【第73回阪神ジュベナイルフィリーズ(G1):回顧】2022年牝馬クラシック戦線 主役決定!

重賞レース回顧

写真:JRA

12/12㈰、阪神競馬場で行われた第73回阪神ジュべナイルフィリーズ(G1)はM.デムーロ騎乗の3番人気サークルオブライフ(牝2、美浦・国枝栄厩舎)が直線大外に持ち出して豪快に伸びて1:33.8秒(良)で快勝。3連勝で2歳女王に輝いた。

2着には8番人気のラブリイユアアイズ、3着には4番人気のウォーターナビレラが入線。1番人気に支持されたナミュールはスタートの出遅れが響き、4着に敗れた。

今回は枠順発表時点で暗雲が漂っていた。出走馬全頭診断も出せなかったので、いつもとは逆に一頭ずつレース回顧をしてみようと思う。

阪神JF

出走各馬のレース回顧

1着⑩サークルオブライフ

道中は馬群のやや後方で折り合いに専念。常にやや外目を回っており、多少距離損をしてでも直線は外に持ち出すと決め打ちしていたと思われる騎乗はミルコの自信の表れであり、それに応えた馬も見事だ。

父は菊花賞馬エピファネイア、母父アドマイヤジャパンも菊花賞でディープインパクトに対してあわやの場面を作った馬である血統からも、スタミナには相応の自信があったことが窺える。

その溢れるスタミナを、馬場も硬く相応のスピードが求められるこの舞台で証明した事実は途轍もなく大きい。

遡れば最強牝馬アーモンドアイに3冠牝馬アパパネ。2021年はアカイトリノムスメが牝馬クラシック戦線で大活躍と国枝栄調教師は牝馬の扱いが国宝レベル。ほぼ間違いなく2022年の牝馬クラシック戦線はこの馬を中心に展開していくだろう。

また、母シーブリーズライフにとって4番仔である本馬は、母にとってのJRA初勝利に加え、初重賞から初G1までを僅か3カ月の間に全てプレゼントしてしまった。

2着⑪ラブリイユアアイズ

デビュー戦から連続で減らしての-10㎏はこの馬にとって決して好材料ではなかったはず。クローバー賞の時はふっくらしていた馬体が前走でいくらかシャープさを増したが、今回はトモの肉が落ちて線が細い状態で元気もなく頼りない。

さらにレース序盤の接触で少しかかり気味になり、ほぼ終焉となりかけた。しかし、ここで団野は上手くウォーターナビレラの後ろに付けてダメージを最小限に抑えている。

かろうじて事なきを得、落ち着きを取り戻したラブリイユアアイズは直線もギリギリ馬場の良い所を選び、とんでもない勝負根性で2着まで浮上した。

これがG1初連対となった団野の好騎乗も見逃せないが、輸送減り込みのあの状態であわやの好走を見せた以上はこの馬の能力の高さを認めないわけにはいかない。そして、出来れば次走は間隔を開けて体の回復と成長を促して欲しい。

考えてみれば新馬戦で負かしたメンツも相当で、2着馬トーセンヴァンノは札幌3歳Sで3着。3着ファーンヒルは本日2勝目を挙げ、5着凡走のアウトパフォームは次戦で前日行われた函館2歳Sの勝ち時計を簡単に上回った。

3着⑬ウォーターナビレラ

確実に好発を決め、馬なりで先手を奪うスピードを持ち、直線で2枚腰を使うという本命党に愛される要素を全て備えたウォーターナビレラ。

鞍上武豊にとって1994年ヤマニンパラダイス以来27年ぶりとなる阪神JF2勝目も期待されたが、残念ながら無傷4連勝での戴冠とはならなかった。

ここもいつものように好発から先手を奪いに行くが、内からトーホウラビアン、外からダークペイジに被せられて控える競馬。

離れた3番手から直線入り口で先行2頭を交わして一旦は完全に抜け出すが、最後は1~2着馬の決め手に屈した。

先行スピードタイプのため止まっているように見えるが、実際は上位入線馬の中でも平均的な上がり(34.5)で走破していることは覚えておこう。ただ、血統的に見ても1200m~1600mがベストパフォーマンスを発揮出来る条件であることは恐らく間違いではない。

また、ピッチ走法で悪天候とダートにも適性があると思われる。年明け初戦はフィリーズレビューになるだろうが、今から雨乞いをしても良いかも知れない。

桜花賞やNHKマイルⅭ、あわよくばオークスまで十分走破圏の能力を持つが、仮に今後成績が振るわなくなった時にひょっこり重馬場の1800m重賞などに出走して来たら迷わず狙い打ちする価値がある馬だ。

4着⑰ナミュール

1番人気で驚愕の出遅れ。

※各馬このボリュームだと一気に書くのはキツいので、Rt♡100個くらい付いたら続きを書こうかなと思います。少しはこの記事も役に立つかなと思われたら広めて頂けると有難いです。

(;´・ω・)

 

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