小倉競馬場の馬場状態
3回小倉から2週間の休息を挟んで今週から始まる4回小倉は初週だけAコースを使用し、残り3週はBコース(Aコースから3m外に内柵を設置)を使用する。
最初からBにせず、前開催で8日間使ったAコースを継続使用。最終日(7/24)まで前有利の高速決着が続いた馬場が2週間の休息を充てられたのなら当然その流れは変わるはずもない。
そして翌週からは仮柵を置いてBコース移行となると、末脚を武器にする馬達には難しい開催になると考えて差し支えないだろう。
で、あれば強靭な末脚を持つ関西馬の矛先は必然的に内が荒れ、外差しが決まり始める新潟になる。
私が調教師なら瞬発力自慢の有力馬は今回の小倉では使わない。
馬場の痛み具合にもよるが、基本的な馬券戦略は「位置を取れない人気馬は疑う」考えが軸となる。そしてハイペースが想定されるなら見が得策だ。
馬場の変遷
前開催の最終週(上)と8/4㈭の馬場(下)を比べてみよう
3コーナー
4コーナー
直線
第3回小倉競馬終了後、開催で傷んだ箇所の蹄跡補修を行い、その後散水や肥料散布等の生育管理に努めました。3コーナーから正面直線の内柵沿いに先開催の傷みが残っていますが、その他の個所は概ね良好な状態です。
JRAの発表は以上。
12日㈮時点でクッション値9.2。雨量もほぼなく含水率は10%以下であればパンパンの良と判断できるはずだった。
しかし今週は土日両日ともに70%の雨予報が出ている。土台が高速馬場である事に疑いの余地は無いが、念のため雨の降り具合を見ながら参戦する事をオススメする。
小倉競馬場コース図
引用:JRA
1615.1メートルという芝コースの1周距離(芝コースの距離についてはAコースの数値を用いる)は、福島競馬場に次ぐ小ささ。標準的な長さと言える直線(293メートル)に坂は設けられていない。小倉競馬場は「平坦、小回り」を地でいく、いかにもローカル場らしい競馬場と言える。そんな小倉には2つの特徴を指摘できる。ひとつは2コーナーに小高い丘が設けられていること。先に「平坦」と書いたけれど、それはあくまでも最後の直線に限った話で、芝コースの高低差は3メートルに及ぶ。競馬場全体がフラットな造りになっているわけではないのだ。
芝コースの起伏構成について詳細に見ていくと、ゴールラインから2コーナーにかけて緩やかな上りが続き、ここで上ったぶんを2コーナーから向正面、さらに3コーナーから4コーナーにかけて下るレイアウト(3コーナー手前にはわずかな上り勾配がつけられている)。その3、4コーナーにはスパイラルカーブが導入されており、直線は平たん。2コーナー奥のポケット地点からスタートした後、ゴールまで上り勾配を走る局面がほとんどない芝1200メートルでは特に“スピードの絶対値”が問われる。
実際、芝のレースでは逃げ、先行タイプが明らかに優勢を誇り、極端な追い込みはあまり決まっていない。ただし中長距離戦では2コーナーでペースが緩みがちなこと、そのためもあってか、まくった馬の活躍が水準以上に目立つことも頭に入れておきたい。
一方のダートコースは1周距離が1445.4メートル、直線の長さは291.3メートルで、福島(1周距離1444.6メートル、直線295.7メートル)とほぼ同じサイズ。全体の高低差は2.9メートル、2コーナーの丘から4コーナーにかけて下り、残り400メートル地点から直線にかけて緩やかな上り勾配(高低差0.6メートル)が続く。このように起伏の構成は微妙に異なるものの、芝コースと同様、極端な追い込みはあまり決まっていない。サイズから浮かぶイメージ通り、逃げ、先行タイプが優勢、差し馬なら中団程度にはつけられる馬を狙いたい。
さて、小倉競馬場のもうひとつの特徴はコースの幅がゆったりしていることだ。30メートルという芝コースの幅員は、ローカル場としてはかなり広い。この広い幅員を活用し、A、B、Cと3つのコースを使い分けることによって、馬場の傷みの分散が図られている。
開催と開催の間隔が長い小倉では、芝の養生期間を十分にとることができる。そのため、良好なコンディションで開幕を迎え、それが長続きするのが例年の常。もちろん天候にもよるが、総じて馬場は傷みにくく、開催の終盤に差し掛かっても走破タイムは速い傾向にあることも覚えておこう。
コースは右回り、障害戦は専用コースで争われる。内馬場を横切るタスキコースには高低差2.76メートル、長さ81.2メートルのバンケット障害が設けられ、レースに彩りを加えている。
文:石田敏徳(2019年9月時点)
今週の有利枠・不利枠
芝1200 フラット
小倉の芝で最も多く使用される1200mは2コーナー付近ポケットスタート。
最初のコーナーまで約480mあるので枠順は不問。開幕週の外枠は他の距離と一緒くたにされて人気が伸び悩むので妙味的には外枠。
開催が進むと内枠を引くだけで詰む傾向。
芝1800m 外枠不利
最初のコーナーまで僅か272m。開幕週の多頭数外枠は黙って消す胆力を。
芝2000m 中から外枠狙い
4コーナー付近のポケットスタートで最初のコーナーまでは472m。1200と同じくこういう条件では開催が進むにつれ内枠は厳しくなってくる。
芝2600m 内枠有利
向正面2コーナーを回ってちょっといった所がスタート地点。最初のコーナーまで244mと短く、明らかに内枠の先行馬に分がある。
開催時期問わず、単騎逃げが狙えそうな馬がいたら結構狙う舞台。
結論
- 高速馬場継続
- 能力の高い先行馬が圧倒的に有利
- 位置を取れない人気馬は疑え
今週のおすすめ
土曜
2R ⑪トールキン 楽逃げ
9R ⑥ウメムスビ⇔⑤タガノタント 一騎打ち濃厚。オッズと相談
日曜
5R ④バルサムノート 真面目に走れば重賞でもイケる。
10R ⑨ウインリブルマン 気配絶好。エスコーラ負かすならこれ。
11R ⑨シフルマン 覚醒仕掛けてる鞍上は単騎で行くはず。相手も先行型⑦ピース、調整順調④ジェラルも今回はそれなりの位置にいれるはず。
12R ⑮ヴァレーデラルナ⇔①ヒロノシュン 2頭立てと割り切り。
コメント