事前のチャンピオンズカップ想定
舞台は中京ダート1800ｍ。昨年はただただテーオーケインズの強さだけが際立ったレースだったが、今年もそのテーオーケインズが盤石の状態で連覇に挑む。
確かに前走のJBCクラシックは次を見据えた仕上げであり、ここメイチもしくは東京大賞典までの3タテを睨んでいたように思える。
⇒調教の感じだと前走よりはいいが当日の気配をみるとどうやら東京大賞典or川崎記念を睨んだ3冠用仕上げ。陣営の慢心があったか。
かといって他馬が無策で2着狙いに徹するなどあろうはずもない。逆転の目を探るべく振り返りに入っていこう。
…といった流れで事前に記した展望を本番の入着順に並び変え、訂正して行けばどこが間違っていたか自分で理解しやすそうなので初の試みとしてやってみる。修正していくべき部分は色つけてけばいいかな。
チャンピオンズカップ
1着 ⑤ジュンライトボルト
前走：シリウスＳ1着
芝でも重賞を勝てる力を持つが望来と脩に詰めに詰められ無駄な連敗。心機一転ダートを使ったところどうやらそれが大成功。
この馬は持続力のある末脚が武器で一旦伸びるとそう簡単には止まらない。但しエンジン点火にはそれなりの時間がかかるため、芝時代に望来と脩が見せたような必殺の詰まりを喰らう極端な内枠を引いた場合は大きなマイナスになりかねない。
CC（チャンピオンズカップ）では速い馬が他にも数頭いる上に石川が馬群を上手に馬群を捌けるわけもなく、ランクが上がるメンバー相手のここは是が非でも中枠が欲しい。
⇒予想通り詰まったが馬の状態が抜群で力も、それを切り拓く「？？？」もあった。外から蓋をしたテーオーケインズが先に仕掛けたと同時に他の蓋馬が力尽きビクトリーロードが開く。
これ…天国からトレドが開けてくれたんじゃないかと思うんだよね。。。。
キッチリ詰まったけれどノットゥルノとサンライズホープが蓋する前に力尽きたのでビクトリーロードが豪快に開いたんだね。
見れば見るほど強いわこの馬。 pic.twitter.com/Tr8o7SVn9J
— ぽぽん (@popon10d) December 4, 2022
2着 ⑩クラウンプライド
前走：JBCクラシック2着
UAEダービーの過去の勝ち馬にはディスクリートキャット、サンダースノーなど錚々たる名が並ぶ。日本調教馬としてラニ以来の勝利を挙げたクラウンプライドの資質は世界的に見ても高水準なものであることに疑いの余地は無い。
ここではやや掛かり気味で逃げる事になり、最後テーオーケインズには屈したものの3着以下はしっかり抑えて力を示した。
少し気性的な問題があるのか大きく負ける事もあるので全幅の信頼には欠けるが、内枠からスムーズに先手を取れれば期待の方が大きい。
前々走：日本テレビ盃2着
スッとスタートを切ってそのまま3番手もやはり僅かにかかる面を見せる。道中はしっかり走るのだが最後チョイ足りなくなるのは恐らくこの部分に起因している。
今回のCCはペースを上げそうな馬が少なく、逃げを打ちそうな面々も外枠に入ったため前に馬を置けない状態は多少のリスクを孕むが、そんな中でペイシャエスを2度撃破している世代トップ級の能力は侮れない。
⇒やはり最初少しかかったが大外からレッドソルダードが行ったため前に馬を置き事なきを得る。勝利は目前のところまでいっており、その能力は世代のみならず既に現役屈指。
3着 ③ハピ
前々走：シリウスＳ2着
ジュンライトボルトの隣⑧番はド真ん中の絶好枠。そもそもハピに53㎏というハンデが軽すぎてそりゃ好走するだろとなるのでおすすめとして推奨した。
直線はオーヴェルニュを交わすのに少し窮屈で外に持ち出すロスがあったが、ジュンライトボルトは4角から外に持ち出す安全運転のため着差はこのままと捉えて良い。
先行勢はオーヴェルニュを除き総崩れのため展開面でも向いたか。
前走：みやこＳ4着
またしてもド真ん中の絶好枠だったが、やや使い過ぎの感があってここは不安視。それでも差のない4着した辺りは地力の高さが感じられる。とはいえ最高に下手に乗ったオメガパフュームにも先着出来なかったのはいただけず、超一線級に先着するには絶好調が必須条件。
中3週で上がり目があるかとなると。。。。。
⇒無論上がり目はなかったが、好枠③からまさかのスロー3番手追走の横典マジック発動。テーオーケインズが最後横向きに走り伸びを欠いたため3着争いを制す。
レース後の横山典はこの馬の素質が並ではない事を語っており、それならば調子落ちのここ2走でそれなりの競馬が出来た事も合点がいく。
上はチャンピオンズカップスタート後8秒経過の画像。
ダッシュの付かない馬が②～⑧まで揃った事を分かっていた③ノリが今回まさかの積極策、⑤石川もここまでは巧い。①ムーアは肉厚ハンバーグに開幕からビシビシ気合いを入れるが全く前に進まず8秒で終了。⑫テーオーも出足鈍い。⑩はすこしかかる。
4着 ⑫テーオーケインズ
前走：JBCクラシック1着
将来有望な3歳馬と帝王賞馬に対して単勝1.8倍と堂々の一番人気で迎え撃った一戦。
外目の⑬番枠から出たテーオーケインズは1コーナーから終始外々を回らされながら6～7番手を追走。ロスの多い競馬だったが3～4コーナー中間から進出を開始するとそんな事はお構いなしに、好枠を利して先行したクラウンプライドに2馬身半の差を付けて楽勝。
まだ余裕のあるデキであのパフォーマンスだと、ここで負かした相手に不覚をとる事は正直想像し難い。
橙がテーオーケインズ。赤が2着馬。
⇒やや外よりも⑫なら許容範囲。前走よりは上昇も年末年始の地方GIまで見据えた仕上げ。スタートの出負けも気にせずやや外目を回る安全運転で直線を迎えるが、余裕の早仕掛けでジュンの蓋を外してしまった挙句に最後の最後で横向きになり差されて終戦。
但し、まっすぐ走っていても3着までだったろう。これで一年半に渡り好走⇔凡走を繰り返したことになる本当に難しい馬。好走する時のパフォーマンスが突き抜けているので思い切って即消しする馬券師に軍配。なお、負ける時は常に良馬場。
テーオーケインズが欽ちゃん走りするとこまで読めないと完璧な予想には辿り着けないワケで。
勝負所でこっち向いてる場合じゃないよ🤣 pic.twitter.com/GD0EjPhUi6
— ぽぽん (@popon10d) December 4, 2022
5着 ⑬シャマル
前走：南部杯3着
少し躓きながらも先行集団へ。そのままひたすら外を回して差し込んだが、内目をロスなく回った2頭に対してハナ+1/2差の3着は正直勿体ない競馬で枠負けとも言える。
これまでは1200～1400ｍしか使ってこなかったので1600ｍを疑問視する声もあったが十分及第点を与えられる内容。今回はさらに200ｍ延長の1800ｍだが未知の魅力は否定出来ない充実ぶり。
なにしろ南部杯の勝ち馬はCCに出ていれば上位人気確実のカフェファラオだ。
⇒調教の動きを見てもせいぜい平行線の状態で未知の200ｍ距離延長と不利な外枠⑬は苦戦必至の中で5着は相当。来年のフェブラリーＳでは主役級の存在と見ていい。
6着 ④サンライズホープ
前々走：シリウスＳ12着
昨年のCCから先行すると直線で交わされた途端に「今日はお終い」となる。ここも正にそんな走りで早々と店じまい。
前走：みやこＳ1着
ＧI制覇すら予感させた昨年のシリウスＳからひたすら凡走を積み重ねて1年が経過。スタートでトモを滑らせたことでこれまでの先行策ではなく、まくり気味の手に出ることになったサンライズホープは偶然にも長いトンネルを抜ける。単勝配当の9,070円はこの馬の能力を考えれば破格のものだったが、そうなるほど強烈な不振が続いていたのだ。
一旦は突き抜けたが最後ハギノアレグリアスに巻き返された時にやはり止めようとしていたのを見るともう今後先行策は無いだろう。「差し切ったところがゴール」という形が理想となる。
⇒後方待機は想像通り。ずっと外を回すと差し切れなくて当然。土曜日9Ｒでこの競馬をやってアーテルアストレアという馬が勝利しましたけれど、あんなのは参考にしてはならないんですよ幸さん。
7着 ④スマッシングハーツ
前走：武蔵野Ｓ4着
レモンポップ、ギルデッドミラーという売り出し中の2強対決の下馬評。本馬は1000ｍ通過1:00.1のスローをのんびり後方2番手追走で絶望的な位置から上がり最速タイ（34.8）を繰り出して4着。展開に左右されるのは分かるがもう少し克駿には動いてほしかった。
但しそう悲観することも無く、5月の平安Ｓでもほぼ同様の競馬をして本命党に冷や汗をかかせているように、テーオーケインズの先行勢虐待が悪魔的になれば出番はある。
8着 ⑨ノットゥルノ
前走：日本テレビ盃7着
かなり残念なレース内容。3歳馬のCC好走条件として重要視されるGIタイトルホルダーではあるが、スタートも微妙な先行馬に過度な期待はしたくない。
また、4角でのコーナリングを見ても左回りに少し疑問符が付く。
⇒やはり4角は緩やかに回るようにしていた。-13㎏の影響以上に左回りは合わないこと確定でいい。
9着 ⑦オーヴェルニュ
前々走：シリウスＳ3着
中京は走るので不思議は無いが先行勢総崩れの中頑張ったことは評価すべき。CCで気になるのは手が合うこの馬より先に川須のシャマルを取った川田の意向。ワンパンチ足りないと見られたのならルメール騎乗で過剰人気の恐れがある。
前走：JBCクラシック6着
テーオーの隣⑫番からのスタートだったが、そのテーオーよりも位置取りや展開に遥かに恵まれてこの完敗。これはもう地方の砂が根本的に合わないと見て参考外。
逆に中京は庭と言えるほど得意としており、さらに降雨でもあろうものなら一発逆転の目もあるだろう。惜しいのは次は最も合う川田が乗らない事。
⇒おそらく今回もっとも展開利を得たのはこの馬。もうこのあたりが限界か。
10着 ⑭タガノビューティー
前走：武蔵野Ｓ6着
終始インビタ追走。しかし石橋君のお家芸であるドン詰まりにはならずスムーズに馬場の中程まで持ち出すも最後は脚色が一緒。やはり1400ｍ専用機の競馬だった。
今は1600ｍでも買いたくないのに1800ｍで買うには勇気がいる。
⇒修正なし
11着 ⑥レッドガラン
⇒圏外ほぼ確定しており一言も触れず
12着 ①グロリアムンディ
前々走：アンタレスＳ2着
ダート転向後破竹の4連勝を飾ったグロリアムンディへの期待は大きく、あのオメガパフュームを抑えて1番人気に支持された。
先行勢がズブズブと沈んでいく中で4～5番手から横綱相撲で押し切るかに見えたが、さすがにその流れではオメガに差されても仕方なく相当強い内容。次走宝塚記念は参加しただけ。
⇒追切りで少し厚いのはお伝えしたが当日パドックには肉厚ハンバーグで登場。最内枠には何の不安もなかったのだが、ムーアがスタートからガンガン押しているのに全く出て行けず明らかな休み明け負けで参考外の一戦。
13着 ⑮サクラアリュール
前々走：みやこＳ9着
出遅れ大外ぶんまで参考外だが見せ場は作っている。
前々走：シリウスＳ5着
シリウスＳで3年連続掲示板確保している以上中京適性はお墨付きだが地味なキャラ故毎回人気にはならない。ここで4着争いをしたクリノドラゴンが浦和記念を制したことには一定の評価が必要。着狙いの競馬が板に付き過ぎているので頭としては買いずらいが、テーオーケインズが先行勢を虐待した場合は無欲の一発を演出する可能性あり。
⇒さすがに狙い過ぎ。
14着 ⑪バーデンヴァイラー
前走：シリウスＳ：15着
格下相手にはとことんマウントを取るが格上相手には頭が上がらない貴方の上司のような馬でここも正にそういった接待競馬。CCでは現ダート界の社長のような馬がいるため静観が妥当か。
⇒格上に文句言う程の力はない。
15着 ⑧サンライズノヴァ
前走：武蔵野Ｓ9着
もう多くは望めない。CCの1800は長い。
前々走：南部杯6着
少し立ち遅れるも何とか馬群に取り付く。最後も頑張って伸びたが往年の力があればここでも掲示板まで6馬身差は付けられなかったように思える。
⇒修正なし
16着 ⑯レッドソルダード
前走：ブラジルⅭ5着
このコースで好枠②番から押して出て外枠の人気薄に先手を取られるようではスピードの絶対値および能力に疑問。
⇒大外枠から強引に逃げたが力不足。
12/4㈰ 中京競馬場の馬場
ダート1800ｍ 多頭数の外枠は不利
まとめ
そうこうしている内に枠順が発表されたが⑫ならテーオーケインズに逆らう気が起きない。出来ればほぼ確定的に詰まる①②を引いて完全に消したかったジュンライトボルトは微妙になんとかなりそうな⑤。グロリアムンディの①は最低とか言われているがこの馬にとっては絶好枠以外の何者でもない。
・グロリア⇒肉牛で動けず
・ジュン⇒爆絶のデキ
3歳勢は調子に疑問符が付く③ハピよりも⑩クラウンプライドを上位に取りたい。
・ハピはあれで8分程度あるかないかのデキだったので能力上限値大幅修正。クラウン共々GIを獲れる器。
展開によって走破圏にいる馬は変わって来るが、スローの流れでもテーオーケインズが前目を虐待し尽くした場合の配当的妙味は無欲の④スマッシングハーツや外枠が大きく嫌われる⑮サクラアリュールの強靭な末脚に宿る。
⇒宿らなかった
②サンライズホープは全てが彼のやる気次第なので何とも言えない。
⇒②なのに外回し過ぎ
後ほど追切りの動きを見てから更新しますのでおたのしみに。
好調教馬
ｃ+ テーオーケインズ ノットゥルノ ジュンライトボルト
こんなとこかな。石川くん初GIおめでとう。きっと天国のトレドが後押ししてくれたんだと思うよ。
来週も頑張ろうねえ(･ω･)
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