【今週の馬場考察】7/30~31 札幌 クイーンステークス(G3)

今週の馬場考察

札幌競馬場の馬場状態

第1回と第2回を立て続けに開催するため7週続く札幌の2週目。

最初の4週はAコース、後の3週はⅭコース(Aコースから3m外側に内柵を設置)で行われる。直線はそれぞれ266.1m、269.1mと短く、小回り向きの先行力とコーナリングの上手さが求められるのは言うまでもない。

さて、開幕週だった先週は馬質が揃わなかったこともあるが雨の影響もあって凡タイムのオンパレード。時計はかかるが前有利、しかし油断してると差しが決まるという手の付けられない馬場だった。

暑さを苦手とする馬も数多く、お世辞にも絶好調とは言えない体調での出走を余儀なくされる夏競馬という地獄ファクターに加えて避暑地である北海道というロケーション。

これを攻略するのは一筋縄では行かないが、それでも微かな光明を探してみよう。

 

馬場の変遷

3コーナー

Aコース

 

4コーナー

Aコース

 

直線

Aコース

1週使用しましたが、大きな傷みも無く、引き続き概ね良好な状態です。

JRAの発表は以上。

今週はクッション値は先週とほぼ変わらず、むしろ含水率はやや上がっている。

要するに先週のカオス馬場が継続するということだろう。これはキツイ。

 

札幌競馬場:コース図

引用:JRA

コースは右回り、芝、ダートともに特筆するほどの起伏は設けられておらず、「ほぼ平坦」なつくりの札幌競馬場には、ユニークな特徴を指摘できる。コースが全体的に“丸っこい”ことだ。

芝コースの1周距離は1640.9メートル(芝コースの距離についてはAコースの数値を用いる)と、ローカル場のなかでは標準以上の大きさを誇るのに、4コーナーからゴール板までの距離(266.1メートル)は、函館(262.1メートル=A、Bコース使用時。全場のなかで最も短い)とほとんど変わらない。しかも直線の半ば過ぎにゴール板が設けられている函館と違い、札幌のゴール板は1コーナー寄りに設置されている。従って実質的なホームストレッチの長さ(4コーナーから1コーナーまでの距離)は、函館よりも短い計算になる。

札幌の場合、4つのコーナーはそれぞれ半径が大きく、“緩やかで大きなカーブ”で構成されている。コースの全長のなかでコーナー部分の占める割合が多く、そのかわりに、直線部分が短くなっているというわけだ。一般的な競馬場を楕円形とすれば、札幌は「円形に近い」競馬場なのである。

芝コースの内側に設けられているダートコースも、ほぼ同じようなレイアウト。1周距離は1487メートルと、ローカル場のダートコースのなかでは中京に次ぐ大きさを誇るが、直線の長さは264.3メートルしかない。ちなみに中京のダートコースは1周距離が1530メートル、直線の長さが410.7メートルである。2つの競馬場のサイズを比較すれば、札幌がいかに独特な形状をした競馬場なのかがお分かりいただけるだろう。

スパイラルカーブは採用されておらず、直線も短い。そんなレイアウトから浮かぶイメージ通り、後方一気の追い込みタイプは苦戦傾向にある。しかし半面、レースの決まり手に「捲り」が占める割合は他場との比較でもかなり高い。コーナー部分が多いだけに、馬群の外々を回れば距離的なロスは大きくなるが、早めにスパートをかけてくる追い込み馬には警戒が必要だ。そうした仕掛けのタイミングも含め、東西のトップジョッキーが集結する札幌開催では、騎手同士の駆け引きも大きな見どころと言える。

函館同様、芝コースが「オール洋芝」であることも札幌競馬場の特徴のひとつ。洋芝は北海道以外の競馬場のベースに使われている野芝に比べ、寒冷な気候に強い、芝のマット層による保水性が高い、耐久性はやや見劣るなどの特性を持つ。品種の違いに由来してか、野芝がベースの競馬場より走破時計は若干、遅くなりがち。少し時計がかかる馬場や北海道の芝コースを得意にしている“洋芝巧者”は、近走の成績によらず警戒が必要だ。

もっとも、札幌の芝コースは水はけが抜群で、馬場状態が重になることは滅多になく、不良にいたってはこれまでなったことがない。路盤構造や開催時期の違いも背景にあるとはいえ、同じ洋芝馬場でも「函館ほど雨の影響は受けにくい」ことは覚えておきたい。

文:石田敏徳(2019年9月時点)

今週の有利枠・不利枠

芝1200m やや内枠有利

2コーナー付近のポケットからスタートで、3コーナーまで向こう正面約400mを走るため枠順による影響はやや低め。先週同様やや内枠に分があると言えよう。

芝1500m 圧倒的に内枠有利

札幌にしか芝1500mはない。滅茶苦茶特殊なコースで最初のコーナーまで斜めに約170mを走るこんな変則コースで外枠を引いてる場合ではない。

芝1800m 圧倒的に内枠有利

最初のコーナーまで約180m。多頭数で人気馬が外枠を引いたら黙って消しに行く。

クイーンS(G3)はこの条件で行われるが、さすがに単騎逃げ不動のローザノワールに②を引かれると見て見ぬふりは出来ない。1番人気濃厚のウォーターナビレラはほんのり外の⑩を引いだがローザ以外は特に出脚の速い馬も居ないため、無理なく2~3番手で1コーナーに入るだろう。

芝2000m 所謂ちょうどいい枠がベター

4コーナー奥のポケットからのスタートで1コーナーまでの距離は約380m。これより短い距離に比べれば枠による影響は小さい。もちろん外枠は自動的に嫌われ人気的には旨みがあるのだが、札幌芝は露骨に有利不利の出る1500mと1800mに絞って望む方が良いとは思う。

芝2600m (多頭数なら)内枠有利だが地力優先

向こう正面スタートで最初のコーナーまで約160m。この時点で外枠は嫌われるのだがどういうわけか内枠の成績がイマイチの謎コース。

ローカルの長丁場はそうそう多頭数になることも無く、結局地力が上の人気馬が活躍する傾向にあるので、あまり枠は気にせず強いと思われる人気馬を主軸に馬券を組み立てるのが良い。

結論

  • 1500mと1800mは内枠断然有利。
  • 基本的には夏の札幌は見て楽しみ、秋への糧にする。

今週のおすすめ

土曜

6R ④シャノワール レース振り安定。4走前に勝ってほしかった。

10R ⑪エンドロール 7倍あるなら。混戦なので穴に⑭

11R ⑪ウインエクレール 調教〇

日曜

11R ②ローザノワール さすがにこの枠を引かれては。相手⑩③⑪

他場

7/30~31 新潟 アイビスサマーダッシュ(G3)

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ぽぽん

【競馬歴】ミホシンザンが春天を制した日に父に東京競馬場に連れて行かれてから36年。初恋はダイナアクトレス。
【卒論】ヘイルトゥリーズン系の今後
【職歴】大学卒業後大手飲料メーカーに就職も博打の方が数倍割がいいので退職。4号機時代を全力で堪能したあとは体力の限界で引退。心を入れ替えて会社員に戻るも超つまんないので2022年に起業。
【お住まい】千葉県の農地

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