【第59回ARG共和国杯(G2):回顧】ルメールの馬場読み

重賞レース回顧

11/7㈰、東京競馬場で行われた第59回アルゼンチン共和国杯(G2)はC.ルメール騎乗のオーソリティ(牡3、栗東・木村哲也厩舎)が2:32.4秒(良)で優勝。

Twitterでも報告したように先週は内4~5頭分を通ってはいけない週であり、直線坂下スタートの当レースだとそれが顕著に出る。

 

2着に食い込んだマイネルウィルトスのM.デムーロもそうだが悪いコースは避けており、やはり馬場読みが出来る騎手は総じて上手い。

今回の回顧は先々役立つよう、馬場読みに重きを置いて記していく。

 

 

 

 

第59回アルゼンチン共和国杯(G2)

枠順による明暗

単純に⑥くらいまでは死に枠。土曜日は内枠に能力の高い馬が揃い、スローに乗じた逃げ馬も馬券にも絡んでいたため、予想屋さんを含む多くの方が内枠先行勢が有利と見誤った模様。

連続開催5週目で、コース替わり2週目。パトロールを見ると名手と呼ばれる面々は能力の抜けた馬以外は全てのレースで内4~5頭分を避けている。

自身の見解と名手の判断が一致した以上、当週最後の直線坂下スタートで否が応にも悪路を一度は通らされる内枠が不利なことは確実となった。

なお、下は枠順確定前ツイートだが、地獄の最内を引かせた①レクセランスには本当に悪いことをしたと反省している。ただ、⑩オーソリティは確勝級、⑨ディアマンミノルも馬券内濃厚の枠を引いた。

天邪鬼な私は目黒記念(G2)で2着が2度ある12番人気の⑧アイスバブルに浮気して冒険の◎を打った結果、無様に散っている。

 

スタート

可能ならばパトロールビデオを見ながら読んでいただきたい。

当然だが①~⑤は出脚も鈍い。①戸崎は少しでも外に出そうとしているが②オウケンムーンに遮られて諦め、とにかくイン好きな③岩田パパ、⑥石橋は何も考えずインに向かう。

だが⑩ルメールと⑫デムーロ、⑮武史は外寄りの枠にも関わらず1コーナーを迎えるまで悪い所に踏み込まないように慎重に進めているのが分かる。

あろうことか⑨極は後方なのにルメールより内側を通っている。

道中

コーナーはコースロスなく内目を通るが、流石に向こう正面でインビタはマズい。武史、ルメールはギリギリのコース、ミルコはオークスと同様やや外を回している。

ダービーとオークスの決定的な違いにコースの持つ特性と群集心理に欺かれない馬場の読み方を記してあるが、名手はやはり弁えていた。まさか彼らも記事を読んでくれてるのか?とたまに思う事がある。

 

 

 

直線

先行した武史アンティシペイトは内に切れ込んで終焉。(手応えが無かったので進路を譲ったのかも知れないが)

他の各馬はこぞって外へ持ち出す中、恐ろしい事にルメールだけは一貫してギリギリの進路を選んでいる。

ただでさえ能力最上位の馬にこの騎乗をされては2着以下はなす術もないだろう。

この結果を踏まえ、明確に今週の馬場読みの出来ていた騎手と出来なかった騎手を分類してみる。

馬場が読めていた騎手
  • ルメール
  • ミルコ
  • 武史
  • 三浦
  • 鮫島克駿
  • 望来
馬場読み勉強して来い
  • 岩田パパ
  • 石橋
  • 団野

望来はルメの真後ろで学習していたがパパは本当に酷かった。良くも悪くも騎乗技術は高いのに残念なことだ。

アルゼンチン共和国杯(G2)パトロールビデオ

11/13㈯~14㈰の東京芝

Bコース使用

つまり開催6週目。Bコースの使用も5~6日目となるため、直線のインはNG。狙って突く騎手は下手と見ていい。

先週と同じく、抜けて強力な馬でない限りインに活路は無く、今週はその傾向がさらに顕著に現れるだろう。4角で外から来られた逃げ先行馬は外に持ち出せなくなるため、外差し有利となる事が予想される。

因みに「外差し有利」「外枠有利」「逃げ先行有利」「内枠有利」は全く別の意味の言葉だが、粗悪サイトでは同じ意味で使われている事が多いので、痛い目に遭わないよう念のため記しておく。

内枠・外枠有利

コース形態上の理由や、開催が進むに連れて中間の雨等でどうしても有利不利が顕著に出てしまうことを指す。

例えば先週のアルゼンチン共和国杯は露骨な内枠不利。とはいえ先行してもスローペースで後続が差を詰める前に、ルメやミルコのように直線で外に持ち出せばOKなので先行不利とも限らない。

  • 内枠有利・外枠不利の代表格は東京芝2000m。
  • 内枠不利・外枠有利の代表格は中山ダート1200m。

新潟1000直は名高い外枠有利のレースだが、差し有利ではない。仮に休養十分で開催初日のパンパン馬場で1Rの千直①番枠に抜けた馬が居れば何の迷いもなくそれを買うが、開催最終日の12Rなら遠慮する。

 

逃げ先行・差し有利

コース形態上の理由および開催日数、そして展開に左右される有利不利を指す。

  • スローペースは逃げ先行に有利。
  • ハイペースは差し追い込みに有利。

基本的にはこの二つ。

そして開幕週の馬場、コース替わり初週などは内も荒れていないので経済コースを通れる内枠の逃げ先行馬が有利。ここで初めて「内(枠)先行有利」という複合語が使われるべきなのである。

また、開催が進んでいけばコースは内から荒れ、さらに出走メンバーに逃げ先行馬が多ければ「中~外(枠)差し有利」となる。開催が進んだスタンド前スタートのレースはほぼこうなることは覚えておくべきだろう。

 

11/13~14 有利な枠

  • 芝1600m⑧~⑯
  • 芝2000m⑥~⑩
  • 正面スタンド前スタート⑧~⑫

これを踏まえて土曜日のパトロールビデオを逐一確認し、答え合わせをしたら日曜に勝負を賭けるのが最善かと。

好走馬のコース取りもペースも見ず、馬番と通過順だけで杜撰な馬場読みをしてる予想屋さんも多い。真贋はご自身で判断し、間違った情報を鵜呑みにして騙される人が少しでも減りますように。

※注:当サイトの予想は出遅れ、前壁、歯折れなど不慮の事故にほぼ毎回見舞われるため、そこに関しては全くアテにならない「雁」である事をご了承願います。

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プロフィール
ブログ管理人
ぽぽん

【競馬歴】ミホシンザンが春天を制した日に父に東京競馬場に連れて行かれてから36年。初恋はダイナアクトレス。
【卒論】ヘイルトゥリーズン系の今後
【職歴】大学卒業後大手飲料メーカーに就職も博打の方が数倍割がいいので退職。4号機時代を全力で堪能したあとは体力の限界で引退。心を入れ替えて会社員に戻るも超つまんないので2022年に起業。
【お住まい】千葉県の農地

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