小倉競馬場の馬場状態
夏の小倉最終週。9/4㈰には第42回小倉2歳S(G3)が行われる。なお、今週はBコース(Aコースから3m外に内柵を設置)に替わってから3週目。
馬場の変遷
初週のAコース(上)→Bコース替わり→最終週(下)
3コーナー
Aコース
Bコース
4コーナー
Aコース
Bコース
直線
Aコース
Bコース
コース全周の内側に傷みが見られます。特に正面直線の傷みは広がってきています。
JRAの発表は以上。
Bコースに替わってから芝で行われた競走は2週間で延べ31鞍。
『有力な追い込み馬を使うなら小倉より他場』の思惑が働き、逃げ先行馬の活躍が目立った夏の小倉も最終週を迎えるとさすがに芝も小汚い。コーナー各所はまくってどうぞと言わんばかりでペースアップが早くなるであろうことを予期させる。
今週は荒れるぜ。
小倉競馬場コース図
引用:JRA
1615.1メートルという芝コースの1周距離(芝コースの距離についてはAコースの数値を用いる)は、福島競馬場に次ぐ小ささ。標準的な長さと言える直線(293メートル)に坂は設けられていない。小倉競馬場は「平坦、小回り」を地でいく、いかにもローカル場らしい競馬場と言える。そんな小倉には2つの特徴を指摘できる。ひとつは2コーナーに小高い丘が設けられていること。先に「平坦」と書いたけれど、それはあくまでも最後の直線に限った話で、芝コースの高低差は3メートルに及ぶ。競馬場全体がフラットな造りになっているわけではないのだ。
芝コースの起伏構成について詳細に見ていくと、ゴールラインから2コーナーにかけて緩やかな上りが続き、ここで上ったぶんを2コーナーから向正面、さらに3コーナーから4コーナーにかけて下るレイアウト(3コーナー手前にはわずかな上り勾配がつけられている)。その3、4コーナーにはスパイラルカーブが導入されており、直線は平たん。2コーナー奥のポケット地点からスタートした後、ゴールまで上り勾配を走る局面がほとんどない芝1200メートルでは特に“スピードの絶対値”が問われる。
実際、芝のレースでは逃げ、先行タイプが明らかに優勢を誇り、極端な追い込みはあまり決まっていない。ただし中長距離戦では2コーナーでペースが緩みがちなこと、そのためもあってか、まくった馬の活躍が水準以上に目立つことも頭に入れておきたい。
一方のダートコースは1周距離が1445.4メートル、直線の長さは291.3メートルで、福島(1周距離1444.6メートル、直線295.7メートル)とほぼ同じサイズ。全体の高低差は2.9メートル、2コーナーの丘から4コーナーにかけて下り、残り400メートル地点から直線にかけて緩やかな上り勾配(高低差0.6メートル)が続く。このように起伏の構成は微妙に異なるものの、芝コースと同様、極端な追い込みはあまり決まっていない。サイズから浮かぶイメージ通り、逃げ、先行タイプが優勢、差し馬なら中団程度にはつけられる馬を狙いたい。
さて、小倉競馬場のもうひとつの特徴はコースの幅がゆったりしていることだ。30メートルという芝コースの幅員は、ローカル場としてはかなり広い。この広い幅員を活用し、A、B、Cと3つのコースを使い分けることによって、馬場の傷みの分散が図られている。
開催と開催の間隔が長い小倉では、芝の養生期間を十分にとることができる。そのため、良好なコンディションで開幕を迎え、それが長続きするのが例年の常。もちろん天候にもよるが、総じて馬場は傷みにくく、開催の終盤に差し掛かっても走破タイムは速い傾向にあることも覚えておこう。
コースは右回り、障害戦は専用コースで争われる。内馬場を横切るタスキコースには高低差2.76メートル、長さ81.2メートルのバンケット障害が設けられ、レースに彩りを加えている。
文:石田敏徳(2019年9月時点)
今週の有利枠・不利枠
芝1200 外枠有利
小倉の芝で最も多く使用される1200mは2コーナー付近ポケットスタート。
最初のコーナーまで約480mあるので枠順は不問。
開催が進み、内枠を引くだけで割引。今週は恒例のゴール前一変で激荒れも十分ある。
芝1800m 外枠不利
最初のコーナーまで僅か272m。多頭数外枠は黙って消す胆力を。
芝2000m 外枠有利
4コーナー付近のポケットスタートで最初のコーナーまでは472m。1200と同じくこういう条件では開催が進むにつれ内枠は厳しくなってくる。
芝2600m 内枠有利
向正面2コーナーを回ってちょっといった所がスタート地点。最初のコーナーまで244mと短く、明らかに内枠の先行馬に分がある。
開催時期問わず、単騎逃げが狙えそうな馬がいたら結構狙う舞台。
結論
- まくりが頻発しそうな馬場で逃げ馬には苦しい。
- 展開次第で大きな馬券が出る可能性有り。
- 1200mと2000mは外枠有利
今週のおすすめ
土曜
10R ⑭ヒロノシュン 前走は走らなすぎで仕切り直し
日曜
6R ①アダマスミノル 人気落ち過ぎ
7R ⑦トリップトゥムーン 福永に捨てられむしろ好転の予感
11R ⑨プロトポリス 初戦緩い
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