3勝1200m ①⑥②
- 12R3歳上2勝2000m ①②③
開幕週は逃げ馬が未勝利であったが、2週目は芝で行われた9R中7Rで逃げ馬が馬券圏内に入り、日曜日は3連勝〆。
逃げた馬の人気は11日が⑭③⑨⑧、12日が⑨⑮②①⑫。馬券内の馬は大多数が4角6番手以内で通過している。
「高速馬場ではないにしても、それなりの時計も出る前が止まりにくい馬場」
先週の中京を表すとこうなる以上、コース替わりの今週は一層前は止まらなくなる。。。はずだが、そんな月並みの考察を見にここに来る人はいない。
どうやら馬場を眺めると不穏な空気が漂い、更には週中に大雨という罠が張られている。策を練らなければ半殺しにされるのは間違いない。
まずは馬場状態の確認。上が先週、下が今週だ。
3コーナー
4コーナー
直線
中山同様冬枯れの芝だが、柵を3m外移動した割には直線の内が僅かに荒れているように見える。多頭数の競馬が続き、スパイラルカーブを上手に回り切れない騎手が12日の中京には多く参戦していたため、むしろ今週はグリーンベルトのはずのこの部分が少々痛んだのかも知れない。
皆が上手にコーナーを回れないからこそ逆に最内はキレイ。先週の逃げ馬の好走要因はもしやこれではなかろうか。
日曜10R
11R
12R
先週の芝レース最後3鞍の直線写真だが、勝ち馬は全て最内の馬だ。ちなみに10Rで最も馬群の密集している部分を今週の逃げ馬は通る事になる。
なお、先週はクッション値9.9~10.3の良馬場で開催されたが、今週は17日㈮時点で芝は重馬場でクッション値は7.7とかなり力の要る馬場。
馬場の軽さで何とかなった先週と違い、今週は非力な逃げ馬が坂で止まる可能性が飛躍的に上がると想定される。
また、土日共に完全裏開催で騎手質も他2場より落ち、濁流や仕掛け所のカオス化も考えると迂闊に逃げ馬に手を出せない。
とはいえ馬場が前目有利な事に疑いは無いので、馬券作戦的には好位差しが出来るパワータイプを軸に据えるようにしたい。そして乱ペースになりそうなレースなら思い切った大穴狙いを楽しむのもアリと考える。
阪神
Bコース3週目だが、阪神開催は10/9㈯から11週目。つまりは12/18日㈯が連続開催21日目となるにも関わらず先週は古馬OPの1600mで上がり32.6が飛び出し、2歳1勝クラスでレコードの出る馬場。
まずは先の2場と同じく3着以内馬の4角の位置取りを見る。
土曜(12/11)
- 2R2歳未勝利1400m(内) ①⑤⑨
- 6R新馬戦2000m(内) ③⑥⑥
- 9R2歳1勝2000m(内) ⑧④⑨
- 10R3歳上2勝2400m(外) ②③① ※9頭立て
- 11R3歳上OP1600m(外) ⑧④⑤
日曜(12/12)
- 3R2歳未勝利2000m(内) ⑥⑥③
- 5R新馬戦1600m(外) ④②⑩
- 8R3歳2勝1200m(内) ②⑧④
- 9R3歳3勝2200m(内) ⑧⑥⑪
- 11R2歳GⅠ1600m(外) ⑩⑥③
あくまで個人的な見解だが、能力上位と見られる馬は位置取りに関係なく好走している。
道中はコース替わりして間もない経済コースの恩恵を受けた馬に有利に運ぶが、直線に入れば外を回した馬が伸びるので、差し引きゼロで能力通りに決着する方向に向かったと考えられる。
雨の影響も多少あるが、今週も他2場と比較すれば硬い馬場で行われる事から先週同様能力上位馬による争いとなるだろう。
だが、12日㈰に逃げ馬が全滅しているので、これが経済コースを通るアドバンテージが薄れて来ている事に起因するのであれば、時間が進むにつれて差し馬優勢は色濃くなるだろう。
朝日杯FS(G1)に出走するカジュフェイス、オタルエバーはデビューから注視している馬だが、逃げ馬である彼らには好ましくない馬場なのかも知れない。
以上。今週もご精読有難う。
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