10/3㈰、遠く離れたパリロンシャン競馬場では記念すべき第100回凱旋門賞(G1)が行われ、ドイツから遠征したトルカータータッソ(牡4、独・ヴァイス厩舎)が2:37.62秒(重)で優勝。鞍上のR.ピーヒュレク騎手は凱旋門賞初騎乗初勝利を飾った。
3/4馬身差の2着には昨年のBCターフ(G1)優勝馬タルナワ、続いて頭差の3着に1番人気のハリケーンレーンが入線した。
2021 凱旋門賞
日本からの期待
グランプリ3連覇を成し遂げたクロノジェネシス、そして重い馬場ではめっぽう強いディープボンドが参戦することで俄然盛り上がりを見せた今年の凱旋門賞。
前哨戦のフォワ賞(G3)でディープボンドが勝利したことにより、日本のファンには一層の期待感を抱かせてのレースとなった。
レース展開
注目のクロノジェネシスはスタート後馬群から離れた外に進路を取った。鞍上はО.マーフィーなので作戦であることは瞬時に理解し、流れを見守る。
クロノは馬群に近づいてからも少し左に引きながらの3番手。欧州3冠を狙うアダイヤーがレースを引っ張り、武豊ブルームが2番手、ディープボンドは後方、人気のハリケーンレーンとタルナワは中団を進む。
フォルスストレートを抜け、持ったまま2番手で最後の直線に入ったクロノジェネシスによって悲願達成は成されたと大いなる幻想を抱いた。
直線
ところがクロノジェネシスは伸びず先頭のアダイヤーに引き離され始め、ディープボンドは下がっていく。
代わってインからタルナワ、真ん中からハリケーンレーンがクロノジェネシスを飲み込む。さらに外から凄い勢いでトルカータータッソが追い込んで来る。
ゴール
勢いに勝るトルカータータッソが人気2頭をまとめて差し切って波乱の決着。
トルカータータッソの単勝オッズは海外ではブービー~シンガリ人気で40倍~50倍。JRAではブービー人気の110.5倍なので日本は相馬眼でも海外に後れを取ってしまうというほろ苦い結末となった。
今後の挑戦
大敗したとはいえ、クロノジェネシスもディープボンドも我々日本のファンの夢を乗せてよく走ってくれた。ケガなどもなかったのは何よりで、関係者の方々にもお疲れさまと言いたい。
今回の結果を受けて悲観しているファンも少なくはないだろうが、日本競馬が続く限り凱旋門賞への挑戦は終わらないだろう。
エルコンドルパサー、ナカヤマフェスタ、オルフェーヴルの3頭が残した蹄跡からも、日本馬には勝つだけのポテンシャルがある。
今回は超道悪を味方に付けたトルカータータッソに軍配が上がったが、こういった運要素も紙一重なのだ。
いずれ必ず日本馬の優勝は訪れる。
春先から遠征するエルコンドルパサーくらいの気概があればそれが来年でも全く不思議はない。
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