【馬場考察おさらい】東京11/27~28 ジャックドールとウィズグレイスの評価

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馬場考察おさらい

東京

まずは好時計連発で物議を醸した先週の東京競馬場でのレースを振り返るが、そもそも高速馬場とは何なのか?を考えてみよう。

高速馬場
  1. レコード連発の馬場。
  2. 基本的に上がり3F32秒~33秒前半で相当数の馬が走るような馬場。
  3. 遅い馬でも速く走れる馬場。

私は概ねこう考えている。

決着タイムを見た時に「速っや!!」と思っても、後続が5~6馬身後方で単に勝ち馬が強すぎた場合もあれば、かなりのハイペースの恩恵を受けて好タイムが掲示される場合もある。

28㈰に行われた3鞍の2000m戦では全て1:58.4~5の好時計決着となったが故、「東京は高速馬場だ!」の思考がSNS上で蔓延していった。

  • 向正面はキレイ。
  • 直線は外の方が良いが内が伸びない程ではない。
  • 実力馬に優位。

私は事前にこう馬場考察11/27~28に記したが、最終的に結論も変わらなかった

この土日は強い馬で33秒台後半、他はせいぜい34秒台でしか上がってこれないような馬場で高速馬場と見做すには心許ない。

そもそも東京の高速決着では2000mで1:56.1秒が飛び出し、2歳馬が1800mを1:44.5秒で駆け抜ける。

なので今回JCの舞台となる馬場は

  1. 少し速い程度で、
  2. 直線の傷みは目視程の大きさはなく、
  3. やや上がりはかかるので、
  4. 向正面で先行出来て直線は少しでも外に持ち出せる。

馬が有利な馬場となる。

2000m条件戦で1:58秒台の理由

とはいえやはりこの時計は速いので、もしやJCで高速決着もあるのか?という不安が過ったのはこの通り事実。一層向正面の状態が気になって来る。


まずは4R2歳未勝利戦を1:58.5秒で走破したウィズグレイスから見てみよう。

好枠①番から逃げたウィズグレイスとルメールは、ひたすらインビタから直線は思いっきり外に振る。2着馬を6馬身斬り捨てているが、上がりは35.8と平凡だ。

キレイな向正面はインビタ

直線はやり過ぎなくらい外に回すルメール。その他の馬群からはそれほど外へ向かう意識は窺えない。

このレースの前半1000mは59.2秒のミドルペースで上がりも35.8と遅いのに好時計が出ているのはおかしい。おおよそ見当の付いているカラクリを確信に変える作業をしなければならない。

最初の200mこそ12.6。ただそこから4角手前までの6Fは11.3-11.5-11.6-12.2-11.9-11.6=70.1秒で刻んでいる。ここまで1400mの合計タイムは1:22.7。外へ促しながらの次の1Fは11.0と更に加速する。

土曜日より全体的に僅かにクッション値が上がり、含水率も下がっているということもあるが、直線に比べて向正面の馬場の良さは想像を超えて来た。

次に9Rのオリエンタル賞(2勝クラス)。これも最初の200mこそ12.5秒だが、1600通過時は1.33.0であるように200~1600mの部分が時計が速い。

直線大外に回したグランオフィシエが1:58.4で走破し、俄然「外差し高速馬場!」の趨勢は高まるが、所詮は上がりが34.5であるように直線はキレではなく、純粋な能力値の高さを要求している。

そしてJC前の11RウェルカムS(3勝クラス)ではまたしても1:58.4の好時計。

勝ち馬ジャックドールは直線も外に持ち出さず、ひたすらインビタのまま逃げ切った。「アガ4(上がり最速4着)」が大好きな藤岡佑介のここでの騎乗は褒めていい。

有利とは言えない⑬番枠からインへと突進。

2コーナーまでにイン強奪。

向正面インビタ。

直線もほぼインビタ。

後続は3馬身半離れたが最内を通ったジャックドールの上がりが外を差し込んだ5着エアジーンと並び34.3で最速。

勝ち馬より外を回った面々は概ね34.4~8で、外の2着馬ハーツイストワールが34.4、内を回った3着シンボ34.8、7着マイネルミュトスは34.5とそれほど内外で大きな差はない。

上記2000m3鞍での高速決着の要因は向正面の馬場の良さも勿論あるが、それぞれの勝ち馬が2着馬に6馬身-2馬身-3馬身半と決定的な差を付けている事から、根本的に能力が違うので走破時計もその分速かったという結論になる。

木を見付けたら森の中を散策し、川があったら源流を辿るのは競馬も同じだ。

ではJCは?

第41回ジャパンカップ(G1):出走馬全頭診断

4角手前までは隠れ先行馬有利の馬場で豪脚一閃は無理があり、せめて中団より前で追走出来る操縦性に加え、最後は能力の絶対値が問われるという「真の王者を決定するに相応しい舞台」が実は出来上がっていたという事だ。

今思えばキセキとブルームが出遅れた隙を突いて、アリストテレス・横山武史が逃げの手に出たのは、先手を取るアドバンテージの大きさを踏まえての戦法だったのかも知れない。

操縦性に勝るオーソリティを最強コントレイルが抜き去り、キレ脚自慢のシャフリヤールは(1角の大不利も痛かったが)3着までという抜けた上位人気馬3頭での結果はこの馬場を見事に反映していた。

なお、コントレイルの上がりは2400m戦にして本日最速の33.7秒。(他に33秒台は1800m戦サリエラの33.9秒のみ)

数字的にもビジュアル的にも問答無用の強さを証明した爆速の飛行機雲は、最後にファンへ一礼して北の地へと旅立った。

能力優先の馬場=コントレイルが勝つよね。という結論で〆。

 

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