函館競馬場の馬場状態
今週は1回函館競馬2週目。重賞どころかOP競走すらないほのぼの夏競馬だ。
函館競馬場の馬場状態
開幕週の馬場(上)、今週(下)
3コーナー
4コーナー
直線
1週使用しましたが、全体的に傷みは少なく良好な状態です。
JRAの発表は以上。
先週お伝えしたように函館は馬場悪化までは手を出さないのが賢明。明らかに格上のオタルエバーや、浜中が鬼減量して臨んだナムラクレアなど堅いところはあるにはあるが、やはりヒモが読めない。
馬場は先週とさほど変わらないのは間違いないが、やはり柔い馬場は悪化も早い。イン前有利が外差し馬場に変わるタイミングを座して待つとしよう。
函館競馬場コース図
それでも止まらない人のためにまずはコース紹介。
如何に小さい競馬場とはいえ1200mや2000mは最初のコーナーまで300m程はあるため、開催序盤とはいえ馬鹿の一つ覚えでイン前圧倒的などという予想屋はエセ野郎なので今後の判断基準になる。
しかしながらその他の距離では内枠有利は否めないところだろう。
洋芝は傷みも早く、開催が進めばスタンド前スタートの2000mなどは外の方がいい。
夏の北海道開催のオープニングを受け持つ函館は右回りの競馬場。芝コースの1周距離は1626.6メートル(芝コースの距離についてはAコースの数値を用いる)、ダートコースは1475.8メートルと札幌競馬場(芝は1640.9メートル、ダートは1487メートル)より少し短いが、勝負どころのカーブを滑らかに回れるよう、3、4コーナーにはスパイラルカーブが導入されている。
一方では、ゴール板から1コーナーまでの距離が長めにとられているレイアウトのため、直線の長さは芝コースが262.1メートル、ダートが260.3メートルと、全場のなかで最も短い。この数字を東京・芝コースの直線にあてはめると、“坂を上り終えた地点からゴール板までの距離(300メートル)”よりも短い。それほど短い直線を背景に、レースではやはり逃げ、先行タイプの活躍が目立つ。反対に後方一気の追い込みタイプはかなりの苦戦を余儀なくされている。
もっとも、ほぼ平坦な札幌とは違い、コース全体の高低差は芝、ダートとも3.5メートル。ローカル競馬場(札幌・函館・福島・新潟・中京・小倉)の中では最大(芝の3.5メートルは中京と同じ)の起伏がつけられていることは見逃せない。 もう少し詳細に書くと、ゴール板から2コーナーにかけてはゆるやかな下り勾配、その後は4コーナーまでだらだらとした上り勾配が続き、最後は直線に向けてなだらかに下るというレイアウト。つまり、3コーナーから4コーナーにかけて小高い丘が設けられているのだ。
従って、2コーナーポケットからスタートを切る芝1200メートル、また、ダート1000メートルの序盤の先行争いはほぼ丸々、上り勾配で繰り広げられる。一方、向正面半ばにスタート地点が設けられている芝2600メートルでは、スタートからゴールまでの間に上り勾配を2回走ることに。勾配自体はそれほど急ではないものの、見た目よりもかなりタフな設定のコースと言える。
札幌と同様、「オール洋芝」の芝コースの“変化”にも注意を払いたい。梅雨と重なる函館の開催は雨の影響を受けることが多いが、芝コースの水はけは札幌ほどではない。洋芝はもともと、野芝より耐久性は見劣る品種でもあり、後半開催を迎える頃の芝コースは馬場の傷みが進行して、かなり時計を要するコンディションとなってしまうケースも少なくないからだ。
もちろん天候にもよるわけだが、各馬の道悪適性や洋芝適性が札幌以上に結果に反映されやすいこと、基本的には開催が進めば進むほど、タフな馬場を苦にしない“パワータイプ”の台頭が目立つことは頭に入れておきたい。
文:石田敏徳(2019年9月時点)
結論
- 1200、2000は枠不問
- 1800は内枠
- 1000、2600はカオスなので手を出さない
今週のおすすめ
土曜
ケン
日曜
ケン
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