中山競馬場の馬場状態
内枠溺死の皐月賞(G1)から4か月の休息を経て秋の中山開催がスタート。どう足掻いても逃げ先行馬天国の開幕馬場でしょ!と言いたい気持ちもわかるが話はそう簡単でもない。
例えば京成杯AHはただでさえ内枠有利が定説な1600mという上に開幕馬場というおまけのついた条件。それでもフラアンジェリコが鬼差ししてくる悪魔のレース。
まぁいい…とりあえず開幕馬場を見てみよう。なお、9日間開催の前半5日はBコース(Aコースから3m外に内柵を設置)、後半4日はCコース(Aコースから6m外に内柵を設置)を使用する。
3コーナー
Bコース
4コーナー
Bコース
直線
Bコース
第3回中山競馬終了後、3コーナーから4コーナー、正面のコース内側を中心に芝張替(約20,000平方メートル)を行いました。その後、散水や肥料散布、芝刈り等の生育管理に努めた結果、芝の生育は順調で全体的に良好な状態です。
JRAの発表は以上。
荒野だった皐月賞当時に比べると恐ろしくキレイ。
中山競馬場:コース図
引用:JRA
中山競馬場の芝コースには「内回り」と「外回り」の設定がある。2つのコースは2コーナーで分岐し、3コーナーで再び合流。もともとは3コーナーから向正面奥にかけて新設された芝1200メートル用の走路を、その後、さらに延伸して2コーナーにつなげ、現在のレイアウトになった。ちなみに、有馬記念が行われる芝2500メートル戦は内回りが舞台だが、スタート後、まっすぐにコーナーへ進入できるよう、発走地点は外回りコース上に設けられている。
外回りコースに比べ、2コーナーと3コーナーのカーブがかなりタイトな内回りコースは、見た目通りの「小回り」コース。実際、内回りコースの1周距離(1667.1メートル。芝コースの距離についてはAコースの数値を用いる)は札幌競馬場(1640.9メートル)と大差なく、310メートルという直線の長さも、いわゆる4大場(東京、中山、京都、阪神)の中ではもっとも短い。1周距離が1839.7メートルという外回りコースはともかく、内回りコースのサイズは「少し大きめのローカル場」と表現するのが当たっている。
とはいえ、コース全体の高低差は内回り、外回りとも5.3メートル。JRA全10場の中でも最大(次位は京都競馬場・外回りの4.3メートル)で、2階建ての建物に相当するこの高低差が、中山のレースに独特のアクセントを加えている。
全体の起伏を見ていくと、ゴール地点から1コーナーにかけて上り勾配が続き、2コーナーの手前で最高到達点を迎える。内回り、外回りとも、そこからは下り勾配に転じ、間に平坦部分を挟みながらホームストレッチ半ばの最深部まで延々と長い下り坂が続く。そして、ゴール前に待ち受けるのが中山名物の急坂。残り180メートルから残り70メートル地点にかけて設けられている上り坂の高低差は2.2メートル、最大勾配の2.24%も10場最大で、馬たちにとっては文字通り、“最後の難関”と言える。
一方のダートコースも、起伏構成は芝コースとほぼ同じ。1周距離が1493メートル、直線の長さが308メートルと、全体のサイズは「ローカル場を少し大きくした程度」に過ぎないが、全体の高低差は4.5メートルにも及び、ゴール前には芝コースと同様の高低差がある急坂が設けられている。
さて、2コーナーから下り勾配が続き、直線も短い中山のレースは、総じて瞬発力勝負にはなりにくい。直線の長いコースでは残り600メートル地点くらいからペースが上がるのが一般的だが、中山ではペースアップのタイミングが早く、瞬発力より持久力勝負を得意とする馬がしばしば台頭。また、軽快に飛ばしてきた馬が直線の急坂で失速し、形勢が一変することも多く、スリリングな攻防からは最後まで目が離せない。
コースは右回りで、ダートのレースは1200メートルのみが芝スタート。起伏に富んだ地形は障害コースにも上手く生かされており、深い“谷”を上り下りする坂路障害も中山の名物だ。春の中山グランドジャンプ、暮れの中山大障害と、1年に2回しか使用されない襷コース(通称・大障害コース)には、大竹柵、大いけ垣という、こちらも名うての難関が設置されている。
文:石田敏徳(2019年9月時点)
今週の有利枠・不利枠
芝1200m フラットと言われてはいるが、、、
この形で外枠にメリットはないのだがどういうわけか内外の馬の成績に大きな開きは無い。ペース次第でどうにでも転ぶため脚質もそれほど問わない難解なコース。
正直言って好きな条件ではないので基本的にパスすべきところ。
芝1600m 内枠有利
外枠は引きたくない形態。そしてここは魔窟。
芝1800m 内枠有利
スタートから最初のコーナーまで205mしかなく、外枠を引く時点でツキがない。それが開催序盤ならなおさら。
芝2000m フラット
中山で唯一常識的なコース。ただし皐月賞でも散々触れたが開催後半になると内枠は死ぬ。
芝2200m(外回り) そこそこフラット
セントライト記念(G2)の舞台。2000mほど平等ではないが1600mや1800mほど理不尽に外不利なわけでもない。
アスクビクターモアしか今のところ見えない。
芝2500m 内枠有利
ご存知有馬記念(G1)の距離。多頭数の外枠を引かされた逃げ先行馬は厳しく、夏を越して成長したタイトルホルダーですら飛ばした。
ダート1200m 断然外枠
芝スタートのダートは競馬場を問わず恒常的に断然外枠有利。これは抗いようがない事実。
結論
- 高速馬場
- 初週は1600と1800の内枠で様子見
- 京成杯は魔窟
今週のおすすめ
土曜
日曜
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