【第74回阪神ジュベナイルフィリーズ(GI):回顧】2022年2歳女王はリバティアイランド

重賞レース回顧

事前の阪神JF想定

阪神はBコース3週目。そして阪神JFの舞台は枠ゲー色の強い1600m。

馬場考察:阪神

阪神JF追い切り

リスグラシューのような別格ですら涙を呑んだ枠順抽選がまず鬼門。そして賞金400万組はどれほど強かろうがその前に3/14の抽選をクリアしなければ土俵に上がれない。

抽選対象は以下。

予想というより願いは①⑤⑬。

※抽選突破はエイムインライフ、シンリョクカ、ハウピア。

この3頭はそれぞれ⑧③⑥と好枠までもモノにする。結果的には例年通り枠ゲーとなるのだが勝負事には運も必要と改めて感じさせられた。

前日の芝レースを見ても皆早々と内を目指す。つまりインは使えるという事で、後は日曜日にどれだけ推移していくかを見守る。

阪神の芝の荒れ具合を見るのに最適なのは正面スタンド前を丸々2回通る2200m。

その9RオリオンSでも傾向は変わらず1~3着の進路はココ。

本命視していた⑱ラヴェルは超ゴミ枠で馬券的には豆腐並の固さになっているので念のため走破圏にある馬で3連複を69点購入。

WIN5の片割れはTwitterで公開👇

馬場考察を書いている以上これが無謀なのは百も承知なので、もう一方はラヴェルが枠負けした場合のヤツも購入していたが余裕のGAMIN5。

今回のは貼るのを躊躇うレベルに買い方がダサい。そもそも気が向いた時以外はいちいち的中報告などしないが一応置いておく。

結果論だが「3着以内までは」大荒れではなく全然想定内なので拍子抜けだった方も多いのではなかろうか。

しかし呆けてるヒマもない。世代の頂点決定戦だけに来春に繋がる新たな情報は盛りだくさんで、キッチリ精査しておかないと養分にされるので各馬の回顧に入って行こう。

 

阪神ジュベナイルフィリーズ:回顧

1着 ⑨リバティアイランド

前走:アルテミスS2着

驚愕の内容だった新潟の新馬戦が評価されて圧倒的一番人気。私も正直逆らえないと考えた。

11R ③リバティアイランド 相手に⑥⑦。 ⑩ラヴェルは動きが悪いので今回は消し。

最後の直線は窮屈なところがあり、一旦外に持ち出した分ラヴェルに届かなかったという見方が多い。確かにそうだがラヴェルは3馬身出遅れている。

詰まったとはいえ300mほどは追えた前走は完敗。しかしながら本番では枠運も活かして逆転の戴冠で2歳女王の座を射止めた。一時はコロナで乗れない視された川田が騎乗出来たことも大きかったか。

  • スタートから何のストレスもなく中団追走。
  • 600m33.7⇒1000m57.0のハイペースで自滅していく先行馬達を内に見ながら残り600m付近で進出を開始。
  • すんなり馬場のド真ん中に進路を取って楽々突き抜ける。

絵に描いたような優等生の競馬であったが、他の有力馬は全てに於いてあまりに不利な条件だったため個人的にはこのレースに限れば着差ほどのインパクトを感じておらず、むしろ新馬戦の方が衝撃度は高い。

おそらくチューリップ賞で1倍台前半なら私は負ける方に張るだろう。

2着 ③シンリョクカ

前走:新馬戦1着

前日の毎日王冠(GⅡ)でサリオスがレコードを出す地盤だがこの日は小雨で稍重。勝ちタイムは1:36.6と平凡も、上がりは33.4と良い瞬発力を見せて3馬身半突き抜けた。

正直1戦の内容ではどうこう言えないが、姉に爆穴製造機のインターミッションがいるところが恐ろしい。一撃必殺を狙うならこの馬かも知れない。

まず3/14の抽選を潜り抜けた上に③という鬼絶好枠を引くのが神懸っている。

その絶好枠からインビタ。3角手前から勝ち馬リバティアイランドと2頭で並んでガラ空きのスペースを追走と地の果てまで恵まれた展開の恩恵を受けた事は否めないが、低評価を覆す走りで2位入線と新馬の圧勝がダテではない事を示した。

キセキ以来となる下河辺牧場産馬のGI制覇は惜しくもならなかったが、ソウルラッシュらと共に来春以降も夢を見させてくれるだろう。

3着 ⑬ドゥアイズ

前々走:コスモス賞2着

内目をピッタリ4番手の優等生競馬。4角でモリアーナに並びかけるが簡単に突き放されたのは寒い。

前走:札幌2歳S2着

ドゥーラの一つ外の悪枠⑬。1コーナーでは勝ち馬に弾かれる軽い不利。仲良く5~6番手を追走したが先に仕掛けた分だけ勝ち馬に屈した。

2頭共にこのメンバーに入ると完成度に違いがあったと言える内容で、おそらく何度やってもこの1~2着が入れ替わるだけのレースだったと思われる。

正直レースレベルには疑問符が付くが、上位2頭があれから3か月でさらなる成長を遂げていれば通用しても不思議はない。

僅かに立ち遅れたが即座にインに切れ込む。道中はやや後方の位置取りも、前が流れた事がこの馬に幸いした。直線はインに進路を取るも詰まって中まで持ち出す痛恨のロス。鋭く伸びて3着は⑬番枠の10番人気なら健闘と言えるものではあるが2着はあった内容。

自在な脚質で重賞を賑わせるセンスは相当のものがあり、来春も当然要注目。

なお、1~3着馬は全て2代前にキングカメハメハを内包していた。

4着 ④アロマデローサ

前走:ファンタジーS10着

さほど伸びそうではなかったが直線行き場を無くして終戦。すこしパンチ不足か。

…と、思いきやそこで1番人気に支持されていただけはあった。今回は好枠④から先頭集団の後ろに取り付いたがオーバーペースは歴然。先頭集団に含まれていた馬達は彼女以外は軒並み沈む中で直線も最後まで見せ場を作った。

5着 ⑩ミシシッピテソーロ

前走:アルテミスS9着

稽古も動いていたが上位との力差は歴然。苦しい。

正直この馬の掲示板は意外。追切り動いた前走で完敗した関東馬が今回は‐14㎏では勝負にすらならないと考えていたが、1番人気の勝ち馬の真後ろに付け、同じタイミングで仕掛けて0.7秒差(上がりは0.4秒差)は16番人気の評価にそぐわない。

もちろん今回のは好騎乗。ただ、先に仕掛けて川田に横から蓋をするくらいの度胸があれば原くんも一枚剥けるんじゃないかと思う。

6着 ⑯ドゥーラ

前走:札幌2歳S1着

外枠不利な条件で⑫番。常に外々を回らされたが大人びたレースぶりで完勝。

その時2着のドゥアイズより短い評だったことは今回の着順が物語る。今回の波乱の直接的な要因となった「出遅れ三羽ピンク」の内では最先着を果たしたが、最後方追走で4角回ってこの位置は絶望が先に来る(最内がドゥーラ)

勝ち馬を凌ぐ上がり最速も次回は空砲とならないようにもう少し器用さが欲しいところ。

7着 ①サンティーテソーロ

お母さんのナガラフラワーはアットザシーサイドやクルミナルともいい勝負をした馬で、それに今をときめくエピファネイアを付けているのなら生産者も期待の娘。

中山1600mでの2勝はどちらも開催に則した絶好枠だったとはいえ5馬身⇒3馬身の圧勝。しかもサフラン賞で完封したサラサハウプリティはファンタジーSの直線でジグザグ走法(菱田作)を炸裂させて敗れており、本番に出ていればそこそこ穴党の支持を集める馬だった。

サンティーテソーロは面白い存在と考える。

2歳にして現役最強のロケットスターターの称号を得た。次はもう少しペース配分を考えたレースを希望。あれで7着はかなり強い。

8着 ⑧エイムインライフ

前走:白菊賞6着

この流れで後ろに差されては話にならない。道中ずっと追っつけ通しだった新馬で見せた力強い末脚は評価出来るが、気性にもまだ幼い面があり静観が妥当か。

行き脚使ず後方から。最後詰めては来ているが止まってしまっている要因がまだ不明。気性なのか、はたまた距離なのか。

9着 ⑥ミスヨコハマ

前走:赤松賞1着

函館2歳Sの時にお伝えしたが相手なりに走る馬で毎回結構全力。強い相手には健闘するも及ばないため恐らく一生過剰人気とは縁のない馬だが、そういう評価の中で出世レースを評判馬相手に勝ち切った頑張り屋さん。

応援したい気持ちはヤマヤマだが、既に6戦を消化しての中2週で関西輸送という使い方は少し可哀想。ケガだけはしないで欲しい。

道中はミシシッピテソーロの内で勝ち馬を見る形。使い過ぎで最後は脚が上がったが強敵相手に今回も頑張った。6月のデビューから今回が7戦目なので一度仕切り直してあげて欲しい。常に全力なところがサンエイサンキューと被ってしまう。

10着 ⑭ブトンドール

前走:ファンタジーS2着

走法的に合わない函館で重賞を含む2連勝。合わないため大味の競馬だったが力が違ったという判断でここは1強評価もスローを後方待機大外ぶん回しで2着。

能力はGIでも足りると思われるが父はスプリンター。言うまでも無く200mの延長がカギとなる。

後ろから止まるなら距離と見て良さそう。

11着 ⑱ラヴェル

前走:アルテミスS1着

追切りの動きがあまりに酷かったので軽視したが大間違いだった。

軽々出遅れてコース替わり週+ドスローの展開を楽々大外から突き抜けられては能力を認めないワケにいかないし、今回に向けての上積みが大きいことも想像に難くない。

今度は前回よりマシな動きだったがよりによって前年の姉同様死に枠。その上に出遅れて常に外を回らされてはお話にならず参考外の一戦。

12着 ⑤モリアーナ

前走:コスモス賞1着

大外だが9頭立てなので問題ない。煽るようなスタートだったが巧い事折り合いを付けて2番手追走。この後札幌2歳Sでも2着するドゥアイズに2馬身差なら重賞ウィナーと同等の評価が必要だろう。

新馬戦での敵はメリオルヴィータくらいだったが彼女がレースをしないで馬群に沈んだので3馬身差の楽勝。つまりモリアーナはまだ底を見せていない。

今年のトレンドである「ようやくGIジョッキー」の波に雅も乗れるか注目だ。

残念ながら本調子とは程遠いデキだったのだろう。追い切りも週を追う毎に悪くなり、輸送があるのに成長分ではない+14㎏で出番があれば化け物。ハイペースに付き合ったのもマズかったがこれは脚質的にも枠順的にも仕方ない。

13着 ⑪イティネラートル

前走:りんどう賞1着

開幕週の阪神1400mの稍重6頭立てをスローで逃げ切った事になんの評価も与える必要は無い。未勝利勝ちも2着馬以外勝ち上がっておらず低調。

ここまで4戦中3戦は逃げており、好枠を引いてマイペースに持ち込めば或いはと考える事も出来なくは無い。短距離中心に使われているがキズナ✕ハイチャパラルなら普通は伸びたほうが良い。

イティネラートル=旅人(ラテン語)なだけに一人旅は怖いかも。

爆逃げに付き合い轟沈したが、このスピード競馬にも付いていった事は評価出来る。とりあえず小さすぎるので現状は馬体の成長が必須。

14着 キタウイング

前走:新潟2歳S1着

内は腐った馬場なので⑦番は好枠だが出遅れる。そのままドスローの中で最後方を進めば普通は沈む流れだが、外しか伸びない馬場を定石通り通った2~3着馬との瞬発力比べを馬場中程を通りながら制した。なお、ここで退けたメンバーはその後なかなかの活躍を見せているのでレースレベルが低かったということは無いだろう。

一番の驚きはミルファームが3か月も休養を与えたということでその期待の高さが窺える。本番は戸崎ではなく和田竜二が手綱を握るが、ハープスター以来となるぶっつけ制覇なるか。

これまでの3戦と打って変わって今回は好枠を活かした先行策もハイペースに巻き込まれ全くの不発。3か月の休みを与えられただけに今後はフェアリーS(GⅢ)⇒クイーンⅭ(GⅢ)のローテが濃厚。

15着 ⑰ウンブライル

前走:もみじS1着

りんどう賞の1週後のこの日は軒並み高速決着で良馬場1400m1.21.5はそれほど評価に値しない。

しかしながら先手を取った東京の新馬戦と戦法を変えても勝ち方は全くもって楽勝。全兄にステルヴィオ、全姉ステルナティーアと早くから活躍する兄姉がいるためおそらく本番でも人気するだろう。

問題はもみじSで強い勝ち方をしても2歳GIには繋がらない傾向があり、優勝馬のその後はスプリント色の強い馬が多い。

もちろんそのジンクスを破る可能性は秘めるが、まだ2歳の関東馬がステップに関西を選んでまた関西というのはそれほど好ましいローテとは言えない。

今回は減点材料が多く過剰人気なのは知れていたが、それ+出遅れ外回しで終了。とても全力を出せる条件ではなかったので次回が試金石と見て良いのではなかろうか。

16着 ⑦ハウピア

前走:未勝利1着

りんどう賞の2日前で開幕日。こちらも稍重だったが勝ちタイムはこちらが1.2秒上回り、良馬場で行われた次週のウンブライルと0.1差なら舐められ過ぎ感はある。

ちなみにここで負かした相手は既に3頭勝ち上がっておりレースレベルも低くない。一回は抜かれた相手(セミマル)を差し返したように小柄な体にそぐわない勝負根性も兼ね備えている。

姉達は早熟性が高く将来性に疑問符が付くが、そこは晩成のスプリント王である父レッドファルクスが補う。

それでも流石にここでは家賃が高い。騎手を含め地味なので今後も人気にはならないだろうから1200~1400mで追ってみたい。

戦前はウンブライルと同等評価だったが15.16着で妙に納得。こちらはウンブライルのような悪条件まみれではないため完全に力負け。距離短縮の自己条件で改めて。

17着 ⑮ムーンプローブ

前走:白菊賞1着

  • Bコース替わりの阪神マイル12頭立て⑦番枠から2番手抜け出し1.34.2。
  • ファンタジーSで3着したレッドヒルシューズの追撃をクビ差凌ぐ。

なんらストレスのない1~3番手がなだれ込んだだけのレースにしか見えず、それでもかなり最後は追ってこの時計は平凡の極み。本番は苦しい。

それに加えハイペース3番手ではブービーもやむなし。今後暫くは力関係的にも苦しい戦いを強いられることになるので早くも正念場を迎える。

18着 ⑫リバーラ

前走:ファンタジーS1着

小柄な馬体に+14は好材料。好スタートから難なくハナに立ち、単勝70.7倍のナメられっぷりを活かして前半600m34.5の楽逃げ。4角でさらに突き放しにかかり、このレースで1強だったブトンドールの追撃を振り切った。

仮にこの馬がノーザン系なら脩は乗り替わりに怯えて過ごさなければならないがその不安もない。今回もマイペースに持ち込めばラッキーライラック以来となるJF2勝目はあり得る。

ハイペース2番手から爆沈シンガリ負け。むしろ清々しさを感じる良い負け方。直線では大穴再びの見せ場がかろうじてあったので引き続きどこかで光るのを待とう。

12/11㈰ 阪神競馬場の馬場

芝1600m 外枠OUT

12/11㈰阪神JFの舞台でもちろん外は不利だが力があれば覆せる2歳牝馬戦。8枠は本当に厳しいが、昨年の上位は⑩⑪⑬と全て二桁馬番。他のレースでも多頭数の外枠から来る馬は素直に能力を認めて良い。

まとめ

ひとまず来春の牝馬クラシック戦線はリバティアイランドを中心に回る事になる。但し、まだデビューの時すら迎えていない化け物が潜んでいる可能性は否めず、今回敗れた面々も全力を出したとは言い難いので世間で言われているほど一強ムードではないと考える。

とはいえ彼女自身が新馬戦で見せたパフォーマンスは尋常ではないものであり、GIの舞台にひしめく有力馬の中で唯一と言ってもいいような好枠を引き当てるヒキも持ち合わせている。

世間ではスマスロが幅を利かせるように時代は「強運を持つ者」を求め、それに相応しい運と力を持った2頭がここでは躍動した。

今回はラヴェルが逆万枚をやらかしたが我々もそうならないように気を付けよう。


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