札幌競馬場の馬場状態
先週で函館開催は終了し、北海道シリーズの舞台は札幌に移る。
GI昇格間近の噂が常に絶えない札幌記念(GⅡ)をはじめ、目下三年連続で翌年のクラシックを賑わす逸材を輩出している札幌2歳S(GⅢ)など、数多の出世レースを抱える札幌開催は必然的に出走馬自体のレベルが函館開催時より上がる。
「暑いし夏競馬キライ」で北海道シリーズを片付けるのも一手ではあるが、これを読んでいるような人達はそんな温い思考は出来ない悲しき人種。
とりあえず馬場はいつも通り丸裸にするので、それを踏まえながら各人未来のGI馬を探す旅に出て頂ければと思う。
函館と似たようなモンだろ?と思う方のために、まずはざっくりとした違いをいくつか挙げておく。
函館との相違点
函館 | 札幌 | |
コース形状 | 楕円系 | かなり丸い |
起伏 | あり | 皆無と考えて良い |
雨 | 重になりやすい | ほぼ稍重まで |
馬のレベル | 低め | 高め |
札幌競馬使用コース
Aコース(内柵を最内に設置)
1回札幌全6日(7/22~8/6)
2回札幌前2日(8/12~8/13)
ここで行われる重賞競走はクイーンS(GⅢ)とダートのエルムS(GⅢ)
Ⅽコース(Aコースから3m外に内枠を設置)
2回札幌後6日(8/19~9/3)
初週は札幌記念(GⅡ)、次週はキーンランドⅭ(GⅢ)、最終週は札幌2歳S(GⅢ)が行われる。
馬場の変遷
第1回札幌1.2日目はAコース(内柵を最内に設置)を使用。
3コーナー
Aコース
4コーナー
Aコース
直線
Aコース
ダート
- 昨年の第2回札幌競馬終了後、ダートコース全面のクッション砂洗浄と路盤の点検、部分補修を行いました。
- クッション砂の砂厚は9.0センチメートル(従来通り)で調整しています。
- 乾燥が著しい場合は、競走馬の安全のため散水を行う場合があります。
芝
- 洋芝(ケンタッキーブルーグラス、トールフェスク、ペレニアルライグラス)の混生で施行します。
- クッション性確保のため、昨年の第2回札幌競馬終了後にシャタリング作業を実施し、本年の開催前にエアレーション作業を実施しました。
- 芝の生育管理のため、中間日に散水を実施します。
A①昨年の第2回札幌競馬終了後、大きな傷みが生じたコース内側を中心に約5,500平方メートルの芝張替を行いました。その後、散水や肥料散布等の生育管理に努めた結果、芝の生育状況は順調で全体的に良好な状態です。
JRAの発表は以上。
札幌競馬は1年ぶりの開幕週で馬場は良好。
一応言っておくと函館には起伏があるが、札幌は起伏ほぼ皆無の平坦。
また、水はけが抜群で不良馬場にならないことでも有名。
札幌競馬場:コース図
コース立体図(右回り)
コース平面図(右回り)
コース断面図(芝・右回り)
コース断面図(ダート・右回り)
コースは右回り、芝、ダートともに特筆するほどの起伏は設けられておらず、「ほぼ平坦」なつくりの札幌競馬場には、ユニークな特徴を指摘できる。コースが全体的に“丸っこい”ことだ。
芝コースの1周距離は1640.9メートル(芝コースの距離についてはAコースの数値を用いる)と、ローカル場のなかでは標準以上の大きさを誇るのに、4コーナーからゴール板までの距離(266.1メートル)は、函館(262.1メートル=A、Bコース使用時。全場のなかで最も短い)とほとんど変わらない。しかも直線の半ば過ぎにゴール板が設けられている函館と違い、札幌のゴール板は1コーナー寄りに設置されている。従って実質的なホームストレッチの長さ(4コーナーから1コーナーまでの距離)は、函館よりも短い計算になる。
札幌の場合、4つのコーナーはそれぞれ半径が大きく、“緩やかで大きなカーブ”で構成されている。コースの全長のなかでコーナー部分の占める割合が多く、そのかわりに、直線部分が短くなっているというわけだ。一般的な競馬場を楕円形とすれば、札幌は「円形に近い」競馬場なのである。
芝コースの内側に設けられているダートコースも、ほぼ同じようなレイアウト。1周距離は1487メートルと、ローカル場のダートコースのなかでは中京に次ぐ大きさを誇るが、直線の長さは264.3メートルしかない。ちなみに中京のダートコースは1周距離が1530メートル、直線の長さが410.7メートルである。2つの競馬場のサイズを比較すれば、札幌がいかに独特な形状をした競馬場なのかがお分かりいただけるだろう。
スパイラルカーブは採用されておらず、直線も短い。そんなレイアウトから浮かぶイメージ通り、後方一気の追い込みタイプは苦戦傾向にある。しかし半面、レースの決まり手に「捲り」が占める割合は他場との比較でもかなり高い。コーナー部分が多いだけに、馬群の外々を回れば距離的なロスは大きくなるが、早めにスパートをかけてくる追い込み馬には警戒が必要だ。そうした仕掛けのタイミングも含め、東西のトップジョッキーが集結する札幌開催では、騎手同士の駆け引きも大きな見どころと言える。
函館同様、芝コースが「オール洋芝」であることも札幌競馬場の特徴のひとつ。洋芝は北海道以外の競馬場のベースに使われている野芝に比べ、寒冷な気候に強い、芝のマット層による保水性が高い、耐久性はやや見劣るなどの特性を持つ。品種の違いに由来してか、野芝がベースの競馬場より走破時計は若干、遅くなりがち。少し時計がかかる馬場や北海道の芝コースを得意にしている“洋芝巧者”は、近走の成績によらず警戒が必要だ。
もっとも、札幌の芝コースは水はけが抜群で、馬場状態が重になることは滅多になく、不良にいたってはこれまでなったことがない。路盤構造や開催時期の違いも背景にあるとはいえ、同じ洋芝馬場でも「函館ほど雨の影響は受けにくい」ことは覚えておきたい。
文:石田敏徳(2019年9月時点)
札幌競馬場:今週の有利枠・不利枠
芝1000m 存在するだけで施行は無い
割愛
芝1200m 開幕週でやや内枠有利
2コーナー付近のポケットからスタートで、3コーナーまで向正面約405mを走るため枠順による影響はやや低め。それでも開幕週でどこも荒れてないとなればやや内枠に分があると言えよう。
芝1500m 圧倒的に内枠有利
札幌にしか芝1500mはない。滅茶苦茶特殊なコースで最初のコーナーまで斜めに約170mを走るこんな変則コースで外枠を引いてる場合ではない。
芝1800m 圧倒的に内枠有利
最初のコーナーまで約180m。多頭数で人気馬が外枠を引いたら黙って消しに行く。
芝2000m 所謂ちょうどいい枠がベター
4コーナー奥のポケットからのスタートで1コーナーまでの距離は約380m。これより短い距離に比べれば枠による影響は小さい。もちろん外枠は自動的に嫌われ人気的には旨みがあるのだが、札幌芝は露骨に有利不利の出る1500mと1800mに絞って望む方が良いとは思う。
芝2600m (多頭数なら)内枠有利だが地力優先
向正面スタートで最初のコーナーまで約160m。この時点で外枠は嫌われるのだがどういうわけか内枠の成績がイマイチの謎コース。
ローカルの長丁場はそうそう多頭数になることも無く、結局地力が上の人気馬が活躍する傾向にあるので、あまり枠は気にせず強いと思われる人気馬を主軸に馬券を組み立てるのが良い。
ダート1000m 駆けっこ
脚の速い馬を探す。枠順データ上ではやや外枠優勢の傾向だが、さほど気にする必要は無い。
ダート1700m 枠順不問
枠順よりも器用さを優先しよう。また、北海道シリーズのダート1700mは結構持ち時計がモノを言う。
ダート2400m カオス
コーナー6回で器用さのある逃げ先行馬優先。
1~2番人気共に半々くらいの確率で馬券外へ飛ぶ。
結論
- とにかく前に行ける馬
- 1500mと1800mは内枠断然有利
- 2600は突出した馬がいる時だけ買え。
- ダ1000mはかけっこ。脚の速い馬。
- ダ1700mは器用さと持ち時計重視。
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買う予定の馬
土曜
オッズの下落に嫌気がさしたのでここは有料(¥200)にしました。
言うまでもなく絶対の自信とかはないですが、根拠に筋は通します。
日曜
他場
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