中山競馬場の馬場状態
2024年中央競馬が開幕。
といっても中山は昨年12/28㈭まで開催していたので、所詮9日ぶりであまり新鮮味はない。
昨年末の中山は傷みの進行が遅く、高速決着が続いた。そして今週からは年末に9日間使用したAコース→Ⅽコースへと一気のコース替わりがある。金曜日発表のクッション値も10.1と高い。
2024年の開幕なのに引き続きという言葉を使うのも違和感があるが、引き続き速い時計での決着が散見するであろうことは想像に難くない。前が止まらない馬場という右に倣えの考えも間違いではないので他者との差は付けづらい。
現状は不利枠が顕著になってくる3週目(最終週)が勝負所だろうなと考えている。
中山競馬使用コース
Ⅽコース(Aコースから6m外に内柵を設置)
第1回中山全7日(1/6~1/21)
平地重賞競走
1/6㈯日刊スポーツ賞中山金杯(GⅢ)芝2000m
1/7㈰フェアリーS(GⅢ)芝1600m
1/14㈰京成杯(GⅢ)芝2000m
1/21㈰AJCC(GⅡ)芝2200m
馬場の変遷
※年末からの連続開催なのでそのまま継続して馬場の変遷を見て行くことにしよう。
なおコースはA→Ⅽへと替わる。
1回中山開催の7日間は全てⅭコース(Aコースから6m外に内柵を設置)を使用。
(最上段が開幕週で最下段が当週)
3コーナー
Aコース
Ⅽコース
※トチったので画像無し→パンパン。
4コーナー
Aコース
Ⅽコース
直線
Aコース
Ⅽコース
ダート
- クッション砂の砂厚は9.0センチメートル(従来通り)で調整しています。
- 乾燥が著しい場合は、競走馬の安全のため散水を行う場合があります。
- クッション砂の凍結防止のため、コース全面に凍結防止剤を散布する場合があります。
芝
- 野芝に洋芝(イタリアンライグラス)をオーバーシードした状態で施行します。
- 凍結防止および芝保護のため、日陰部等のシート養生を行う場合があります。
- 芝の生育管理のため、中間日に散水を実施します。
Ⅽ①今開催はCコースを使用します。コース変更に伴い傷んだ箇所は概ねカバーされ全体的に良好な状態です。
※12/28→A⑤3コーナーから4コーナーの内側に傷みがあります。
※JRAの発表内容→①が開幕週②は2週目の発表。
中山競馬場:コース図
コース立体図(右回り)
コース平面図(右回り)
断面図(右・内回り)
断面図(右・外回り)
断面図(ダート・右回り)
中山競馬場の芝コースには「内回り」と「外回り」の設定がある。2つのコースは2コーナーで分岐し、3コーナーで再び合流。もともとは3コーナーから向正面奥にかけて新設された芝1200メートル用の走路を、その後、さらに延伸して2コーナーにつなげ、現在のレイアウトになった。ちなみに、有馬記念が行われる芝2500メートル戦は内回りが舞台だが、スタート後、まっすぐにコーナーへ進入できるよう、発走地点は外回りコース上に設けられている。
外回りコースに比べ、2コーナーと3コーナーのカーブがかなりタイトな内回りコースは、見た目通りの「小回り」コース。実際、内回りコースの1周距離(1667.1メートル。芝コースの距離についてはAコースの数値を用いる)は札幌競馬場(1640.9メートル)と大差なく、310メートルという直線の長さも、いわゆる4大場(東京、中山、京都、阪神)の中ではもっとも短い。1周距離が1839.7メートルという外回りコースはともかく、内回りコースのサイズは「少し大きめのローカル場」と表現するのが当たっている。
とはいえ、コース全体の高低差は内回り、外回りとも5.3メートル。JRA全10場の中でも最大(次位は京都競馬場・外回りの4.3メートル)で、2階建ての建物に相当するこの高低差が、中山のレースに独特のアクセントを加えている。
全体の起伏を見ていくと、ゴール地点から1コーナーにかけて上り勾配が続き、2コーナーの手前で最高到達点を迎える。内回り、外回りとも、そこからは下り勾配に転じ、間に平坦部分を挟みながらホームストレッチ半ばの最深部まで延々と長い下り坂が続く。そして、ゴール前に待ち受けるのが中山名物の急坂。残り180メートルから残り70メートル地点にかけて設けられている上り坂の高低差は2.2メートル、最大勾配の2.24%も10場最大で、馬たちにとっては文字通り、“最後の難関”と言える。
一方のダートコースも、起伏構成は芝コースとほぼ同じ。1周距離が1493メートル、直線の長さが308メートルと、全体のサイズは「ローカル場を少し大きくした程度」に過ぎないが、全体の高低差は4.5メートルにも及び、ゴール前には芝コースと同様の高低差がある急坂が設けられている。
さて、2コーナーから下り勾配が続き、直線も短い中山のレースは、総じて瞬発力勝負にはなりにくい。直線の長いコースでは残り600メートル地点くらいからペースが上がるのが一般的だが、中山ではペースアップのタイミングが早く、瞬発力より持久力勝負を得意とする馬がしばしば台頭。また、軽快に飛ばしてきた馬が直線の急坂で失速し、形勢が一変することも多く、スリリングな攻防からは最後まで目が離せない。
コースは右回りで、ダートのレースは1200メートルのみが芝スタート。起伏に富んだ地形は障害コースにも上手く生かされており、深い“谷”を上り下りする坂路障害も中山の名物だ。春の中山グランドジャンプ、暮れの中山大障害と、1年に2回しか使用されない襷コース(通称・大障害コース)には、大竹柵、大いけ垣という、こちらも名うての難関が設置されている。
文:石田敏徳(2019年9月時点)
今週の有利枠・不利枠
芝1200m(外回り) 内枠有利
この形で外枠にメリットはないのだが、どういうわけか内外の馬の成績に大きな開きは無い。ペース次第でどうにでも転ぶため脚質もそれほど問わない難解なコース。
正直言って好きな条件ではないので基本的にパスすべきところ。
芝1600m(外回り) 内枠有利
外枠は引きたくない形態。にも関わらず開幕週に外枠決着すら当然に起こる超魔窟。
そしてペースで何もかも変わるので脚質もクソもなくなることもしばしば。
芝1800m(内回り) 内枠有利
スタートから最初のコーナーまで205mしかなく、外枠を引く時点でツキがない。
それが開催序盤ならなおさら。
芝2000m(内回り) 無難な中枠
中山で唯一常識的なコース。
直線に痛みが出始めたら内枠は多少の割引を開始。
外枠は開幕週でも問題無いが、最初にモタついて初角の入りをトチるとダメ。
- 開催序盤は外枠少しだけ割引。
- 開催後半になると内枠は荒れ地。
芝2200m(外回り) そこそこフラット
2000mほど平等ではないが1600mや1800mほど理不尽に外不利なわけでもない。
芝2500m(内回り) 内枠有利
有馬記念(GI)を始めとする中山の高格レースの舞台。
多頭数の外枠には容赦ない厳しさを誇る。
芝3600m(内回り) どこでもよい
内枠有利な形状ではあるが、所詮ドスローで隊列も決まりやすいステイヤーズS(GⅡ)限定コース。12月までお預け。
ダート1200m 断然外枠
芝スタートのダートは競馬場を問わず恒常的に断然外枠有利。これは抗いようがない事実。
ダート1800m 基本的には先行力とコーナーワークの巧さが重要。枠順の有利不利は比較的小さい。
1角まで375mあるので案外枠による影響は少ない。とにかく荒れる。
逃げ先行が有利なのは言うまでもないが彼らは余裕で最後止まるし、平然とマクリも決まる。
ダート2400m・2500m 基本はパス
どこの競馬場でも怪しい距離のダートはあるが中山の場合このふたつ。
あまり触らない方が賢明。
結論
- 開幕週と見せかけて実質6週目。
- 一気のⅭコース替わりで傷んだ部分はほぼ覆われた。
- 3日間開催全て晴れ。芝ダート共に良馬場想定で良い。
- 芝1200mと芝1600mは常に魔窟。
- 芝1800mの内枠先行馬は有利。
- 勝負は馬場に綻びが生じる最終週か。
- ダート1200mは恒常的に圧倒的外枠有利。
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