ダイヤモンドステークス(GⅢ)
2/18㈯に東京競馬場で行われる芝3400mのハンデ重賞である第73回ダイヤモンドステークス(GⅢ)の追い切りと考察。年間で1戦しかない芝3400mという特異な条件+ハンデ戦という難解な一戦だが、それだけに配当妙味は十分。
スタートから最初のコーナーへの入りは僅か260mしかないので一見内枠が圧倒的有利に見えるが、近10年の3着以内馬30頭中10頭が8枠ピンク帽から出ている以上、枠順はそれほど気にしないほうが良い。
恐らく最初からガツガツする事のない超長距離戦だけに隊列がバラけ易く、ゆったりとした流れで初角を迎えるので、外枠からでもスムーズに位置を確保出来る事が大きな要因ではないかと推測する。
引用:競馬ラボ
それでは追い切り内容を踏まえて考察をしていこう。
追い切りと考察
①キスラー
映像無し -
- 芝の好走歴は新馬のみ。主戦場のダートOPクラスでも四苦八苦している馬が出走してくるというだけでこのレースの格式が疑われる。
- これが通用したところで驚けないのがまた恐ろしいところ。
②シルブロン
w c+ 長めから単走強め好時計。やることはやった。
- GⅢレベルならいつでも人気する⑪ヴェローナシチーのさらに外の⑬番枠から中山2500mを勝ち切ったのは評価すべき。距離延長で安定感が爆増した。
- 白面がチャーム。長距離のルメール。馬柱がキレイと人気要素満載。
③トラストケンシン
美浦坂 d 3頭併せ終始馬なりも馬自体にはやる気あり。
- 過去にはARG杯(GⅡ)5着など見当の記録も残るが、近走は加齢の影響かあまりに不甲斐なく強調材料に乏しい。
④ミクソロジー
坂 c 少し気合い付けるが伸び今一つ。
- エリザベス女王杯当日の同距離8Rは2勝クラスとはいえイン蟻地獄馬場で②番枠という拷問を軽々3馬身差で突き抜けた時に評価急上昇。
- 初の3000mとなった万葉Sは3:03.4のレコード勝ち。こうなると天皇賞・春(GI)の惑星にまで躍り出る。
- 出走メンバー中で最強なのは確定。
- 1週前に3頭合わせをやってはいるものの、今週は調整程度とはいえ不満の残る追い切りで前走レコード勝ちの反動は間違いなくある。
- 賞金加算必須の一戦だが上記理由で過信禁物。
⑤ヒュミドール
w c 力強さ不足。
- 2年前はステイヤーズS→ダイヤモンドS連続5着があり、長距離に関しては一定の適性有り。
- ローカルのGⅢだと比較的存在感を示すが中央場所だと陰に潜むキャラ。
- このメンバーならやれない事はなさそうだが…
⑥アスクワイルドモア
cw c 基本稽古駆けする馬なので程よく見える。
- 昨年はドウデュースや年度代表馬イクイノックス、2歳時は無双状態だったジオグリフを相手によく頑張っていたが、ようやく格落ちの相手と思われた中日新聞杯でまさかのシンガリ惨敗は大外枠を割り引いても負け過ぎ。
⑦カウディーリョ
w d 終始気負い気味
- 何度もお伝えしているがこの馬に長距離適性は無い。
⑧レクセランス
坂 - 楽走
- 実質的な最終追い切りは日曜のcwでタイムしかわからないが、そこも終いだけ追ったような形で中間の状況を見ても舐めプ感が強い。
- 昨年の当レース1番人気、前走の万葉S4着も「イーガン何してんの?」って騎乗だっただけに、力量上位のここならとも思うが、やはり舐めプはいただけない。当日までに何かしらのマジックが起きるかどうかはパドックでわかるだろう。
⑨ヴェローチェオロ
cw c 馬なりで併走を遊ぶ。相手走らな過ぎでタイムは平凡。
- 行方不明の時期を経て、帰って来た注目株。
- 昨年はテーオーロイヤルの1強レースで5着。
- 力を出せば圏内なんだろうけど不透明過ぎて手を出しずらい。
⑩メイショウテンゲン
cw d 遅い。
- 既に箸にも棒にもかからなくなって3年が経過。再浮上を望むのは酷。
⑪スタッドリー
栗E c 悪路で完全馬なりも、自分から一定のペースを刻んで走る。
- この馬がAJCC(GⅡ)で穴人気するほど強いとは思えなかったが、どうやら安定感は「ある」
- オリオンSで完封したムジカやスパイラルノヴァは下級重賞ならいずれ勝ててもおかしくはない力量馬。と見れば今回のメンツなら計算は立ちそう。
⑫マリノアズラ
w c 長め単走終始馬なり。時計は平凡。
- 武史の涙効果+馬柱の美しさで少し余計な人気を集める。
- 前走は太目残り(+14㎏)があったかが不明。最近は変動幅が大きいが、480を少し切るくらいがベターか。
- まがりなりにも府中2400mでブレークアップと頭差の馬に53㎏は牝馬ながらに恵量。
⑬タイセイモナーク
cw c 併走遅れもこの馬なりに走っている。
- 2020年からは概ね年1回のペースで2着を記録。
- デキとかではなく全ては展開次第。
- 53㎏の最軽量に加え、単騎逃げほぼ確なのでウインキートスやマリノアズラに甘やかされれば意外に面白い。
⑭トーセンカンビーナ
美浦坂 c 左鞭に多少ヨレる。まだ7~8分。
- 終始馬なりの格下に遊ばれる。9カ月の休み明けだけに仕方ないか。
- 超長距離適性はメンバーでも上位だが今回は少し割引必要か。
⑮ウインキートス
美浦坂 c 無理はしないが脚取りは力強い。
- 金杯(GⅢ)が納得いかない内容で引退撤回してここへ。
- 東京長丁場は合う。(2400~は1.0.2.0)
- 負ける時は常時2桁なので前走負け過ぎの心配は不要。
⑯ベスビアナイト
w c 長めから併走、仕掛けると反応。力は出せる。
- 2000mと1800m戦を1度ずつ経験した後はひたすら2200m以上を使って来た生粋のステイヤー。
- ステイヤーズSは0.7差7着。4走前の松籟SではそのステイヤーズSで2着したプリュムドールを退けているように3000m超えは2戦とも好走。
- 叩いた上積みもあるだけに油断ならない存在。
上位評価
c+ シルブロン ドングリの中から辛うじて頭一つ出た程度のc+
まとめ
軸不在の大混戦。調教ではシルブロンがやや優勢でベスビアナイト、スタッドリーがこれに続く。
能力上位のミクソロジーやレクセランスが万全なら問題ないのだが双方調整に不安がある。かといって一定の能力を出されたらどうにもならないので非常に厄介な一戦。
ただ、圧倒的に来ないであろう馬も少なくはないので買い方が上手な人、もしくは運ゲーが好きな人向きのレース。大勝負には向かない。
その他
小倉大賞典:追い切りと考察
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