【今週の馬場考察】1/8~10 中山・中京

今週の馬場考察

はじめに

本題の前に、5日に亡くなったワグネリアンへの追悼の意を表す。

ダービーの⑰番枠という圧倒的不利を1コーナーに入る前にほぼ帳消しにした福永はこのレースを境に覚醒した。永らく競馬を見ているが、世紀の神騎乗を一つ挙げるならばコレが来る。

皐月賞に引き続き◎を献上した世代トップホースのエポカドーロを負かされ、悔しい気持ちもあったのだが、ワグネリアン&福永のダービー制覇はそれを超越した感動を私に齎していた。

以前は「それ4」の代名詞のように揶揄されていた福永は、その後コントレイルとシャフリヤールに出会い、今やダービー3勝ジョッキーだ。

ワグネリアンはダービー以降もG1戦線を湧かせた競争成績もさることながら、名実ともに日本のトップジョッキーとなった福永を覚醒させたという功績が計り知れない程に大きい。

昨春、シャフリヤールはその敏腕に導かれ、天才・武史からダービー制覇という夢を奪ったが、3冠馬となる資格を失ったエフフォーリアはクラシック3冠最終戦の菊花賞に向かわず、皐月賞馬として同年の秋の天皇賞と有馬記念を制した史上初の馬となった。

人知れず歴史を変えた名馬。ワグネリアンのご冥福を心よりお祈り申し上げたい。

 

各競馬場の馬場状態

中山

5日㈬からⅭコース(Aコースから6m外に内柵を設置)に替わり、コース形状からも外は荒れにくいため、少なくとも金杯当日の馬場状態は相当良好と見る。概ね年末より1秒以上タイムは速くなり、全コース共通で内枠先行馬が有利な条件となるだろう。

上記の通り、5日は例外と見た金杯を除くと、逃げ馬(2.1.0.1/4)。逃げ馬着外の一戦は2番手3番手の馬がワンツーで圧倒的に逃げ先行有利だった。週末は降雪の影響がどう出るか微妙だが、正面直線には若干の痛みが浮き出てきているため、思わぬ馬の強襲も考えられる難しい馬場だ。

一通り確認していく。上が年末、中が年始、下が金杯後の6日㈭。

3コーナー

 

4コーナー

直線

直線の荒れ幅が拡大しているのは一目瞭然。ただ、そこに行きつくまではインビタで問題は無さそうなので、弱冠逃げ馬よりも番手組に好走条件がシフトしそうではある。そして、問題の直線は外の方が伸びるだろう。

降雪もあり、連続3日間開催の間に段々とより力の要る馬場へと顔を変えていくことが想定され、勿論インコースも荒れて来る。

となると戦略は・・

① 8日㈯は逃げ番手主軸。

② 9日㈰~10日㈪は5~8番手程度までに4角を迎えられる差し馬へ徐々に警戒を強める。

③10日㈪には脚質より力量優先のフラットな馬場となっている可能性。

④ パワータイプ・道悪巧者は+@。

 

 

 

 

 

 

 

中京

年始の中京は再びAコースに戻る。12月に2週だけ使われ、さほど痛みの無かったAコースの最内は23日間の休息を与えられた。Bコース使用部分が16日間なので僅かな差に見えるが、昨年この条件で行われた金杯で②番枠の12番人気ケイデンススコールが復活を果たし、2着は④番枠の人気馬ピースワンパラディ、⑬番枠とは言え14番人気エントシャイデンが3着したのは逃げたからに他ならない。

この事からもまず5日㈬の内枠先行馬有利は中山にヒケを取らないだろう。

・・・と思いたいところだがそう簡単でもない。

最内は悪くないかも知れない反面、言わばCコースに相当する部分から差して来る馬の台頭も十分に考えられる。

5日㈬中京に関しては様子見に徹し、傾向を探るのが賢明。

このように前回の考察では弱腰を見せたが、蛮勇を抑え込むのも大切な事だ。相手が何者かもわからずに無鉄砲に挑んだら血祭にされる。

5日㈬のレースを見て、脚質不問の馬場=力量優先ということが解っただけで十分な収穫と言えよう。

ではまず比較写真を見てみよう。上が年末の最終週、中が年始、下が金杯後の6日㈭だ。

3コーナー

4コーナー

 

直線

年末にひと時の休息を与えられていた中京はさほどの回復もなく、且つ驚くほどに痛むのが早かった。グリーンベルトは無く、道中は全ての馬に幅広くフラットな進路が用意されている。

そして、芝の生育が良好ではない中、馬場の硬さだけは維持されており、5日に引き続きクッション値は10を超えて来る。

金杯の走破時計も1.32.9と比較的好時計が出ており、高速馬場とは言えないが各クラスで水準級の時計で走れる下地は欲しいところだろう。

5日㈬の逃げ馬は壊滅状態だったが、10Rのマカオンドールなどは内ラチに激突寸前のようなところから伸びて来ており、極端にインコースがダメというわけではなく、あくまでほぼフラット。

いずれにせよ脚質不問で、基礎能力の高い馬が主役となる舞台設定だ。

土曜のおすすめ

中山

なし

※9R黒竹賞の⑯ホウオウルーレットが前走好タイム+オメガパフュームの弟ということで注目を浴びているが、追切での反応も今一つで今回は枠も大外なら思わぬ大敗の危険も孕んでいる。

一本被りなので他馬で複ハネを狙いたいが明日はテレビの前に居られない。

中京

2R ⑤モズルル 逃げ馬不利な条件の12/18㈯阪神で荒れたインで粘走。左回りは走ってみなければわからないが、他に行きそうな馬もおらず、荒れ馬場をこなした前走からもダート変わりはむしろ+に働く。

能力的に相手は①③と見るが、中京ダ1400mという条件はやや外枠有利なので、単複100円。

7R ⑭ジュタロウ 単複勝負はリスクが大きい。どんな馬かだけを見て欲しい。どうしても買いたい場合は相手を絞って。

 

 

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ぽぽん

【競馬歴】ミホシンザンが春天を制した日に父に東京競馬場に連れて行かれてから36年。初恋はダイナアクトレス。
【卒論】ヘイルトゥリーズン系の今後
【職歴】大学卒業後大手飲料メーカーに就職も博打の方が数倍割がいいので退職。4号機時代を全力で堪能したあとは体力の限界で引退。心を入れ替えて会社員に戻るも超つまんないので2022年に起業。
【お住まい】千葉県の農地

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