【今週の馬場考察】7/2~3 函館

今週の馬場考察

函館競馬場の馬場状態

今週は1回函館競馬4週目でAコースの最終週。来週からの2週間はコース替わりでBコース(Aコースから4メートル外に内柵を設置)を使用する。

先週は渋めの馬場で始まった影響もあり、高速馬場と言われた函館も時計がかかり始めた。そして今週も雨雲は函館上空に滞在し、週末の競馬に不穏な影を落としている。

前3週でお伝えした通り、Aコース最終週である今週は絶好の外差し馬場が完成しているはずだったので、この雨は私にとってノイズ以外の何者でもない。

さすがにほぼ条件馬しか出走しない中で各馬の走法まではチェックが至らない故、重馬場の巧拙が把握出来ないからだ。

土曜日は曇り予報だが、念のため馬場を確認する日に充てようと思う。

函館競馬場の馬場状態

開幕週→2週目→3週目→今週

3コーナー

4コーナー

直線

3コーナーから4コーナーの内柵沿いに傷みがありますが、その他の箇所は概ね良好な状態です。

JRAの発表は以上。

週を追う毎に内に痛みが出るのはどの競馬場でも共通。見た所3~4コーナーはかなり狭い部分が痛んでいるが、直線はそれほど極端に内が悪くも見えない。

ある程度は前に、そして直線も短いのでなるべく早め先頭からコースロスなく押し切るという騎手心理が現れたが故に縦長の展開となり4角までの道中は全馬がインを意識して進むため内側は掘られるが、裏開催が故の騎手質の低さで直線はコーナーワークの制御が出来ず拡がってしまう結果、内外でさほど差が出来ていない。

この状況で迎える今週の馬場は少し湿り気味。かなりカオスな状況だ。

 

函館競馬場コース図

洋芝は傷みも早く、開催が進めばスタンド前スタートの2000mなどは外の方がいい

引用:JRA

 

夏の北海道開催のオープニングを受け持つ函館は右回りの競馬場。芝コースの1周距離は1626.6メートル(芝コースの距離についてはAコースの数値を用いる)、ダートコースは1475.8メートルと札幌競馬場(芝は1640.9メートル、ダートは1487メートル)より少し短いが、勝負どころのカーブを滑らかに回れるよう、3、4コーナーにはスパイラルカーブが導入されている。

一方では、ゴール板から1コーナーまでの距離が長めにとられているレイアウトのため、直線の長さは芝コースが262.1メートル、ダートが260.3メートルと、全場のなかで最も短い。この数字を東京・芝コースの直線にあてはめると、“坂を上り終えた地点からゴール板までの距離(300メートル)”よりも短い。それほど短い直線を背景に、レースではやはり逃げ、先行タイプの活躍が目立つ。反対に後方一気の追い込みタイプはかなりの苦戦を余儀なくされている。

もっとも、ほぼ平坦な札幌とは違い、コース全体の高低差は芝、ダートとも3.5メートル。ローカル競馬場(札幌・函館・福島・新潟・中京・小倉)の中では最大(芝の3.5メートルは中京と同じ)の起伏がつけられていることは見逃せない。 もう少し詳細に書くと、ゴール板から2コーナーにかけてはゆるやかな下り勾配、その後は4コーナーまでだらだらとした上り勾配が続き、最後は直線に向けてなだらかに下るというレイアウト。つまり、3コーナーから4コーナーにかけて小高い丘が設けられているのだ。

従って、2コーナーポケットからスタートを切る芝1200メートル、また、ダート1000メートルの序盤の先行争いはほぼ丸々、上り勾配で繰り広げられる。一方、向正面半ばにスタート地点が設けられている芝2600メートルでは、スタートからゴールまでの間に上り勾配を2回走ることに。勾配自体はそれほど急ではないものの、見た目よりもかなりタフな設定のコースと言える。

札幌と同様、「オール洋芝」の芝コースの“変化”にも注意を払いたい。梅雨と重なる函館の開催は雨の影響を受けることが多いが、芝コースの水はけは札幌ほどではない。洋芝はもともと、野芝より耐久性は見劣る品種でもあり、後半開催を迎える頃の芝コースは馬場の傷みが進行して、かなり時計を要するコンディションとなってしまうケースも少なくないからだ。

もちろん天候にもよるわけだが、各馬の道悪適性や洋芝適性が札幌以上に結果に反映されやすいこと、基本的には開催が進めば進むほど、タフな馬場を苦にしない“パワータイプ”の台頭が目立つことは頭に入れておきたい。

文:石田敏徳(2019年9月時点)

今週の有利枠・不利枠

芝1200 内枠不利 

2コーナー付近のポケットスタートで最初のコーナーまで490m。開催が進んだ4週目でインは荒れる。

芝1800m 多頭数の外枠は先行馬には致命的

最初のコーナーまで僅か275m。さらにそこから緩い下り坂となっていることからも、外枠から無理に先手を取りに行くと膨れる恐れ。

芝2000m 内枠不利

4コーナー付近のポケットスタートで最初のコーナーまでは475m。1200と同じくこういう条件では開催が進むにつれ内枠は厳しくなってくる。

芝2600m 

今週は無し。

結論

  • 1200、2000は外枠が有利
  • 多頭数1800mの外枠先行馬は不利
  • 馬場の渋い土曜は様子見が無難

今週のおすすめ

土曜

3R ⑨イルモンド 前目に行く馬が揃って外でこの馬の並びが最も良く、スムーズに位置が取れそう。

9R ⑭ラキエータ 小柄だが雨に強く洋芝も向くはず。大外も良い。

日曜

未定

他場

7/2~3 福島

7/2~3 小倉

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ぽぽん

【競馬歴】ミホシンザンが春天を制した日に父に東京競馬場に連れて行かれてから36年。初恋はダイナアクトレス。
【卒論】ヘイルトゥリーズン系の今後
【職歴】大学卒業後大手飲料メーカーに就職も博打の方が数倍割がいいので退職。4号機時代を全力で堪能したあとは体力の限界で引退。心を入れ替えて会社員に戻るも超つまんないので2022年に起業。
【お住まい】千葉県の農地

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