中山競馬場の馬場状態
まずはこちらのニュースから。
サウジアラビアから帰国して隔離3日目、コロナ陽性が発覚しました。体調は良いですが、あと数日隔離生活が続きます。今週末のレースをキャンセルすることを本当に残念に思います。皆さんからの温かいメッセージ、ありがとうございます。皆さんもくれぐれも気をつけて下さい。 pic.twitter.com/DG52psCjrr
— Lemaire Christophe (@christo68914587) March 4, 2022
今年に入って重賞勝ちがなかったルメールさんがいきなりサウジで1日重賞4勝の固め打ち。そしてその足でコロナに罹るとはなんと話題に事欠かない男だろうか。そういうわけで今週は彼抜きの開催になる事をまず頭に入れておこう。
先週(開幕週)
先週の中山は開幕週。中山記念(G2)では前半1000mを57.5で逃げたパンサラッサが最後バタバタになりながらも勝利を収めた。
開催序盤の中山は本来、内枠の逃げ先行勢にとっては天国のような馬場であるべきなのだが今開催は少し異質な始まりを見せる。
開幕日の最初の芝レースである5R3歳未勝利(1600m)で16頭立て⑮番枠のカヨウネンカが後方2番手から2着。続く6R3歳未勝利(2000m)でも18頭立ての最後方からレースを進めたダノンアマレットが2着と、本来ならば絶望的な位置取りをした馬が立て続けに馬券に絡んだ。
この2つのレースで彼らに後れを取るような馬はとてもじゃないが次走で買う事はないが、問題はそこではなく馬場の質の見極めだ。一般的に考えれば開幕週の中山マイルで15番枠からスタートで安めを打てばまず飛ぶため、カヨウネンカがクビ差2着まで猛追出来たのには能力以外にも理由があるのではないか?と考えるのが自然。
レースを見直してみたところ、スローペースを徐々に押上げ、最後は大外をぶん回している。どうやらカヨウネンカは明らかに力が上だったようだ。
ではダノンアマレットはどうか?こちらもスタートで安めを打ち、ミルコは促しもせず淡々と最後方に構えている。3角過ぎてマクリ気味に進出を開始し、大外をぶん回して届かず2着。こちらも明らかに力量上位だったようで、ミルコが勝ちを2つ落とした事は異論の余地が無い。
その他のレースを見渡しても概ね前目の馬が好走しているが、前記2頭のように後方待機の能力上位馬が展開負けせずに馬券内に踏み留まっている事は注目に値する。
馬場状態の変遷
- 開幕序盤(逃げ先有利)
- フラット(能力の高い馬有利)
- 内荒れ(差し追い込み台頭)
先週までの小倉のように例外も少なくないが、基本的に馬場は開催が進むにつれて上記のようになるためこの変わり目の見極めが重要になる。
年末年始の開催で疲弊した中山の馬場はどうやら完全な「1」には戻っておらず「1.5」くらいの状態で開幕を迎えたのではなかろうか。
次に今週の馬場を見てみよう。上が先週(日付は2/17だが先週が開幕週なので問題ない)、下が今週だ。
3コーナー
4コーナー
直線
第1回中山競馬終了後、損傷箇所へ洋芝を追加播種し、凹凸整正および肥料散布、約2週間のシート養生を実施しました。低温の影響で洋芝の生育に若干不揃いな箇所が見られますが、全体的には概ね良好な状態です。
上記が開幕週のJRAの発表。視覚的には3コーナー以外はほぼ復旧していたが、今週は以下のように変化する。
3コーナーから4コーナーの内側に傷みがありますが、その他の箇所は概ね良好な状態です。
痛むの早くないか?というのが率直な感想。先週のタイムを見てもどれも平凡で上がりもそれなりにかかっていた。中山記念に至っては直線はスローモーションを見ているが如くだ。
先週は「1.5」から始まったと仮定しても、流石に中山コースの2週目に逃げ馬全滅というのは無理がある。しかしながら今週はより「2」に近くなっていると考えてよさそうだ。そして今開催の中山は予定より早く「3」に向かっていくだろう。
結論として
- 前有利だが能力には抗えない。
- スピード型よりパワー型。
- 「後ろからじゃ届かない」の思考は危険。
余談だが、次のコース替わりは4/2㈯。つまりAコース最終週3/26㈯に行われる日経賞(G2)は私が愛してやまないアサマノイタズラにとって爆裂適性馬場になるので盛大に応援して頂きたい。
土曜のおすすめ
6R ⑧エピファニー 未勝利のままでは終わらない。
11R ⑤ダディーズビビット ⑦ジャンダルム ⑩ナランフレグ 激流必至で逃げ馬軽視。
日曜のおすすめ
1R ⑬スノーホルンロード
9R ⑨ビッグリボン
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