阪神競馬場の馬場状態
秋~冬の阪神10週目(20~21日目)でBコース3週目。
有利脚質と伸びる場所に変化が出始める頃だ。メインの阪神JF(GI)は通常枠ゲーとなる1600mだが、とんでもないレベルの馬ならピンクでも飛んでくる。
出馬表を見る前に先週の最後の芝レースのパトロールを見て状態を確認しておこう。
12/4㈰12Rの1400mだが割と早めに全馬内に進路を取っており、先週終了時点では向正面の痛みはまだ小さいと見ていいだろう。激変のタイミングは今週中には現れるので動物的に察知しよう。
馬場の変遷
今開催から阪神は年末まで延べ13週26日間続く。そして使用コースは最初の15日間がAコース、後半の11日間がBコース(Aコースから直線部3メートル、曲線部4メートル外側に内柵を設置)
内回り3コーナー
Aコース
Bコース
外回り4コーナー
Aコース
Bコース
直線
Aコース
Bコース
①第3回阪神競馬前にAコース部約6,200平方メートル、第3回阪神競馬終了後にはBコース部を中心に約14,900平方メートルの芝張替を実施しました。その後ベースとなる野芝の生育促進に努め、9月上旬に洋芝(イタリアンライグラス)を播種しました。野芝・洋芝とも生育は順調で、全体的に良好な状態です。
②内回り3コーナー・4コーナーから正面直線にかけてコース内側に軽微な傷みがありますが、全体的には良好な状態です。
③内回り3コーナー・4コーナーから正面直線にかけてコース内側に軽微な傷みがありますが、全体的には良好な状態です。
④内回り3コーナー入口から4コーナーおよび正面直線にかけてコース内側に軽微な傷みがありますが、全体的には良好な状態です。
⑤内回り3コーナー入口から4コーナー、外回り4コーナーから正面直線にかけてコース内側に軽微な傷みがありますが、全体的に良好な状態です。
⑥内回り3コーナー入口から4コーナーにかけてコース内側に傷みがあります。その他の箇所についてもコース内側に軽微な傷みがあります。
⑦内回りコースの全周にわたり、内柵沿いに傷みがあります。特に内回り3コーナー入口から4コーナー、正面直線にかけての傷みが顕著です。
B⑧今週からBコースを使用します。コース変更に伴い、コース内側の傷みは概ねカバーされました。向正面直線および正面直線に軽微な傷みが残っていますが、全体的には良好な状態です。
B⑨向正面直線および正面直線の内側に部分的な傷みが見られますが、その他の箇所については概ね良好な状態です。
B⑩向正面直線および正面直線の内側に部分的な傷みが見られますが、その他の箇所については概ね良好な状態です。
※JRAの発表内容→①が開幕週②は2週目の発表。
見るからにインは浸食が始まっており、特に4角は先週に比べてかなり荒い。
直線は広めに通られており、今週の各馬の進路取りは要注目。
阪神競馬場:コース図
引用:JRA
昭和の時代は「オムスビ型の競馬場」として親しまれていた阪神競馬場だが、平成に入って装いを一新。「従来の3、4コーナーの外側に、外回りコースを新設」という大規模な改修をへて、日本屈指のスケールを誇る競馬場に生まれ変わった。内回りコースの1周距離は1689メートル(芝コースの距離についてはAコースの数値を用いる)と標準的なサイズながら、新設された外回りコースの1周距離は実に2089メートル。右回りの競馬場の中では日本最長で、東京競馬場(2083.1メートル)をも上回る。
そんな外回りコースの特徴はバックストレッチが非常に長く、3、4コーナーのカーブもゆったりしていること。内回りコースと分岐した後もしばらくまっすぐ走り、広々とした3、4コーナーを回って直線に向く。ちなみに内回りの芝1200メートルと外回りの芝1600メートルは発走地点が同じ、また、2コーナー付近に発走地点が設けられている東京の芝1600メートルに対し、阪神の芝1600メートルは向正面半ばからスタートを切る。これらを重ね合わせれば、バックストレッチの長さと3、4コーナーの大きさをイメージしていただけるはずだ。
さらに外回りコースの直線は473.6メートルと右回り最長(新潟、東京に次いで全場3位)。ゴール前には急坂も設けられている。サイズは標準的で決して小さいわけではない内回りコース(直線の長さは356.5メートル)だが、外回りはより“紛れ”が生じにくい、馬の実力がストレートに反映されるコースといえるだろう。
ただし幅員はそれほど広くなく、コースの設定はA、Bのみ。4つのコース(A、B、C、D)を使い分けられる京都に比べると、馬場の傷みは進行しやすい。梅雨と重なる6月の開催は特に、タフなコンディションになりやすいことは頭に入れておこう。
コースの起伏に目を向けると、内回りコースでは残り800メートル地点から、外回りコースでは残り600メートル地点から、直線の半ばにかけて緩やかな下り勾配が続き、ゴール前の急坂につながるレイアウト。この上り坂は高低差こそ1.8メートルながら、勾配は1.5%となかなかキツい。
一方のダートコースは残り900メートル地点から直線にかけて緩やかに下り、残り200メートル地点に高低差1.6メートルの上り坂が待ち受ける起伏構成。1周距離は1517.6メートル、直線の長さは352.7メートルで、芝の内回りと同様、こちらも標準サイズといえる。とはいえゴール前に坂が設けられている阪神と平坦な京都では、パフォーマンスに差が出る馬もいるので注意が必要だ。
コースは右回り、ダートは1400メートル戦と2000メートル戦が芝スタート。また、障害戦はタスキコースを含む専用コースで争われる。
文:石田敏徳(2019年9月時点)
今週の有利枠・不利枠
芝1200m 外枠不利・ペースに注意
最初のコーナーまで約243mしかなく本来は内枠逃げ馬有利だが今の内は荒野。開催が進んだ小倉の1200みたいにゴール前一変爆荒れなんてことも起こり得るカオスな条件。
芝1400m 多頭数の外枠先行馬は不利
芝1200mのスタートから200m伸びただけだがコーナーの入りまで243mと443mでは天と地ほども違う。差しも効くがある程度の位置は欲しい。
芝1600m 外枠OUT
12/11㈰阪神JFの舞台でもちろん外は不利だが力があれば覆せる2歳牝馬戦。8枠は本当に厳しいが、昨年の上位は⑩⑪⑬と全て二桁馬番。他のレースでも多頭数の外枠から来る馬は素直に能力を認めて良い。
芝1800m(外回り) フラット
最初のコーナーまで600m超なら枠順はどこでもいい。脚質云々より「本質的な強さ」が問われるので堅いと思しき馬が出て来たら全ツ。
芝2000m フラット
コーナーワークの巧さが重要と見ているコースで少し力が劣る穴馬も立ち回り一つで好配当を演出する。大阪杯のビデオを舐めるように見るとよくわかる。
芝2200m フラット⇒徐々に内枠不利
2000mより200m後方からのスタートで最初のコーナーまで約525m。強い馬は容赦なく強さを見せつける良コース。下手をすると日曜9RオリオンSあたりから内枠は少し不利になってくる。
芝2400m(外回り) 逃げ馬不利・程よい中枠優勢
坂下スタートで逃げ馬はまず疑問視。外枠過ぎも微妙。
芝2600m(外回り) 今週は無し フラット
2200mとスタート地点は同じだがこちらは外回り。試行回数が少なすぎてデータなどはほぼ無いに等しい。
芝3000m(内回り) 今週は無し
そもそも滅多に無い。
ダート1400m 2000m 断然外枠
芝スタートのダートは競馬場を問わず恒常的に断然外枠有利。これは抗いようがない事実。
結論
- まだまだ高速馬場。
- そろそろ畑化区域警戒。
- 序盤はインも使える
- 脚質問わず強い馬が主軸
- 1200、1600の外枠は致命的
- 堅いのがいると感じたら1800m
今週のおすすめ
土曜
7R ⑩テラステラ 前走クソ枠も奮闘
9R ⑦サンライズピース 前走はゴミ溜めのような進路取りで相当強い競馬。とりあえず先にこんだけ。
日曜
未定
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