【今週の馬場考察】11/27~28 東京・阪神

今週の馬場考察

各競馬場の馬場状態

東京

11/20㈯

2021年の東京は今週で終幕。Ⅽコース替わりによって死んでいたインコースが少なからず復活する先週(11/20~21)は、能力上位馬優勢のフラットな馬場となると想定した。

武豊騎手がいつも以上に先行姿勢を剝き出しに大活躍した11/20㈯に行われた芝コース勝ち馬の4角通過順は若いレースから順に③②①⑨⑧③。

秋色Sで4角9番手から勝利したゴールデンシロップは馬場の中央から上がり3F33.2秒の豪脚を繰り出しているが、2着リッケンバッカーも6番手から最内を突いて33.6秒。

特筆すべきは7着までを①~⑦番枠が占めている事で、日本一枠順の影響の少ない東京芝1600mでこの結果は明らかにイン有利を示唆している。なお、ここは上位人気3頭での差し決着。

続く東スポ杯2歳S(G2)では後方待機のイクイノックスが馬場のド真ん中を32.9秒でブチ抜いたため、秋色Sの結果からの流れで「外差し優勢!」と決めつけてしまってもある意味仕方のない事で間違ってはいない。コース替わりしたと言っても使用頻度の少ない外の馬場が良いのは当然だ。

しかしながら、馬場を見極める上で私が重視しているのは「今日は内と外でどの程度状態に開きがあるのか?」なのだ。

イクイノックスは能力が違い過ぎて突き抜けているが、同じく外目を回った2着アサヒと内目を突いた3着テンダンスと4着ダンテスビューは遜色ない伸びを見せている。

最終レースの芝1600mは1000m通過1:01.2のスローで前目の決着。勝ち馬はやや内目、逃げた2着馬と差して来た3着馬は最内を突いたがしっかり伸びている。

要するに土曜日は極端な外差し馬場ではなく、コース替わりで前目が有利になるが実力があれば差せるフラットな馬場という結論が出る。

11/21㈰

2Rの2歳未勝利(1600m)は逃げた2頭がそれぞれ⑩⑯番人気の人気薄で勝ち馬は7番手から最内を突く。

3Rの2歳未勝利(1800m)は古川奈緒の逃げ切り。馬券は4番手以内での決着。

4Rの芝1400mは4角10番手から外を追い込んだ2着ルージュエクレールが最も強い競馬を見せたが、スローで最内をロスなく逃げたラッピングカラーズに軍配。

6Rのメイクデビュー(2000m)では、上がり33.1秒で馬場の真ん中をブチ抜いたダノンベルーガだけを見てしまうと2~3着馬が内目を選択していることを見逃す。

9R赤松賞も33.0のナミュールだけ違うレベルにおり、内で伸びていないように見えるコムストックロードの33.9はダントツ人気で外を回ったスターズオンアースの33.8とほぼ変わらない。因みに2着馬は逃げ馬だ。

10R南部特別は府中2400m内枠有利の定説通り、先行した人気馬2頭での決着。

このコースはオークスでは圧倒的に内枠不利になるので覚えておこう。

参照:ダービーとオークスの決定的な違い

12Rの2勝クラス(1400m)はミドルペースで最内を逃げ切った7番人気ミスビアンカは元より、2番手追走の17番人気ゲンパチアイアン(6着)ですら止まっていない。

結論

コース替わりホヤホヤの先週が「外差し有利な馬場」ではなく、「どこを通ってもほぼ同じように伸びるフラットな馬場」だった事はご理解頂けたと思う。

武豊はその馬場なら前に行くに越したことは無いと考え、土曜の好成績に繋げた。

しかし週が変われば降雨その他で激変する可能性は否めず、土曜日の朝と日曜日の午後では掘れ方も違って来る。

少なくとも11/27㈯は「前目を進む馬が有利だが力があれば脚質不問」と捉えて問題ない。基本として1600mは枠順も不問だが、その他の距離では内枠がやや有利となる。

グリーンチャンネルその他映像からは直線内がハゲて見えるので内枠を買えたものではないと思えるが、パトロールビデオで向正面から見ると内と外の差は言われているほど大きくない。

上位人気馬ばかりとは言え、昨年の4着(カレンブーケドール)以前のJCで①番枠が6年連続で馬券内突入している事実もこのあたりが関係しているのだろう。

いずれにせよ、JCまでの芝レースでは各馬のコース取りと芝の荒れ具合をしっかりチェックしておきたい。

※26日㈮午前の段階でクッション値は9.2。ここ数週変わらずこの値で来ており、府中の馬場造園課さんの精密機械のような仕事ぶりは驚嘆に値する。

※JC枠順を見て

阪神

26㈮時点でクッション値は9.7。エリザベス女王杯および先週の土曜日が9.8だったのだが、マイルCS当日は不思議と10.2。キレのある馬が集中して活躍の場を得たのはグランアレグリアへの忖度かどうかは知る由もないし、適応した馬券を買えるか否かは自分次第だ。

いずれにせよ長く続いたAコース(8週目)は今週で終わり、翌週から年末まではBコース(直線部分はAコースから3m、曲線部内側から4mに内柵を設置)へ移行。ここが今週の一つのポイントとなる。

ご存知の通り現状の阪神は逃げ馬にとって鬼門の馬場状態で、特に内回りの3~4コーナー内側はベコベコ。外回りで果敢に内を突く馬も合流地点でそこだけは通らないようにしている。

12月に入ればこの最悪のインが柵で覆われるとわかっていて、貴方が調教師だったら今週の阪神で有力な逃げ馬を出走させるだろうか?

一週待つのが賢明な判断ではなかろうか。

となればおそらくほぼ全ての芝レースでは流れはスローとなり、一枚劣る逃げ馬にもマイペースで行けるアドバンテージはある。だがしかし、それだけでは今の阪神を乗り切れない事は既に証明されている。

また、流れが遅ければ極端な追い込みも効き辛い。出遅れ癖のある馬は今週はいつも以上に危険である。

結論

なので、内回り・外回り・距離を問わずにこのように想定する。

👇

不利

  • 逃げ馬と極端な追い込み馬。
  • ①~④⑤番枠くらいまで。

有利

  • ⑧⑨⑩番付近で脚質に幅のある馬
  • 長くいい脚 > 一瞬のキレ

とても単純ではあるが今週はこういう狙いを立てていく。いつも中途半端に4~8着で、器用さはあるが少し足りない馬がスローの展開と上がりのかかるであろう馬場を味方に穴を提供してくれそうだ。

また、多頭数の1600m戦が複数あるので、そこは思い切って1、2、8枠を脳死で切り捨ててしまおうかと考えている。

追記:日曜の馬場

東京

先週こそ2歳馬ですら上がり33.0を繰り出せる馬場だったが、27㈯はメインのエアファンディタ33.8とプリンスリターン33.9が最速。内がどうにもならないレベルではないが、全体的に伸びる箇所は外へとシフトして来た。そして高速決着は望めない馬場。

阪神

とにかく上がりがかかる。また、馬場考察11/27~28で記したように逃げ馬のレベルが1枚落ちるのでスローがお約束となり、逆にそれを利した逃げ馬が京都2歳Sで波乱を演出した。

京阪杯で使用する1200mは最初のコーナーまで243mしかなく圧倒的に外枠不利。また、明らかに内が荒れた状況で内枠は不利となるが、同条件で行われた最終レースでは1着に⑯、2着4着に外を回した②と①が入線。

人気薄の逃げ馬(6着)が33.5で引っ張っているにもかかわらず決着タイムが1:09.3の凡戦で全く参考にならない。

とはいえ、芝コースで行われた6鞍で逃げ番手が好走したのはこの最終を離れた2番手から進めたアールキャプチャーと、少頭数のドスローとなった京都2歳Sで逃げたビーアストニッシドの2頭だけ。

ならば基本は土曜と同じく中枠の差し馬狙いで良い。ただし出来る限り高額BETは避けた方が賢明だろう。

以上。

駄文長文のご精読に感謝します。

それでは皆様、よい週末を(´・ω・`)b

先週の馬場考察:11/20~21 東京・阪神・福島

 

 

 

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ぽぽん

【競馬歴】ミホシンザンが春天を制した日に父に東京競馬場に連れて行かれてから36年。初恋はダイナアクトレス。
【卒論】ヘイルトゥリーズン系の今後
【職歴】大学卒業後大手飲料メーカーに就職も博打の方が数倍割がいいので退職。4号機時代を全力で堪能したあとは体力の限界で引退。心を入れ替えて会社員に戻るも超つまんないので2022年に起業。
【お住まい】千葉県の農地

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