5月23日㈰に東京競馬場で行われるオークス(G1)は芝2400m。これは日本ダービー(G1)とジャパンカップ(G1)でも使用されるコースであり、内枠有利というのが定説となっている。しかし本当にそうなのだろうか?
答えはNoだ。
それでは見解を述べていきたいと思う。
オークスとダービーの決定的な違い
コース
オークスが行われるのはAコースより3m外に柵を移動したBコース、ダービーはさらに3m外に柵を移動したCコースを使用する。
オークスは連続開催10日目にあたり、Bコース使用2週目。先週のヴィクトリアマイル(G1)が開催8日目でBコース替わり初週だったにも関わらず、勝ったグランアレグリア以下上位入線馬がインを狙わなかった理由を今一度考えてみよう。
高速馬場というファクターに目を奪われがちではあるが、既にもうインは伸びないと大半の騎手は認識している。知らされていないのはファンだけだ。
そして要となるオークスのスタート地点はどこにあるか?JRA-VANさんは親切なのでちゃんと載っている。一発で内枠不利と解るスタート地点ではなかろうか。
中央競馬を代表する主要コース。日本ダービーやジャパンCが行われる舞台だ。スタートは正面スタンド前直線から。スタート後、平坦のホームストレッチを走り、ゴール板を一度通過。そこからグルリとコースを一周する。最初の1コーナーまでの距離は約350m(Aコース時)。1コーナーから2コーナーにかけてはほぼ平坦。約450mある長いバックストレッチを通り、3コーナー手前にさしかかるところで緩い上り坂。3~4コーナーにかけては下り坂になっている。最後の直線に入ると、途中からなだらかな上り坂(高低差2.1m)。東京競馬場全体の高低差は2.7mある。最後の直線距離は525.9mで、新潟の外回りコースに次ぐ長さ。仮柵によるコース設定はA、B、C、Dの4パターン。3mごとに幅員が異なる。例年、Dコースは1~2月に使用され、芝内側部分を保護している。
ではなぜ好走枠が内枠というデータが出るのか?
そもそも論としてフルゲートなら8枠は距離損が明らかで、これは馬場に影響されない。
ダービーは使い込んだ悪馬場を封じる仮柵をインから6mに設置するCコース初週なので内枠有利。
そしてオークスではAコースで3週、Bコースで2週使って翌週には封鎖される部分をスタート直後に走るのが内枠の馬。
ところが不思議とオークスでは世代№1、2を争うような名牝が1~4番を引き当て、彼女たちは力づくで上位入線してくるので、目下5年連続で馬券になっている。
以上がオークスを含めた「東京芝2400mイン有利説のカラクリ」である。
過去5年で4番枠より内で3着内確保した名牝たち
- 2020 ④デアリングタクト 1着
- 2019 ②クロノジェネシス 3着
- 2018 ①リリーノーブル 2着、②ラッキーライラック 3着
- 2017 ②ソウルスターリング 1着、①モズカッチャン 2着
- 2016 ③シンハライト 1着
このメンツなら枠がどうこうではない。
一週目で多少の不利を被るも、全て最後の直線はしっかり馬場の真ん中に進路を求めて結果を出している。2019年3着クロノジェネシスに限っては終始インを進み、最後もインを突くという大失態を犯してのものだが、距離が長かったなどという見当違いな謎解釈を各所でされていた。
このように内枠は騎手の判断次第では世界最強馬ですら思わぬ敗戦を招くことを念頭に置いておくべきかもしれない。
まとめ:有利な枠 不利な枠
⑧~⑫がベスト、それに次ぐのが⑬⑦
①~④は世代TOP3以内の能力が必須
⑯~⑱は割引
⑤⑥⑭⑮は可もなく不可もなく
この記事を読んでくれた皆さんの枠順確定の楽しみが増していれば幸いである。
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