阪神競馬場の馬場状態
秋の阪神7週目(14~15日目)
今週でようやくAコースは終了。来週からはBコースに替わる。
馬場の変遷
今開催から阪神は年末まで延べ13週26日間続く。そして使用コースは最初の15日間がAコース、後半の11日間がBコース(Aコースから直線部3メートル、曲線部4メートル外側に内柵を設置)
ということは恐らく11月のエリザベス女王杯やマイルチャンピオンシップの週は悪魔的な外差し馬場になっていることだろう。特にエリザベス女王杯の2200mで内枠を引いた場合は爆絶騎乗+展開の助けが必要となる。
間違ってもエリ女で白帽の逃げ馬とか買わないように。
※注意すべきかどうかは何とも言えないが2021年は藤沢氏の勇退とグランアレグリアの引退が重なり、前週で大荒野となっていた馬場が超・瞬発力勝負の馬場へと化けた。忖度かとも思ったが今年もクッション値は9.7。その可能性は見ておいた方が良い。
内回り3コーナー
Aコース
外回り4コーナー
Aコース
直線
Aコース
①第3回阪神競馬前にAコース部約6,200平方メートル、第3回阪神競馬終了後にはBコース部を中心に約14,900平方メートルの芝張替を実施しました。その後ベースとなる野芝の生育促進に努め、9月上旬に洋芝(イタリアンライグラス)を播種しました。野芝・洋芝とも生育は順調で、全体的に良好な状態です。
②内回り3コーナー・4コーナーから正面直線にかけてコース内側に軽微な傷みがありますが、全体的には良好な状態です。
③内回り3コーナー・4コーナーから正面直線にかけてコース内側に軽微な傷みがありますが、全体的には良好な状態です。
④内回り3コーナー入口から4コーナーおよび正面直線にかけてコース内側に軽微な傷みがありますが、全体的には良好な状態です。
⑤内回り3コーナー入口から4コーナー、外回り4コーナーから正面直線にかけてコース内側に軽微な傷みがありますが、全体的に良好な状態です。
⑥内回り3コーナー入口から4コーナーにかけてコース内側に傷みがあります。その他の箇所についてもコース内側に軽微な傷みがあります。
⑦内回りコースの全周にわたり、内柵沿いに傷みがあります。特に内回り3コーナー入口から4コーナー、正面直線にかけての傷みが顕著です。
※JRAの発表内容→①が開幕週②は2週目の発表。
直線は100%外。逃げ馬には展開の助けが必須。
阪神競馬場:コース図
引用:JRA
昭和の時代は「オムスビ型の競馬場」として親しまれていた阪神競馬場だが、平成に入って装いを一新。「従来の3、4コーナーの外側に、外回りコースを新設」という大規模な改修をへて、日本屈指のスケールを誇る競馬場に生まれ変わった。内回りコースの1周距離は1689メートル(芝コースの距離についてはAコースの数値を用いる)と標準的なサイズながら、新設された外回りコースの1周距離は実に2089メートル。右回りの競馬場の中では日本最長で、東京競馬場(2083.1メートル)をも上回る。
そんな外回りコースの特徴はバックストレッチが非常に長く、3、4コーナーのカーブもゆったりしていること。内回りコースと分岐した後もしばらくまっすぐ走り、広々とした3、4コーナーを回って直線に向く。ちなみに内回りの芝1200メートルと外回りの芝1600メートルは発走地点が同じ、また、2コーナー付近に発走地点が設けられている東京の芝1600メートルに対し、阪神の芝1600メートルは向正面半ばからスタートを切る。これらを重ね合わせれば、バックストレッチの長さと3、4コーナーの大きさをイメージしていただけるはずだ。
さらに外回りコースの直線は473.6メートルと右回り最長(新潟、東京に次いで全場3位)。ゴール前には急坂も設けられている。サイズは標準的で決して小さいわけではない内回りコース(直線の長さは356.5メートル)だが、外回りはより“紛れ”が生じにくい、馬の実力がストレートに反映されるコースといえるだろう。
ただし幅員はそれほど広くなく、コースの設定はA、Bのみ。4つのコース(A、B、C、D)を使い分けられる京都に比べると、馬場の傷みは進行しやすい。梅雨と重なる6月の開催は特に、タフなコンディションになりやすいことは頭に入れておこう。
コースの起伏に目を向けると、内回りコースでは残り800メートル地点から、外回りコースでは残り600メートル地点から、直線の半ばにかけて緩やかな下り勾配が続き、ゴール前の急坂につながるレイアウト。この上り坂は高低差こそ1.8メートルながら、勾配は1.5%となかなかキツい。
一方のダートコースは残り900メートル地点から直線にかけて緩やかに下り、残り200メートル地点に高低差1.6メートルの上り坂が待ち受ける起伏構成。1周距離は1517.6メートル、直線の長さは352.7メートルで、芝の内回りと同様、こちらも標準サイズといえる。とはいえゴール前に坂が設けられている阪神と平坦な京都では、パフォーマンスに差が出る馬もいるので注意が必要だ。
コースは右回り、ダートは1400メートル戦と2000メートル戦が芝スタート。また、障害戦はタスキコースを含む専用コースで争われる。
文:石田敏徳(2019年9月時点)
今週の有利枠・不利枠
芝1200m 外枠不利・逃げ馬有利→フラットに近い修羅場
最初のコーナーまで約243mしかなく本来は内枠逃げ馬有利だが今の内は荒野。開催が進んだ小倉の1200みたいにゴール前一変爆荒れなんてことも起こり得るカオスな条件。
芝1400m 多頭数の外枠先行馬は不利、極端な内枠もマイナス。
芝1200mのスタートから200m伸びただけだがコーナーの入りまで243mと443mでは天と地ほども違う。差しも効くがある程度の位置は欲しい。
芝1600m 外枠OUT・既に内枠も苦しい
開幕序盤はその傾向に拍車がかかる。多頭数の外枠から来る馬は素直に能力を認めて良い。1200同様もうカオス。間違いなく真ん中ら辺がベター。
芝1800m(外回り) フラット→中~外枠有利
最初のコーナーまで600m超なら枠順はどこでもいい。脚質云々より「本質的な強さ」が問われるので堅いと思しき馬が出て来たら全ツ。Aも最終週なので当然中~外枠が有利。
芝2000m フラット
コーナーワークの巧さが重要と見ているコースで少し力が劣る穴馬も立ち回り一つで好配当を演出する。大阪杯のビデオを舐めるように見るとよくわかる。
芝2200m 内枠不利
2000mより200m後方からのスタートで最初のコーナーまで約525m。強い馬は容赦なく強さを見せつける良コース。そして内は荒れた。
芝2400m(外回り) 逃げ馬不利・程よい中枠優勢
坂下スタートで逃げ馬はまず疑問視。内はご覧の通りで不利だが外過ぎるのも微妙。11/19㈯に尼崎Sが組まれるが人気どころは好枠を引いた。
芝3000m(内回り) 今週は無し
そもそも滅多に無い。
ダート1400m 断然外枠
芝スタートのダートは競馬場を問わず恒常的に断然外枠有利。これは抗いようがない事実。
結論
- 本来マイルチャンピオンシップの1枠2枠8枠は一枚上の力必須だが、先行馬の並びを見ると少し軽減されているかも。
- 荒れ馬場だがクッション値は高く(9.7)、良なら時計はそこまでかからない。
- 直線は外
- 1200~1600の内枠疑問視、狙いは中
- 堅いのがいると感じたら1800m
- 雨予報注意
- ファルコニア⑰泣きたいけど買う。。。
今週のおすすめ
土曜
4R ⑧アレンテージョ 出遅れの上追い出し遅れ。未勝利突破は確実の馬。
→今回は先行し終い甘くなり4着
11R ①ブラックマジック 好調教で一発アリ。→なかった
日曜
11R ⑥ソダシ 枠運日本一。瞬発力は白さと機動力でカバー。
他場
11/19㈯の芝レース
まずは3Rの1800m2歳未勝利戦(外回り)
勝ち時計は1:47.9
ここで注目したいのは先行した⑨ミヤジトレヴ(吉田隼人)の進路。
こちらは向正面2コーナーポケットからのスタート。吉田は好発を決め、いつでもハナを取れる状態だったが1コーナーの入りまでこれ以上は内を通ろうとしなかった。憶測だがマイルチャンピオンシップのソダシの進路はおそらくここになる。
直線に入ってゴール前も隼人(緑)はここ。赤丸は連対馬(左・望来、右・克駿)。なお黒丸の1番人気(Ⅽ.デム)はさらに内目を通って最後差された。
本番への試走として各騎手たちも馬場の確認に余念がないが、一旦は吉田隼人の通ったこの部分をデッドラインと設定してよさそうだ。
続いて4Rの2歳未勝利戦2000m
勝ち時計は2:02.3
このレースは最後の進路だけ。勝ち馬(黒丸)は王道の進路取りだが、上がり最速馬(34.4・赤丸)はここ。
スローの流れの中さほど瞬発力勝負となったワケでもなく単純に力上位の馬が上位に来ただけに思える。穴人気となった⑤は最内を選択で流石にコレはない。
続いて5Rの新馬1200m
勝ち時計は1:10.3
このレースはスタート直後に6番人気の和田さんが外枠から内ラチ沿いへ猛ダッシュをカマしてそのまま逃げて沈んだ(最内の桃帽)。
前半35.4-後半34.9の凡戦で、人気馬だった2番手3番手がそのまま流れ込む結果。勝ち馬は黒丸。上がり3F2位(34.5)の2頭が2着–3着
最速(34.4)は赤丸(10番人気)だが、大外を回ったとはいえ最後方からなので参考にならないかも。
続いて10Rの尼崎S。逃げ馬不利の阪神外回り2400m
ここでは先行馬である⑨タイセイモナークに吉田隼人が乗っているのでスタート直後の動きを観察してみた。隼人はこの『インチラ見』を3回行っている。レッドヴェロシティの前の空間を見ているのか、はたまた地面を見ているのか?そしてこのレースでは3R時より内側でレースを進める。
最初の1000通過が1:04.4のスローだが逃げは苦しい条件なのでシロニイはやっとイーブンくらい。出遅れから出ムチまで入れて2番手の国分優作は論外。
このレースは最後瞬発力勝負になるのだが、上位入線馬のコース取りに差異が見られたのでそこに注目。
勝った③インプレスは最後方から外を回して推定上がり32.8
2着の⑩ストリクトコードは33.3、吉田隼人の4着⑨タイセイモナーク(橙点)が33.8。
驚くべきは最内でドン詰まりした④レッドヴェロシティが使った33.4。マジか?
2400mの3勝クラスで各進路からこの上がりが出るという事から
- 超高速ではないものの、地盤が固い(クッション値が高い)ため土曜日の額面や見た目よりも時計は出る。
- マイルチャンピオンシップの豪脚自慢達は普通に32秒台を出して来る。
- 流石に外だが内でも力量と適性で伸び得る。
という3つの答えが導き出された。※雨量次第で変化あり
さて、次はメイン11R2000mのⅭ級メンバーのリステッド競走アンドロメダS。
勝ち時計は1:59.3。
進路は勝った④マテンロウレオは終始内。当然ノリは翌日の事を見越してそう乗ったのだろう。2着②ディープモンスター、3着⑨ソフトフルートは至って普通の考えに基づいた進路だ。
これならば超A級クラスが揃えば1:58秒前半。これを1600mに置き換えてみると、良想定ならばマイルチャンピオンシップは1:32秒半ばくらいの決着。バキバキに力のいる馬場ってワケではなさそう。
最後に最終12Rは1勝クラスのお待ちかね1600m
前半は2頭が大逃げを打ったため3番手以下は超スローで勝ちタイムは1:35.7と平凡だが、上がり最速はなんと32.3。しかも出走18頭中13頭が上がり3Fを33.2以内で走破した。
さて、まずはスタートで青帽の2頭が露骨に避けた向正面のデッドラインを示す。既に5Rを消化しているので騎手達もわかっているハズ。これより内の枠がビハインドを負うことは確定。
最後の直線は
そこそこ進路を選べた勝ち馬⑤レベレンシアと3着⑦ポーカーは馬場の中程を選んだ。後方から外を回った2着の⑪ムーンリットナイトが前述の32.3を使った。
マイルチャンピオンシップの馬場は、やはり同距離のここに全てが集約されているように思えた。
- 内枠は厳しい。外枠は根本的に厳しい。
- ラストの内外差はそこまで膨大ではないので馬場中程。あまり外を回し過ぎると届かない恐れ。
- 瞬発力必須。
- 時計は遅くない。
さて、あなたは何を本命にしますかね?(´-ω-`)
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