京都競馬場の馬場状態
2023年の第1回京都競馬の4週目。Bコース替わり週。
もう最近の週末は予報を見ないでも雨。
5/12㈮の時点ではクッション値は9.5の剛鉄馬場。まだ雨の落ちない5/13㈯の午前中(3.4.5R)はおそらく前が止まりにくい状態だろう。
その土曜日の午後からは日曜までひたすら雨。重賞もなく、ぽつんと一人武豊が奮起する京都も案外面白いかも知れないが、財布に優しいとは思えない。
3場開催でどこもかしこもやっていてはその先には破滅しかない。的を絞って無駄玉を消費しないように注意しよう。
さて、では考察に入る。5月末まで行われる京都開催の使用コースは以下の通り。
4/22㈯~5/7㈰まで6日間はAコース(内柵を最内)を使用。
5/13㈯~5/21㈰の4日間はBコース(Aコースから直線部4メートル、
曲線部3メートル外側に内柵を設置)を使用。
5/27㈯~5/28㈰の2日間はCコース(Aコースから直線部7メートル、
曲線部6メートル外側に内柵を設置)を使用。
馬場の変遷
第1回京都開催は6週12日間。
最上段が開幕週で下に行くほど最新となる。
3コーナー
Aコース
Bコース
4コーナー
Aコース
Bコース
直線
Aコース
Bコース
ダート
- 2020年の第4回京都競馬終了後、コース全域の馬場改造工事を行いました。工事完了後、砂厚調整を行いました。
- クッション砂の砂厚は9.0センチメートル(従来通り)で調整しています。
- 乾燥が著しい場合は、競走馬の安全のため散水を行う場合があります。
芝
- 野芝に洋芝(イタリアンライグラス)をオーバーシードした状態で施行します。
- 昨年の芝張り完了後、クッション性確保のためエアレーション作業およびシャタリング作業を実施しました。
- 芝の生育管理のため、中間日に散水を実施します。
A①2020年の第4回京都競馬終了後、コース全域の馬場改造工事を行いました。昨年の7月までに馬場全面の芝張りを完了し、その後肥料散布・薬剤散布・芝刈り等の管理作業を行い、芝の生育促進に努め、昨年10月下旬に洋芝によるオーバーシードを実施しました。野芝・洋芝共に順調に生育し、非常に良好な状態です。
②先週の競馬による傷みは少なく、引き続き良好な状態です。
③外回り3コーナーから4コーナー内側にわずかな傷みがありますが、全体的に良好な状態です。
④今週からBコースを使用します。柵の移動に伴い、傷みがあった箇所はカバーされ良好な状態です。
※JRAの発表内容→①が開幕週②は2週目の発表。
先週までの痛みの箇所はほぼコース替わりでフォロー。午前中の基礎は高速馬場でまず間違いないが、午後からはひたすら雨が降り続けるので状況を見ながら臨機応変に対応して欲しい。
京都競馬場:コース図
コース立体図(右回り)
コース平面図(右回り)
コース断面図(右・内回り)
コース断面図(右・外回り)
コース断面図(ダート・右回り)
京都競馬場の芝コースは、阪神や中山と同様、内回りと外回りから成る。この2つのコースは3コーナーで分岐し、4コーナーで合流するレイアウト。一方で2コーナーの奥にはバックストレッチに連なる長い引き込み線が設けられており、外回りの芝1600メートルと芝1800メートル、内回りの芝1600メートルは、向正面左手の奥深い地点からスタートを切ることになる。
そんな京都競馬場の“名物”といえるのが3コーナーの坂だ。外回りコースの場合、コースの高低差は4.3メートル(内回りコースは3.1メートル)にも及び、向正面の半ばから3コーナーにかけて上り、4コーナーにかけて一気に下るレイアウト。勾配がつけられているのは3コーナー付近だけ、それ以外はほぼ平坦という起伏の構成も非常にユニークで、要は「3コーナーに小高い丘が設けられている競馬場」とイメージすれば分かりやすいだろう。
かつては「ゆっくり上り、ゆっくり下るのが鉄則」とされたこの坂だが、近年は坂の下りで惰性をつけて平坦な直線に向く戦法がすっかり浸透。坂の頂上付近にあたる残り800メートル地点からペースが上がるレースが多い。ただし3000メートル級の長距離戦では、自然に勢いがついてしまう1周目の坂の下り→スタンドからの大歓声を浴びるホームストレッチと続く場面で、折り合いを乱さずスタミナを温存できるかが重要なポイントとなる。
さて、1周距離(外回り1894.3メートル、内回り1782.8メートル。芝コースの距離についてはAコースの数値を用いる)、直線の長さ(外回り403.7メートル、内回り328.4メートル)とも、外回りよりコンパクトな造りの内回りでは、やはり逃げ、先行タイプが優勢。3、4コーナーのカーブもタイトなため、小回りを苦にせず器用に立ち回れるタイプが有利となる。
さらに「芝コースの幅員が広い(最大38メートル)」ことも見逃せない特徴のひとつ。4つのコース(A、B、C、D)を設定できるのは東京と京都だけ(他場はA、B、もしくはA、B、C)。内回りと外回りで負担が分散化される背景もあり、馬場の傷みは進行しにくい。
一方のダートコースは1周距離が1607.6メートルと、東京競馬場に次ぐ大きさを誇る。とはいえ、直線の長さは329.1メートル。阪神(352.7メートル)や新潟(353.9メートル)より短いことは覚えておきたい。3コーナーの“丘”はダートコースにも設けられており、4コーナーにかけて坂を下り、平坦な直線に向くレイアウト。ユニークな起伏構成のため、ダートのレースでは他場より上がりの時計が速い決着が目立つことも覚えておきたい。
コースは右回りで、ダートは1400メートル戦が芝スタート。また、障害コースは3コーナーで2つのコースに分岐、このうち、京都ハイジャンプ、京都ジャンプSで使用される大障害コースには、高低差0.8メートル、長さ15.9メートルの“台”を上り下りするバンケット障害が馬たちを待ち受ける。
文:石田敏徳(2023年4月時点)
今週の有利枠・不利枠
芝1200m(内回り) 内枠逃げ先行有利
スタート後100m過ぎから上り坂で300m走ったら即下り。直線も323(B.C.D)~328(A)mと短く、基本的に前が止まらない。
さすがにこの条件で外枠は引きたくない。
芝1400m(外回り) 序盤は内枠先行馬優勢、多頭数の外枠は割引
外回りのコーナーは内回りに比べてややタイトで、ここで外を回らされるとやや厳しくなる。
但し、開催が進んで内ラチ沿いが死んで来ると極端な内枠を引くのも具合が悪くなるため、程よい中枠に優位性が生じて来るだろう。
芝1600m(内・外) 圧倒的に外枠有利
言うまでもなく京都の1600mと阪神の1600mは全く別物だが、実はこれを理解している人間はほぼいない。
コース図を見れば一目瞭然だが、初角までがとにかく長い。そして向正面と最後の直線はどんな条件下でも全馬に走られる部分で必然的に内側は痛むので、1600~1800mは日毎どころかレースが行われる毎にどんどん外枠が有利になる。
どの脚質の馬でも初角まで700mもあれば、一定の能力も前提となるが取りたい位置は取れる。それまでに良い所を通れるのはどの番号を背負った馬かを考えればさほど難しくはないはずだ。
芝1800m(外回り) あたおかレベルで外枠有利
最初のコーナーまで約900m。新潟1000mとほぼ変わらないと思えば答えは既に出ているだろう。外枠の優位度は尋常ではないレベル。
芝2000m(内回り) 内枠有利。器用さを問われる
初角まで約300m程で4回のコーナーがあるここは阪神と同じくコーナーワークの巧さが重要なコース。単純な力量比較に加え、一工夫が必要。
同じ競馬場であれば芝1200からダートの2600mまで全てを「内前」「外差し」と一緒くたにするしょっぱい予想屋さんをよく目にするが、こと京都芝で根本的に「内前有利」な条件はそれほど多くないので注意して頂きたい。
※一応レイアウト的に2000は外回りも存在するのだが施行するのかは現状不明。
2200m(外回り) 常に手頃な中枠が無難だが手を出さないのがより無難
メンバーと展開に大きく左右される。難易度MAXコース。
おそらく京都に於いて予想が最も難しいコース。スタンド前スタートで初角まで400mほどなので開催が進めば内枠は徐々に不利になっていくが、そもそも外枠を引くこと自体もプラスではない。基本は手頃な中枠が無難。
さらにコーナー4回で器用さも求められるかと思えば外回りで下り坂を利用した追い込みも決まらないことは無い。完全にカオス。
芝2400m(外回り) 外枠有利
4角手前のポケット地点スタートで初角の入りまで約600mと長い。さらに2400mというチャンピオンディスタンスということもあり、この条件は脚質問わず比較的力通りに決まりやすい。但し長距離戦特有の謎ペースによる波乱も必ず考慮しよう。
芝3000m(外回り)
重賞の時にでも
芝3200m(外回り) しばらくなし
アーカイブ遡ってください。
ダート1400m 断然外枠
芝スタートのダートは競馬場を問わず恒常的に断然外枠有利。これは抗いようがない事実。
結論
- 1200mは内枠前有利。
- 内前信者の逆を突いて1600~1800m、2400は外枠に妙味。
- 1400,2200mは難しめ。
- 5/13㈯の午前中は高速馬場。
- 5/14㈰は武豊さんと遊ぼう。
- ↓帰りがけにポチしてくださいな。
今週のおすすめ
土曜
まだよ
日曜
みてい
他場
競馬民必読書
頂への挑戦 負け続けた末につかんだ「勝者」の思考法
川田 将雅
「君の宣伝甘いんじゃないの?(・ω・#)」って感じでア〇ゾンさんに詰められて泣きそうなので競馬民の必読書を置いておきます。
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